見出し画像

【おふとんな日々Vol.38】見えないものを語れる人〜後編〜

こんばんは!

毎週水曜日、fumiさんと旬香の交換日記『おふとんな日々』第38回です。

食欲の秋が来たのがうれしくて、鮭やきのこをたくさん食べています。昨日はホイル焼きとお味噌汁を作りました。こういうのが1番美味しいですよねぇ。

本業が忙しい日々が続いていて、休みの日はぼーっとするしかできず…体調を整えなければと気を引き締めています。寒暖差も激しくなってきましたし、腰も痛い。

やる気が出ないので、ぼーっとしつつ断捨離をすすめています。
在宅勤務になったので服を減らし、ちょっといいジーパンを買い足しました。少ない分、いいものを。シンプルにしていきたいものです。

前回はfumiさんが「見えないものを語れる人」というテーマで書いてくれていました。

▼fumiさんの前回の記事はこちら

さて、10月4日(水)の「おふとんな日々」は旬香が担当いたします。
ぜひチェック、いいね、スキ、よろしくお願いします!


見えないものを語れる人

前回fumiさんも書いてくれていましたが、私たち2人の共通項として「見えないものを語れなかった」経験がありました。

この経験があったからこそ、生まれた家の外で「見えないものを語る」経験をとても貴重に感じてきました。

私が実家で見えないものを語れなかったのは、母と言葉で理解し合うことが難しかったからです。
母はときに饒舌だったけれど、そういうときに話すのは母が受けてきた虐待や、父からの暴力についての話でした。私はそれを聞きたくなかった。
私が聞きたいことを尋ねると、黙り込んで3日後に作り込んだ言葉の手紙がくる。言葉の扱い方も、タイミングも相性が合いませんでした。

本が好きで言葉はたくさん持っていたので、同じ言葉で気持ちを共有できる人を求めていました。

記憶のなかで1番最初に言葉で共有できた気がした相手は、中3の担任の先生でした。

学生の頃、連絡帳に毎日3行日記を書くやつ、ありませんでした?

その連絡帳に毎日思いつくことを書くと、その先生は心地よい手触りの言葉で返してくれました。実家では得られなかった「共有できる感覚」でした。

「共有できる」に取り憑かれている

この「共有できる感覚」を私は今でも追い求めている気がします。

大学に入って社会福祉を学び、他者のしんどさを共有しようとする技術を手に入れました。

就職してからずっと相談援助の仕事をしていますが、1番達成感のある瞬間が「共有した瞬間」です。

誰も他人の苦しみを完全に理解することはできない。そう思っています。
いつだったか「その人それぞれに、やっぱ地獄があると思うんですよ。私には私の地獄があるし、あなたにはあなたの人生の地獄があるのだから」とアナウンサーの宇垣さんが言ってました。

完全に理解はできなくても分かち合えたときの喜びはあって、どちらも本物なんだと思います。

「自分だけだ」と感じているのと、「自分だけじゃない」と知っているのとでは大きな差がある。

その小さいようで大きな差を埋めるために、しんどさを共有しようとする。そんな仕事をしていると思っています。

このnoteもそう。

私がfumiさんと共有して、
「見えないものって実家では語れなかったよね」
「実家から出て共有できてうれしかった」
「それを信じて、自分を信じてきたから今があるよね」
そう思えたことを書き記して、「自分だけじゃないんだ」と感じてくださる人がいたらいいなぁと思っています。

語ることで握り直せる

見えないものを語れる人と一緒にいることで、私は自分自身の感情を安心して握っていられる気がしています。

例えば、私は今でも母からのLINEは調子が良くないと読めません。
なにか過激な言葉が並んでいるわけでもないし、距離も離れているので実害もない。
それでも読めないというのは、「見えないもの」に他なりません。

ちょっとしんどいな〜と思うときは、夫に読んでもらって中身だけ聞きます。

もし夫にこの見えないものを否定されたら?
きっと私は自分の感情に自信を持てなくなったり、罪悪感を感じたりする気がします。

fumiさんとも共有できているから、自信を持ってこうしてnoteに書くことができるんじゃないかなぁ。

誰かと語り共有することで、感情を握り直すことができる。そう思います。

そういう概念になりたい

以前「エデュケーション 大学が私の人生を変えた」という本を読んでこんな感想文を書きました。

かいつまんでいうと、「こんなふうに思う自分がおかしいのかな?」と思わせてくる誰かから自分の感情を守る術として、教育があるという話。

学問は「こうなんじゃない?」と思ってそれを研究した人がいた証だから、「私だけじゃない」と思う理由になる。

1人の人間としても、子どもに接する人としても、相談援助をする人としても、「あなただけじゃないよ」「あなたの感情はおかしくないよ」そう伝える概念そのものになりたいと願っています。


これからもfumiさんと読んでくださる方々と「見えないもの」を共有したいし、そんな世界を広げていきたい。「おふとんな日々」はその着実な一歩になる気がしています。
こちらこそいつもありがとうございます!

次回はfumiさんの「のぞき見ライフスタイル」。
ほぼ外に出ない生活をしているので、fumiさんのnoteで体調や季節を感じる生活を思い出させてもらっています。
次回も楽しみにしています!

この記事が参加している募集

眠れない夜に

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?