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茶の古典

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2023年4月の記事一覧

茶書を読む 『南方録』②

『南方録』全七巻

「覚書」
「覚書」は巻頭にして『南方録』の総論のような巻である。
「茶の湯とは何か」と主張が明確に説かれ、茶の湯が仏教に根差し、脱俗の行いであると説きながらも、禅宗に囚われることなく日本人が本来持っている「キヨメ」の観念や火に対する意識などを挙げている。さらに茶の湯の歴史、茶会論、遊興の茶会を否定し、わびの精神をあらわす道具、茶花、懐石、点前のあり方について論じている。
「覚書

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