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「最高のバイプレイヤー」

「信州サワー」「ハーコット」「信州大実」「信月」

これ全部あんずの品種の名前なんですよ。
たくさんあるね。
品種によって煮崩れしやすかったり、生でそのままでも美味しかったり。

国産のあんずはほとんどが長野県産。

僕は長野市の千曲川近くの「やまさ農園」さんからいただいている。

園主は関博文さん。
関さんとは長い付き合いだが、2019年の豪雨災害では大変な被害を受けた。
その時には大切なりんごやあんず、桃の木が泥に埋まった。
ショックだった…。

そんな自然の厳しさに直面しながらも、毎年素晴らしい果物を送り続けてくれる。
もう尊敬しかないよね。マジで。

今年も畑には美味しそうなあんずがたくさん実っていた!
ありがとう、関さん。

災害の時のお話も↓



あんずはタルトとかデコレーションとか、またジャムにして焼菓子に塗ったり。よく使うんですよ、お菓子には。

若い頃は当たり前のように缶詰のシロップ漬け(南アフリカ産とかだった。遠い…)を使っていた。
今から思えばなんであんな味も香りもないあんずを使っていたんだ⁈

生のあんずなんて見たことなかったから、数年前にやまさ農園さんに行って木になってるあんずを見た時は感動したな〜。

絶対これ使ってデザート作りたい!ってね。

それから数年後、今回は「ジャムの旅」としてあんずの最盛期、6月末に「やまさ農園」さんを訪れた。

「ジャムの旅」、これで記念の20回目。
まだ20回か…。

あんずの旬って短いんですよ。2週間くらいじゃないかな。

「ジャムの旅」を始めて過去2年はタイミングが合わず断念していた。
この時期、旬の果実がてんこ盛りで目が回るんだ…。

あんず、サワーチェリー、ラズベリー、すぐり、ブルーベリー、桃、などなど…。

今年こそはの意気込みでその他の旬の果実は諦めた…。

昼間に畑であんずを収穫、そのまま近くの厨房へ直行して、採れたてピチピチのあんずで作るジャムが完成した!

ピュアなあんずジャムと、もう1種類。

沖縄県「山パ農園」の福井さんから送っていただいた旬のパッションフルーツと組み合わせたジャム。

あんずもパッションフルーツもどちらも酸味がある果物なんだけど、酸味の種類が違うし香りもそれぞれ特徴的。
信州のあんずの優しい香りに、やんばるのトロピカルな香りが合わさって最高のジャムが生まれた!旨い!!

この「山パ農園」の福井さんの作るパッションフルーツも、昨年の「ジャムの旅」で出会った最高の素材なのだ。

あの旅は楽しかったな〜。
思い出すだけでニヤけてくる。
これも読んでみてね↓


採れたてピチピチ!
めちゃくちゃいい香りがするんです!
あんず&パッションフルーツ!
世界一新鮮なジャムだ!
今回使うのは「ハーコット」という品種。


あんずって「縁の下の力持ち」なところがあるんです。

僕が昔からよく作っているパイ生地の上に薄くスライスしたリンゴをのせて焼く「ガレットポンム」ってのがあるんだけど、焼き上がりに濃く煮詰めたあんずジャムを塗らないと味が完成しない。

もちろん主役はリンゴなんだけど、キュンと甘酸っぱいあんずのジャムがりんごの酸味とはまた違って味に深みが出る。

今回もパッションフルーツの良さをじわっと支えている。

主役を支える名脇役がいないと物語は成立しないんだ。
(小日向文世さん、松重豊さんみたいな…)

最高のバイプレイヤー、だね。

もちろん主役としてがっつり焼いたタルトは香ばしく甘酸っぱくて美味しいし、煮崩れないように優しく火を通したコンポートをバニラアイスやかき氷に添えても美味しい。

断面の色気よ…
シンプルなあんずジャムで1日のスタート!

あんずの一番採れる地域は長野県千曲市。
地元の加工場さんに話を聞くと、この時期は加工してもどんどんあんずが運ばれてきて作業が追いつかないほど。

なかなか東京では手に入らないから羨ましい限りだ。

立ち寄った地元のコンビニにはなんと生の新鮮なあんずが売っているではないか!
これには驚いた。
1パック6個入りで800円くらいだった。

東京では某高級スーパーで1500円で売られていたぞ…。

とにかく今年は「ジャムの旅」であんずを満喫できてホッとしている。
来年は旬とタイミングが合うのか?
旬との追いかけっこは続く…。

生産者の関さん。シャツが可愛い…。
また来年会おうね!

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