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芸術史講義(日本)1レポート2023年度

「玉虫厨子と高松塚古墳壁画~飛鳥時代の芸術の魅力に迫る~」
[第2章:2-11《玉虫厨子》第3章:3-10《高松塚古墳壁画》]

1.「玉虫厨子」について(第2章:2-11)
玉虫厨子は、飛鳥時代に制作された法隆寺が所蔵する寺宝のうちのひとつである。約2500枚にものぼる玉虫の翅が透かし彫り金具の下にはめ込まれていることからこの名で親しまれている。現在は境内北の大宝蔵院にて保管されており、伝橘夫人念持仏厨子とともに見ることができる。厨子の高さは約230センチメートルで人間の身長よりも高く、全体の約上半分を占める宮殿部と、仏像の台座に当たる台座部から構成されている。宮殿部の屋根は入母屋造となっており、錣葺きの形式が取り入れられている。宮殿内部には約4500体の金銅押出仏が敷き詰められており、祈りの空間が表現されている。また、宮殿部には当初、釈迦像が安置されていたと推定されており、当時の建造物を知る上で重要な部分と言える。

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