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自分の心を守るための考え方①

これは、精神疾患によって休職や退職をしてしまった方に向けての内容ですが、自分以外にもストレスをため込んで辛くなってしまう人もいるかと思い(後は単純にアウトプットしたい)学んだ内容をまとめてみました。

こういう内容は事前予防のために多くの人が知るべきことなのでは?と今は思います。


心を守るために必要なのは「自他境界線」

自他境界線は、心理学の用語で「自分と他人は別である」という事実に基づいた考え方と言われている。

自他境界線は小さい時からの過ごし方や教育環境で作られていくものだけど、中には年齢を重ねてもうまくそれを作られずに困っている人もいる。

小さいころからの過ごし方で形成されるので、健全に自他境界線が作られる人は、「自分で作っている感覚」はない。(他の心理学における考え方でもこれは当てはまると思う)

自他境界線を作ることで生まれるメリット

自他境界線が作られていると自分を守ることだけでなく、相手にとってもメリットが多い。

自他境界線を引くことで、「自分は自分、相手は相手」と思えるから、お互いを尊敬するような、とても良好な関係を築くことができる。

シンプルに言えば、win-winの関係になれるということだ。

自他境界線があいまいになるパターン

とはいっても、自他境界線があいまいになってしまう人もいる。多くの場合はこの2つに分かれるそうだ。

①自分の領域を相手にまで広げる(win-lose)

このタイプは自分がとにかく優位に立ちたいと思っている。相手を従わせたい、言ったとおりにさせたいという気持ちが強い。

こういう言動をしてしまう背景には、自己防衛や自信の無さをかき消したい、悟られたくないというものがある。

相手が言ったとおりに動かないとイライラして、暴言や暴力に発展してしまうケースも。

②相手の領域を自分にまで広げる(lose-win)

このタイプは相手の領域にあるものを自分のところにまで引っ張ってしまう。自分はこのタイプで、自己犠牲しがちな人はこれに当てはまる。

相手が困っていたら気になってしまい、親しい人になれば自分が助けなければという気持ちも強くなる。
断りにくい性格で責任感も強いため、仕事を任させることも増えるけど、それでキャパオーバーしてしまう可能性も高い。

譲ったとしても相手が喜んでいるとは限らない?

自分の意見を言わずに相手に譲り続けてしまうと、相手は徐々に「この人を従わせてしまっていないか…?」という気持ちになってくる。相手に支配させているという感覚を持たせてしまうということだ。

相手に譲ることで実はモヤモヤしている可能性もあるので、譲ること=良いこととは一概に言えない。

そしてどちらのタイプでも言えるのは、「自分と相手は同じ」という感覚を持っていることだ。
ただ、どれだけ親しい関係になったとしても自分と相手の考えが一致することはありえない。
だから、まず学問的にでも「自分と相手は別」という考えがあるというのは知っておいたほうがよさそうだ。

自他境界線を持つための6つのポイント

実際に自他境界線を作るうえで大切になる6つのポイントがある。

①身体の境界線をチェックする

パーソナルスペースと呼ばれるものでもある。自分が不快に感じるものを考えてみる。

・至近距離に座られるのはどうか?
・肩を叩かれたりするのはどうか?
・持ち物を勝手に触られるのはどうか?

②心の境界線をチェックする

これは心理的な距離で、グイグイ来られるのが苦手な人もいる。
まずは「自分は自分」「相手は相手」という考え方を持つのが大切。

③望まない侵入を防ぐ

自分が不快だと思ったり、嫌だと感じたものからは身を守る。

身体面→その場から離れる、キッパリと主張する
・精神面→連絡や合う頻度を減らす、はっきりと断る

④相手の領域への侵入をやめる

自分が善意でやったことでも、それが相手の領域を侵入しているケースがある。

例えば、
・相手が担当するはずのことなのに、おせっかいで自分が代わりに請け負ってしまう
・なんでもかんでも教えてほしいと思って相手の時間を奪っている

こういったケースがある。

⑤「2つの勘違い」をやめる

「2つの勘違い」には、「責任範囲の勘違い」「能力の勘違い」がある。

・責任範囲の勘違い
相手の問題を自分が何とかしてあげなくてはいけないと思う勘違い。

ただ、相手の問題を解決するのは相手に最終的な責任があるわけで、自分が何とかしないといけないというのは必須ではない。(サポートするなということではない)

判断に迷ったときは、「それは本当に自分が背負うべきことなのか?」と立ち止まって考えてみることが大切。

・能力の勘違い
自分が頑張ればこの人の問題を何とかしてあげられるのではないか?という勘違い。

相手の問題を自分が解決するのは難しい(できない)。ただ自己犠牲タイプの場合は、「自分さえ頑張れば」「自分が頑張らないと」と強く思うあまり追い詰めてしまうことがある。

⑥「手荷物」と「巨石」を見極める

自分が背負えるものと背負えないものを分けることが大切。

手荷物→自分や相手が背負える範囲の課題や責任
巨石→自分だけでは背負いきれないほど大きな課題や責任

キャパオーバーするのは、背負いきれない巨石を自分だけで持とうとしているから。相手に任せたり、一緒に解決するために協力することが必要になる。

もしくはその巨石は持たない選択も視野に入れておく。

学んで実際に感じたこと

こうやって振り返ると自分の傾向が少しずつ分かってくる。自分の場合は自己犠牲によって、自分から勝手に傷つくパターンが多い。

別の分野であるコミュニケーション系の話でも関わってくる話で、自己犠牲は『自分の気持ちの伝え方が分からない』ことから生まれている。
だから言いたいことが上手く言えずに我慢して、それが積み重なると爆発してしまう。

このようにストレスマネジメントとコミュニケーションは密接に関わっている。

ただあくまで、この内容も絶対とはいえず、ストレス対処において共通してるのは『選択肢をなるべく多く持っておいて、状況によって使い分ける』ことが大切だと思う。

そういった柔軟さを大事にしていきたいと思います。

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