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地味につらい味覚がかわること。

乳がんでの抗がん剤治療を現在進行形でしておりまして、わたしの場合は3種類。ハーセプチン、パージェタとドセタキセル。ハーセプチン、パージェタは分子標的治療薬といってわかりやすくイメージするとがん細胞にだけ働きかける抗がん剤。これは正常な細胞に作用しない分、副作用が少なくとても楽です。もうひとつのドセタキセルはいろいろと副作用があります。ただ、事前に防げる、または副作用を少なくする方法もあり、わたしの場合は「手足のしびれ」を防ぐために主治医の指示で点滴中に手術用のゴム手袋を小さめサイズで2重重ねにし、足にも着圧ソックス2重履き、アイスノンで足先を冷やすという対策をしています。抗がん剤が指先にまでまわらないようにするということなんですけど、なんか案外原始的だなぁ…なんて。

その他の「便秘」だったり「下痢」だったり「吐き気」、「むくみ」などはお薬でなんとか対処しています。「免疫力低下」は外出時にマスクを着用するとか、帰ってきたら手洗いうがいをしたり、生モノを避けて食事をしたりして感染から身を守ります。「脱毛」は防ぎようがないですけど、気に入ったウィッグや帽子を楽しんだり…かな。まぁ憂鬱は憂鬱です。面倒だし。でも、そんな風にしてできるだけ生活の質QOLを下げないように工夫して過ごしているんですが、防ぎにくいのが「味覚異常」。

「味覚異常」には抗がん剤投与中に氷を口に含むとよいらしいですが(手足のしびれ対策と同じ原理)、ちょっとやり方がうまくイメージできないのでやっていません。口の中に氷があっても溶けちゃうから食べ続けないといけないってことですよね?きっと。点滴中に食べ続ける動作ができるかな…。
それに、ただでも足先冷やしてカラダを寒い状態にしているので氷なんて食べ始めたら耐えられるのかな?という疑問もあり乗り気にならず。そんなわけで口の中はノーガード。なので副作用の出方も一番つよく、投与後3日〜10日あたりまで味覚を正しく感じることができません。

なかなか他の人に説明しにくいんですけど、大抵は苦酸っぱさだけが際立つような味に感じられます。あとホルモンなどの肉の脂がダメで、人工甘味料はあまったるく口の中がべとべとするような感じがして避けるようになります。インスタントやレトルトも気持ち悪いのですが、なぜかカップヌードルのチリトマトとシーフードはいけます。おいしい。あと、マクドナルドのポテト。最強。

食べるときには味をイメージ(美味しさを期待)して食べますけども、その期待が裏切られたら地味にストレスです。手作りがいいのかと思って料理をしても味がわかりません。そのおかげで食べることへの強い欲求が出てしまったり、逆になにも食べたくなくなってしまったり、なに食べたらいいかわからなくて思い悩んだり、軽い摂食障害のような状態になります。これもつらいです。

わたしの場合、味覚がおかしくなるのと同時に、舌触り、喉ごしがざらざらするようになって飲み込むのが気持ちわるく、最終的には漢方の舌診でいうところの鏡面舌の状態になってから徐々に回復していきます。鏡面舌の状態は「体の抵抗力がかなり落ちているので、休養をとり、体力を回復するように努めることが大切だという。」ということですが、家でゆっくりしていてもなるので当てはまらないのかと。

参考↓

そんなわけで。

今回は副作用で一時的に味覚がかわるのがストレスというお話を書いてみましたけど…やっぱり伝わらないですかね。見た目じゃわからないこのつらさ。亜鉛も飲んでみましたが、そこまで効果があったかどうか…。はやくドセタキセルをやめることができたらいいんですけど。

あ、もっと地味な副作用ありますよ。鼻の中の乾燥。右の鼻の穴が狭くなっていて腫れてるのかなとか思うんですけど、もうその話はいいですか?そうですか。

今週は検査ウィークでした。造影剤をつかったCT、骨シンチ、MRI。採血や点滴でしょっちゅう注射針を刺されているので、血管が細く固くなっているようで注射がむつかしいらしく、先生たちが苦戦します。だからといって…針刺してから中でぐりぐり血管さがすなよぅ。痛いんだようそれ。安定の液もれ。青たんたくさんできました。
その結果発表は11日。よき結果になりますように。


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