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今と昔の就活の変化


 バブル時代の就活は、成績による学校推薦が主であった。

成績ごとに求人募集が掲示板に貼られ、学生は大学の就職課を通して応募する。

選考も、手書きの履歴書を持参か郵送し、面接と簡単な性格テスト・筆記試験を受けるだけの簡単なものが多く、中にはいわゆる「青田買い」でリクルーターと食事をしながら入社を誘われ、それですぐ内定といったことも珍しくなかったそうだ。

 そのバブル時代の就活と比べると、現在の就活は別物と言えるほどに変化している。具体的には何が変化しているのか、主な4点を以下にまとめた。

1.ネットによって応募する企業数が大幅に増加


 現在の就活は、まず学生がネット上で就活サイトに登録することで始まりまる。就活サイトには企業の情報が集約され、興味を持った企業には就活サイトから応募(エントリー)します。

昔と比べると、学生にとっては就職先の選択肢が格段に増えており、企業にとっても大勢の学生から採用者を選べるということで、双方にメリットがあるのは確かだ。

 しかし、多くの企業に手軽に応募できるようになったことで、1人の学生が応募する企業数は大幅に増加した。

 バブル時代の就活では、応募する企業数は1~5社程度だったそうですが、現在は30社程度は当たり前。多い人では50社~100社受けることもある。

特に有名な大手企業には応募者が殺到し、近年就活生優位の「売り手市場」の中で、有名企業だけはとんでもなく高倍率の「超買い手市場」になっているというのが実情だ。

2.エントリーシートによる書類選考


 それだけ多くの学生が応募してくると、企業側も全員と面接をするわけにはいかない。そこで大半の企業では学生にエントリーシート(ES)を提出してもらい、書類選考を行う。

ESの項目は会社ごとに異なり、200字~400字程度で答える設問が複数あることが多く、履歴書だけで良かった昔の就活と比べると、比較にならない文字数を書くことになりうる。

 応募する企業ごとにESを書かなければならないので、学生にとっては負担が大きく、ESの締切が集中する3月や4月には徹夜する学生も多い。


3.面接の多様化


 ESが通ると次は面接ですが、その面接も昔とは大きく違っている。

 昔の面接は学生1人に対し人事担当者が3人ほど前に座り、志望動機やアピールポイントを質問される、というものだった。

聞き取りが主で、面接官の質問にどれだけ正確にこたえられるかがポイントだと言われていた。


 しかし現在は、最初の面接は個人面接ではなく集団面接やグループディスカッションであることがほとんど。

グループディスカッションとは、4人~8人程度のグループで、与えられたお題について話し合い、他のグループに発表するというもの。

そのお題も企業に関係するものから全く関係のないものまで様々だ。学生のコミュニケーション能力や論理的思考力、協調性などを見るのが主な目的といわれている。

 グループディスカッション以外の面接でも、作文を提出させたり、適正テストを受けさせたりなど、企業ごとに様々な方法で学生の本質を見ようとする。

 昔はその企業に対してどれだけその学生に適性があるか、ということが主な採用基準となっていたが、現在では、コミュニケーション能力があるか、ポテンシャルが高いのか、どんな仕事に対しても真剣に打ち込めるのか、といったことが基準となることが多い。昔と違い、多様な分野に進出する企業が増えたため、様々なことに対応できる人材を求める企業が多いのだと思われる。

4.就活の早期化・長期化


 大学3年生の3月~大学4年生の6月は、企業の就職説明会や選考会が集中して行われる「就活シーズン」といわれるが、実際にはこの「就活シーズン」だけで就活が行われるわけではない。


 多くの学生は「就活シーズン」が始まる前に、インターンシップに行ったり、志望企業のOB・OG訪問をしたりと、就活の準備を始める。

インターンシップとは、学生が企業に行って職業体験をすることだが、その重要性は昨今ますます高まっていると言われている。企業にとってインターンシップは優秀な人材を早めに囲い込めるチャンスであり、実質的な選考を行っているところも少なくないからだ。

 このインターンシップなどの準備期間を含めると、今の学生は半年~1年間を就活に費やすことになる。これはバブル世代の就活と比べると格段に長く、その経済的な負担や、学業との両立が今の就活生を取り巻く問題となっている。


まとめ

 以上、今と昔の就活の主な違い4点でした。今と昔の就活が大きく違うことがお分かりいただけたかと思うが、それでも分からないことがあればこちらをみてほしい。


 今の就活生の親世代は、バブル時代に就活を経験した方も多いでしょうが、当時と今とでは就活が大きく変化していることを理解して、お子さんの就活を応援してあげよう。

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