火曜日しばらく雑記帳・2024 CW42
10月21日の月曜日、川崎のオフィスに顔を出した。席は決まってないので専用のアプリで日々予約する。オフィスに私物は置いてないし、どの席だっていいのだが、なんとなく自分はこの席というのはあるものだ。他の人もそうらしく、あの人は会社にいるとすればこの辺にいる、というのは、やっぱりある。
この2-3週間、週に2回は会社に行くようにしてしているのだが、私が好んで予約する席の左隣には、ショートカットの髪型が麗しい細身の女性社員がいらっしゃることが多い。背筋がピンと伸び姿勢がよくじっとディスプレイに向っている姿が凛々しい。そして、その方はフルキーボードを使って仕事をしていてタイピングの音が大きいのだが、その速度がメチャメチャ速くて惚れ惚れする。
仕事をする上でタイプスピードは大事だ。そういえば、30年以上も前に仕事がメチャメチャできる先輩社員にカナ入力を強く勧められた。ローマ字入力は指のアクションがカナ入力のほぼ2倍となる。だからローマ字入力より断然速いはずなのだ。難点といえば、カナ入力の場合、英数字の入力のときにキーボードのモードを切り替える必要があるところくらいだ。練習してみたがなかなか慣れることができずに諦めた。
通勤途上では iPhone での対応となる。実は、私はフリック入力にどうしても慣れることができず、ディスプレイに表れる小さい qwerty キーボードをタップしてローマ字入力で対応している。不器用なんだか器用なんだかわからない。が、やっぱり入力はしにくく、いきおい私の反応はイマイチになるので、対応に困ったあげくの長文を入力しなくてもいいように、移動時間を工夫している。つまりロングパスを投げてから移動する。
そういえば、だいぶん昔、まだ門真に勤めていたころ、朝のラッシュアワーの京阪電車で目の前に立っている女性が携帯でテキストメッセージを入力しているのを見たことがある。あのころは i-mode だったのではないだろうか。身動きがとれない混雑でどうしても肩越しに見えてしまうのだ。見ないように頑張っていても、どうしても目に入ってしまう。なにやら前の晩の飲み会のお礼をタイプしているようだ。おそらく相手は男性の上司だろう。当たり障りなくしかも丁重な長文のメッセージを書いてはスクロールして全文見直して推敲し、と電車の中で器用に高速のフリックでメッセージを作っている。内容は覚えていないが、この人は仕事ができるのだろうなぁ、と感心していた。確かその人もショートカットの凛とした人だったと思う。
記憶を後から作ってしまっているかもしれない。
■先週は、牛のすね肉があったので土曜日にゆっくりと時間をかけて茹でてカリーを作った。牛肉の麦酒カリー。
アサヒ黒生ビールで牛のすね肉を2時間ほど茹でて、牛肉はホロホロに柔らかく、これは美味い。スパイスは、コリアンダーシード、クミンシード、フェヌグリーク、カルダモンシード、赤唐辛子にガランマサラ。バスマティライスと合わせた。約束された美味さだ。
ちょっと忙しい晩は簡単に、鶏とシメジのトマトクリームソース。
グラタンはどの写真を見ても区別がつかないかもしれないが、鶏とカボチャのカレーグラタン。
要はカレー粉で味つけしたホワイトソースでグラタンにしたわけだが、カボチャの自然な甘みとひき肉とタマネギで甘じょっぱくカレー味、なかなか美味くできた。というか、これも約束された美味さ、不味く作るほうが難しいかもしれない。
スターターにマスタードシードとクミンシード、生姜、にんにくを油で熱し、みじん切りの玉ねぎと挽肉とを投入してよく炒めてカボチャを投入、しばらく煮てからS&Bの赤缶とガランマサラを投入し塩で調味、ミルクを入れてさらに煮る。茹でておいたパスタを混ぜて、別に作ったペシャメルを投入しトロミをつける。これを耐熱容器に開けてブロッコリとチーズをトッピング、オーブンで 180℃ 15 分ほど焼いてできあがり。
キノコのスパゲティ・アーリオオーリオ・ペペロンチーノの付け合わせにもカボチャが登場。焦げ目が綺麗につくくらいにグリルしただけだが香ばしさも加わって美味い。
ちなみにこのスパゲティは激辛だ。写真だけではわからないが、トリニダード・スコーピオン・ブッチテイラーを使っている。キャロライナ・リーパーに続いて世界で2番目に辛い唐辛子である。トッピングの赤唐辛子は普通の赤唐辛子だが、これはアタリだったようで、両方合わせて口が痛いほどに辛かった。
冒頭に書いたように会社に行くようにしているので弁当も作っている。
人参葉は胡麻和えが好きなのでこの季節にはよく作る。少々スジっぽいが、苦みが出汁と胡麻とによく合って絶妙に美味い。
サツマイモも重宝する。賽の目に切って茹でて火を通すだけで、弁当の一品になってしかも見映えもよい。
弁当作っても、移動時間を確保できず、結局オフィスに顔を出さずに新横浜の事務所(単身赴任のマンションのこと、念のため)で食べることもある。
そういえば、日曜日の昼は北欧風。近所のドラッグストアで冷凍のニシンの塩漬けを売っていてこれがなかなか本格的で美味いのだ。
こういうのはどうなのだろう。私の妄想だが、大手の物産商社が何かの誤りでデンマークからハーリングを大量に輸入してしまい、窮してこのドラッグストアチェーンに売りさばいたのではないだろうか。たぶん品切れになったらそれまでなので一期一会、とはいえそんなに売れないと思われるので、しばらく楽しめるかもしれない。
■先週に引っかかった音楽を少し。
1.デンマーク出身の若手のベーシスト、THOMAS FONNESBAEK (トーマス・フォネスベック) のシングル "Come Rose Dai Muri" (Chat GPTによればイタリア語、壁から現れるバラのように、といった意味か)がよかった。イタリアのピアニスト、エンリコ・ピエラヌンツィが参加していることで引っかかって来たのが、ピアノも相変わらず流麗でよいが、ボーカルもいい。
はっきりとした重めの音だがで威張った感じのないベースが好感触。 "Orphant In Rome" に続く今年2枚目のシングルのようで、アルバムがそのうちに出るだろう。たのしみだ。
2.アフリカはマリの元気なミュージシャン、ファトゥマタ・ジャワラ。新曲は "Moussoya"
3.ここのところぞっこんのリタ・パイエス、"Tantas Cosas" のスタジオライブ。ストリングスを指揮しつつ、悲哀をこめて歌い上げる。
曲は今年のアルバム"De Camino Al Camino" から。
4.ふと YouTubeのおススメに、2007年のジョー・ザヴィヌルのザヴィヌル・シンジケートのライブが上がって来た。少し久しぶりに聴いたが、やっぱりいい。ジャコがいたころの Weather Report もいいが、この演奏のほうが私の好みには合っている。
バンドのメンバー間のインタラクションも面白いし、ジョー・ザヴィヌルの指一本で動く曲展開もスリリングだ。あの世に旅立つ2ヶ月前の2007年の7月、75歳の誕生日ライブでもあり、アルバムにもなっている。
5.インドの歌姫、シュレヤ・ゴーシャル。"Bas Kaafi Hai" ロマンティックでいい。
6.レディ・ガガのアルバム。まだちゃんと聴けてないが、備忘録的に貼っておく。
7.タイのミュージシャン、Ink Waruntornの "ภาพที่สวยที่สุด" (Chat GPTによれば「最も美しい写真」)。やはりアジア歌謡はしっとり落ち着く。
こちらもいい。
■ジョギングは、新横浜から鴨居の往復のコース、最後の数百メートルをショートカットして13.2km。街角に金木犀の香りが漂っている。
さてそんなわけで、忙しいけれどもなんてことのない日常が続いている。まだまだ頑張らなければ。