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vol.111「学んで役に立っていること:サードプレイスは定期的に『入れ替え戦』をする。」

本を読む、有料のセミナーに参加する、外のコミュニティに参加する等して得た、「特に役に立っていること」を書き出してみます。
即効性のあるハウツーというよりは、習慣や考え方です。

前回「茶化す人が人生に貢献することはない」という話をしました。勉強=自己投資している人間をからかう人は時折あらわれるけど、人生に影響しないから、全スルーでいい、ということです。

その勉強の場、外部のコミュニティへの参加について、続きで書いてみます。


4.一つのコミュニティに全体重を預けない

◆サードプレイスは「入れ替え戦」をする。

会社・仕事以外の世界との接点を【複数】持っておく。
前に「サードプレイス」という言葉が流行ったけど、「サード(一箇所)」ではなく いくつか持っておく。一箇所では比較測定ができない。評価・見直しができないからです。

同質の、同じコミュニティ内でだけつるまないようにする。代表例は「会社の職場」だと思います。同じメンバー・同じ居酒屋・同じ話題・同じお世辞(※極端な例です)。私の場合、「断るセリフ」を何パターンか準備しておいて参加しないようにしていました。日中、一緒に過ごす顔ぶれと、夜も一緒にいることで得るものは少ないからです。
文化や行動原理、使っている言葉にゆっくりと染まるリスクもあります。染みこむと取れるのに時間がかかる。本人は気づかなくて周囲からはすぐわかる。匂いがそうですよね。

サードプレイスが1つだけだと(変な日本語ですが)、同様のことが起こり得ると思っています。居心地がいいとなおさらです。停滞してないか、染まってないかは気にしたほうがいい。ときどき「この人、長年このコミュニティにいるのだろうな」と思うことがあります。お店でいう常連さんのノリ(自分は常連で、講師の何々先生とも近しいのだ、という言動)を感じるからです。
よほど自覚してないとおちいる罠で、私も気にして、自分が長く参加している場では、言動に気をつけてはいます。たとえばセミナーの場で、メイン講師に一言コメントを急に振られたようなとき、「先生との親しさアピール」しない、みたいなことです。

◆「肩書きが役に立たない」経験をしておく。

結局、コミュニティがいくつかあって、定期的に入れ替え戦をおこなうのが一番いいように思っています。別にそのコミュニティが悪いとかじゃなく、タイミングがきたら移住する、という感覚。同じ畑の収穫量が逓減する→新しい土地へ移動する。移動のストレスはあるけど、収穫増のためにはやったほうがいい、みたいな感覚です。

外のコミュニティに参加する目的のひとつに「名刺を頼りにできない練習」があります。新しいコミュニティに参加するとまたその効果が発生する。
仕事と無関係の場では、所属する企業の名前や役職が役に立ちません。何を知ってるか・できるか、人のために役立てる能力があるか。話してて面白いか、勉強する習慣のある人か、といったことを観察され、評価されています。「肩書きなしで、自分が何者であるかを説明できる必要がある」という練習を積む。退職してからでは遅い、練習時間は長いほうがいい、と思ってやっているところがあります。

5.ITは能力を増幅する装置

◆調べる。

「ちょっと調べる癖」は、得したことが多いと思います。知らない言葉はとりあえず検索する。こっそりでも、後からでもいいけれど、すぐ検索する=スマホを触るは「検索してみますね」と一言ことわります。

「自分で調べること」はつまり「そのまま受け取らず、疑う行為」です。「疑う」ことは科学のスタート地点です。(※その反対が「信じる」ことで、信仰のゴール地点だと考えてます)
調べるときは、できれば原典にあたる。一次情報にあたる。直接見に行く、自分で経験するのが一番いい。けれどなかなかそうは行かないから、本を読むか、知っている人から教わる。

スマホの登場で「1アクションで手に入る情報」(Wikipediaに書いてある内容)の価値はずいぶん下がりました。標高ゼロメートル、といえばいいでしょうか。
それでも、調べる視点は有効だと思っています。Googleが類似の情報を上位に表示すると認識して検索する。Google英語版で検索する。学びの師たち(複数の人)から「Google検索したら最後のページまで全部確認するよ」とさらっと言われたことがあります。背筋がぶるっと震えたけど、合目的的に考えたらそうだよなと思う。
師たちはいずれも、スマホの使い方のまえに、アウトプットする力、言語化の力、人を魅了する話し方を持っている。ITは、人間の、弱点を補う装置ではなく、強み(の差)を増幅する装置だと思っています。

◆書く。

調べたら、書き留める。短い文章を書きためておけば、足してつなぐことで長文がつくれます。長文を分解して短文にすることもできます。再加工できる、編集できる、足す・間引きする、検索できる、がデジタルの特徴です。
前述の師たち、天才タイプ/天然族の人たちは一筆書きで長文を書くことができます。私のような凡人には真似できない。けれども、短い文を少しずつ書く→足して長くする→寝かせておいたものを取り出して書き直していると、それらしく出来上がっていきます。
足し算であること=後戻りしないこと、無限に再利用できること、が、SNS(等)で文章を書きためておくことの本質だと考えています。


どんな場に身をおいて、そこで何を吸収し、何を保存していくかは、人生の質感に大きく影響します。
その一連の行動を定期的に点検して、手直しすることがまた重要で、そのために必須なのが「フィードバックをもらう仕組み」です。
フィードバックにはコストを投じるだけの価値があって、次回はそのお話をします。

最後までお読みくださりありがとうございます。


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