東京貧困女子
AV女優を取材する筆者
1990年代にはリスクを背負って裸になることを決めた人たちは基本的には収入が高く借金などを経済的な問題を解決させるという大前提があった。
しかし、あんまり楽に稼げてしまうので、バランスを崩し、新たな問題を背負うといったことが多かった
2006〜2007ごろから潮目が変わる
「出演料が安すぎて、とても普通の生活ができない」という発言が出るようになる。原因は体を売らなければいきていけない人が増えてきている。
彼女たちはなにを感じているのか
(目次)
マーカーで線を引いた単語だけでも見てほしい。
過酷な生活が余儀なくされていることがわかるし、精神的にも正常でないことが見受けられる。
第1章で登場した大学生のケース
貧しいことでいいことは何一つない。端的に未来が閉ざされる。
時間と精神がすり減らされ、生きる意欲を奪っていく。
「全然慣れない。」「怖い」と言いながらも授業にでて、勉強しないと留年する可能性があるため、
「朝から晩まで予定は埋まっている。時間がない中で稼ぐには風俗しかない。自分がやると思ってなかった」
と“そうするしかなかった”という状況なのである。
「月3万円ぐらいどうしても足りない。風俗は本当はやりたくない。すぐにでも辞めたい。自己嫌悪になるし、なにもいいことはない」
こうやって自分の本心をだましながら生きていくことが彼女にどれだけのダメージを与えているのかは計り知れない。
もし精神疾患になればだれも支えてくれる人はおらず、自己嫌悪をに陥ったまま人生が続くのである
こういう話を聞いてどう思うか?
この記事のコメント欄
「将来こんな医者にみてもらいたくない」
「もっとしんどい思いして卒業した人がいる。甘えてる。」 「男性にちやほやしてくれるのがうれしくて軽率な行動をしてしまっている」
上から目線の罵詈雑言。この筆者が伝えたいのは自分で望んでそうなっているわけではないということ。心の病が増え続け、いっこうに減少傾向にならないのは、このコメント欄が象徴している。転げ落ちた人間を下に見て踏みつける。そして自己責任論を展開する。こんなことを書き込む人間が沸き上がるように目に付く社会で包摂なんかあったもんじゃない。
ジョーカーの孤独が救われる社会を作ろう
そして、このような人たちが日本で増えている。この大学生は氷山の一角である。
そのような人に「将来」なんていう言葉はリアリティがない。自分の人生はどうでもいいと思ってしまえば、抑圧された感情は爆発し悲惨な事故が起こるということはドットフィリップスの「ジョーカー」である。
生活習慣に話を移すと、精神的に追い詰められていることで心の病気をいつ発症してもおかしくない状態に人がバランスの良い食事を摂っているとは思われない。
こうして貧困は心の病気と体の病気を同時多発的に引き起こすことになる。
経済成長で貧困を克服していく道だけでなく、ベーシックインカムなど社会で国民を支える制度の再構築と、みんなで支え合うマインドが本当に必要である。(ジョーカーが救われる社会ってどんな社会だろう。)
こういう話に影響を受ける生徒を期待して、社会が良い方向に向かうように授業をしていきたい。
https://books.rakuten.co.jp/rb/15749484/
https://books.rakuten.co.jp/rk/13c6140a43ca3e8eb011852bc3b9f422/
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