東福門院

Amicus Humani Generis

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最近の記事

博物館生涯学習概論レポート2023年度

「博物館における生涯学習活動の現在と未来に向けた挑戦」 ①はじめに 1965年にフランスの首都、パリで実施されたユネスコの成人教育推進国際会議で、ラングランが提唱した生涯教育の概念は、現在、学習者を主体に据えた生涯学習として広く認知されている。生涯学習とは、生涯を通じて主体的に学び続けることであり、人生100年時代と言われて久しい現代の日本社会において、生涯学習を通じて、時代の変化に左右されない知識やスキルを意欲的に取り入れる姿勢が広く国民に求められている。1998年9月の

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    • 博物館教育論レポート2023年度

      「兵庫県内の県立博物館3館における教育普及事業の調査」 ①はじめに 今回、私はレポートの調査対象館として、出身地である兵庫県内に所在する兵庫県立人と自然の博物館と兵庫県立考古博物館、兵庫県立歴史博物館の3館を選択することにした。ここからレポートを執筆するにあたり、教育的配慮といった観点を踏まえつつ、各館における具体的な教育普及事業の調査を通して、それらの活動の学びの意義と独自性、および博物館教育の展望について考察する。

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      • 博物館展示論レポート2023年度

        「歌川国芳の浮世絵作品に迫る~擬人化表現に着目した特別展の全貌~」 ◇はじめに 京都にゆかりの深い人物を中心に、エジプト、ミュシャ、ジブリに至るまで、様々なテーマの特別展を開催している、京都文化博物館。もとは日本銀行京都支店として使用されていた別館の北側に、新しく建てられた鉄筋コンクリート造地上7階地下1階の建物が、当館の本館として利用されている。今年で開館35周年を迎えるなか「もしも、うちの猫が人のように話したら」といった問いかけのもと、猫の擬人化作品と、作者である歌川国

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        • 博物館資料保存論レポート2023年度

          「博物館における資料の保存と活用に向けた取り組みと社会的役割」 ①はじめに 今回のレポートでは、博物館における資料の保存と活用に向けた具体的な取り組みの調査を通して、保存と活用という矛盾する活動を行う上で博物館が果たすべき社会的役割について考察する。 ②博物館資料の保存について 博物館法第4条によると、「学芸員は、博物館資料の収集、保管、展示及び調査研究その他これと関連する事業についての専門的事項をつかさどる」と明記されており、博物館に保管された資料、つまり文化財の保存も学

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        博物館生涯学習概論レポート2023年度

          博物館資料論レポート2023年度

          「外国人から見た神戸開港をテーマとした展示活動計画」 ①はじめに 今回、私は「外国人から見た神戸開港」をテーマに展示活動計画を策定することにした。神戸は1868年1月1日に開港し、外国人居留地が設けられたことを契機に貿易の中継拠点であるとともに、欧米をはじめとする外国文化を受け入れる窓口として知られている。早くから外国人と身近に接することのできた神戸の人たちは、様々な分野で多大な影響を受けており、やがて日本を代表する国際都市として成長する大きな原動力を生み出していくことにな

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          博物館資料論レポート2023年度

          博物館概論レポート2023年度

          「博物館の四大機能から考える新しいミュージアムの在り方」 ①はじめに 今回、私は神戸市立博物館と兵庫県立美術館を調査した。両館とも神戸の都心部に位置し、異国情緒漂う港町らしい雰囲気と建物が魅力的なミュージアムだが、設立の経緯や館蔵品、展示内容に注目すると各館の個性が存分に表れている。こうした特徴を博物館の機能として考えるにあたって重要な収集、保存、調査研究、展示教育の4つの柱を軸に考察し、これからの日本のミュージアムが目指すべきところについて明らかにしていきたいと思う。

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          博物館概論レポート2023年度

          芸術史講義(日本)1レポート2023年度

          「玉虫厨子と高松塚古墳壁画~飛鳥時代の芸術の魅力に迫る~」 [第2章:2-11《玉虫厨子》第3章:3-10《高松塚古墳壁画》] 1.「玉虫厨子」について(第2章:2-11) 玉虫厨子は、飛鳥時代に制作された法隆寺が所蔵する寺宝のうちのひとつである。約2500枚にものぼる玉虫の翅が透かし彫り金具の下にはめ込まれていることからこの名で親しまれている。現在は境内北の大宝蔵院にて保管されており、伝橘夫人念持仏厨子とともに見ることができる。厨子の高さは約230センチメートルで人間の身

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          芸術史講義(日本)1レポート2023年度

          芸術史講義(日本)2レポート2023年度

          「風神雷神図屏風と冨嶽三十六景神奈川沖浪裏~日本を代表する名画に迫る~」 [第6章:6-1俵屋宗達《風神雷神図屏風》第12章:12-1葛飾北斎《冨嶽三十六景神奈川沖浪裏》] 1.「風神雷神図屏風」について(第6章:6-1) 俵屋宗達が活動した寛永年間は古典文化の復興の気運の高まりとともに宮廷貴族や上流町衆による華やかな文化に彩られた時代である。宗達は単なる一介の町絵師にとどまらず、絢爛な彩色のもと大胆かつ平明な構図を特徴に、のちの琳派に引き継がれる作風の礎を確立した画家とし

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          芸術史講義(日本)2レポート2023年度

          芸術史講義(西洋)1レポート2023年度

          「ギリシア建築からローマ建築にかけての神殿建築の変化について」 [第2章:2-1《パルテノン神殿》第4章:4-8《パンテオン》] 今回、私はアテネの「パルテノン神殿」と、ローマの「パンテオン」の2作品を取り上げ、2作品の造形的な特徴をそれぞれ説明および比較分析した上で、その違いが生じた原因について考察する。はじめに、パルテノン神殿について取り上げる。パルテノン神殿は「古典期」と呼ばれる古代ギリシアの黄金期に建てられた神殿である。ギリシア建築について、ドリス式やイオニア式、コ

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          芸術史講義(西洋)1レポート2023年度

          芸術史講義(西洋)2レポート2023年度

          「バロック美術からロココ美術にかけての絵画表現の変化について」 [第10章:10-1ペーテル・パウル・ルーベンス《レウキッポスの娘たちの略奪》 第11章:11-6ジャン・オノレ・フラゴナール《ブランコ》] 今回、私は17世紀のバロック美術から18世紀のロココ美術にかけての絵画表現の変化を、ルーベンスの「レウキッポスの娘たちの略奪」と、フラゴナールの「ブランコ」の2作品を用いて、それぞれの時代背景も踏まえながらその変化のもつ美術史的な意味や重要性について考察する。はじめにバロ

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