形なき声を想うーシモーヌ・ヴェイユ『重力と恩寵』より
シモーヌ・ヴェイユとの出会い 先日、哲学好きな方にシモーヌ・ヴェイユについて熱く語ってしまったのだが、惹かれた理由を訊かれた際、なぜか目頭が熱くなり一瞬言葉が詰まってしまった。まるで、故人になった近しい人を思い出したかのような。本当に、彼女から影響を受けてきた部分が大きい。苛烈な程純粋な魂を持っていて、そして視線が温かいことを知ったから。
シモーヌ・ヴェイユという哲学者の存在を知ったのは、大学2年生の時に取っていた恩師の授業に先輩の手引きでふと迷い込んできた(?)K谷さん