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テレビ就活での難問

就活をしていた数年前。社名がNから始まる3文字の局の面接。上位面接まで進み、それまでの面接は大変好感触だった。

しかし、選考終盤の面接でその局への印象は一気に変わった。

面接後半にはいって、

面接官:「○○のボランティア活動もされていたんですね具体的にどういう事をしていたんですか」
私:「(具体的な内容)この活動の知名度はまだ十分高くないですが、広めるべき活動だと感じています。この活動についても取材をし、放送したいと思っています。」

別の面接官:「じゃあ、その団体(ボランティア活団体)に就職すればいいと思うんですが。」

はい。
①ボランティア団体は就職先ではありません。「ボランティア」と言っている時点で給与はない。また仮にあったとしても、生計を立てられるほどの給与であるはずがないと思いませんか?

②ここまでの面接で貴社じゃないとできない事ばかりを伝えてきました。メインでやりたいこと以外に、他にやりたい取材としてこの話題を取り上げていることをお忘れですか?

すぐさま頭に浮かんだのは上記の①②の内容だった。しかし、さすがに口にはしなかった。なぜなら、故意的な圧迫面接の可能性もあると思ったからだ。 それらしい回答で冷静にまとめた。
もともと、つじつまの合わない会話が苦手な性分の私は、このあたりからこの局に対する不信感を抱き始めた。
上位面接を担当する社員にもかかわらずロジックの通らないことを言い始めたからだ。

彼らはさらに攻めてきた。

別の面接官:「(ボランティアの内容)に関する番組ってテレビで見たくない人もいると思うんですけど、どう配慮します?」

はい。
①チャンネル変えてください。
②ほんとにそんな人いるんでしょうか。そんなに大それた内容ではないですが。個人的な経験による感覚ではこの活動について認知しているうちの大半の人が好印象を持っています。
③貴社で私の嫌いなスポーツ中継が始まると私はいつもチャンネルを変えています。配慮しているつもりはありますか?

すぐさま頭に浮かんだのは上記の①②③の内容だった。しかし、これもさすがに口にはしなかった。
それらしい回答で穏便に済ませた。



この面接後、とても気分が悪かった。そして翌日落選の連絡でさらに気分が悪くなった。
上記の2問が理由でこの面接に落ちたと仮定するならば、他に以下の回答方法があったと反省できるだろう。

1.無難な回答に逃げず①②など、上記の頭に浮かんだことをはっきり言う。

それによって強気な姿勢を見せる。が、故意的な圧迫面接の場合、罠にかかったことになる。

.わかりません/分からないので先輩社員の皆様にご指導いただきながらその方法を貴社で探り、良い番組を作っていきたいです。などと答える。

そうすることで素直さを見せる作戦。

正直、2つ目の質問に対する答えは未だに出ていない。なぜなら、テレビ局が全番組において視聴者に配慮をすることは不可能だと思うためである。もしできる事があるとすれば、「これから津波の映像が流れます」のように、毎番組、毎CMごとに注意書きを画面に出すことだと思う。しかし、非現実的だ。
私は幼いころの経験でが理由で、あるスポーツを見るのが好きじゃない。けれども、そのスポーツはテレビで頻繁に中継されている。もし私のような人に配慮をするならば、放送を辞めて頂くしか方法はないと思う。


どう回答するのが正解だったか、また、この2問が理由で落選したのか、など分からないことばかりである。

ただ、一つはっきりしているのは、この面接の後から私はこの局の番組を
一切見なくなった。

以上。

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