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εpsilonΦのライブに行きました

εpsilonΦ LIVE 2024「Overlord」に行ってきました。


好きコンテンツの布教も兼ねて感想を書きます。



フロムアルゴナビスのライブについて

フロムアルゴナビス(フロゴナ)はバンドをテーマとしたプロジェクトです。
現在6組のバンドが存在し、そのうちの2組はキャラクターを演じている声優陣が実際にボーカル、楽器演奏も担当する「リアルバンド」形式、残り4組はボーカルを声優陣が、楽器はミュージシャンの方にキャラクターの格好をして演奏してもらう形式でライブを行っています。

ライブ中はキャラクターを徹底して演じ続けることが特徴です。
「中の人」を出すことはアンコールまで行わないので、没入感があるんですね(因みにブシロードのコンテンツは全体的にこのライブ形式をとっています)。

リアルバンド組は演奏もパフォーマンスも想像以上に上手なうえ、(ライブ中キャラクターの台詞をお借りして言うならば)毎回「最高を更新」しているし、
演出、特に照明が毎回美しいおかげでアリーナから見ても2階3階席から見ても楽しめるし、
全バンドボーカルの歌唱力が異常なほど高いし(データ音源で聞くよりも生で聞いたほうが良いというあの現象が起きます)。
私は「ライブが良かったからファンになった」といっても過言ではないくらい、とにかくライブが最高です。



εpsilonΦの音楽について

εpsilonΦ(イプシロンファイ)は「ボーカル声優陣担当、楽器ミュージシャン担当」形式のバンドです。
ハイトーンで感情的な歌い方が上手いメインボーカルが特徴で、声質が全く違うはずのサブボーカル、テクノ系のメロディと混じりあうことで絶妙にエモーショナルな音楽が出来上がっています。素晴らしい。

ライブ「Overlord」では、そのボーカル勢が今まで以上にパワーアップしている印象を受けました。
メインボーカル宇治川紫夕くん役の榊原さんも、サブボーカル二条遥役の梶原さんも、ただでさえ最初からキャラクターの感情を乗せて歌うのが上手な方々だったのに益々その点も歌唱力も増していて、思わずぞっとしました。良い意味で。

キャラ設定も好きです。
こういう系のコンテンツとしてはアクが強くて(イプシもだけどフウライの設定が良い意味でエグい)。

セトリプレイリスト公開してくれるの手厚くて嬉しい。



おすすめ楽曲一覧

εpsilonΦの個人的おすすめ曲記載しておきます。
長いけど許して。

End of Reason

鞍馬唯臣の無邪気で悪意の無い狂気を表現した、ガラスの破片のような鋭さと透明感がある曲。

この曲、聞くのは勿論歌うのも好きです。
サビの高音とテンポ感が心地良い。
メインボーカルとサブボーカルが丁度オクターブ離れているところも良いですね。
歌詞の狂気性に対してメロディが意外とストレートなところが逆に怖いです。
ライブで歌ってくれた時めちゃくちゃはしゃいじゃった。好きすぎて。


Play With You

切なく寂しいイントロから突如一転、明るく無邪気な曲調になる、宇治川紫夕くんを表現した曲。
サビが一番明るくなるところが、序盤の紫夕の悪魔性が出ていて良きです。
この曲無しに彼を語ることはできない。

本当に絡繰り人形だったのは、果たして誰なのでしょうか。


レゾンデートル

イプシの中ではかなり異色な曲。
メロディも歌詞もストレートでとても素直。
泣き叫んでいるような、強い意志を討ったえかけているような。

初めて聞いたとき私は、(ナビの皆さんにしか伝わりませんが)曲調にArgonavisを感じました。
そしてタイトルはフランス語。紫夕の音楽の師匠であるフェリクスの故郷ですね。
まるで、今までの紫夕に影響を与えてきた人々も一緒になったかのような……。なんて、考えすぎでしょうか。
彼らの第一章の終わりを表現しているのかな、と思っています。


I’m picking glory

二条奏というキャラクターが一発で分かる曲。

私はこの二条双子の設定が大好きです。
「双子はいつでも二人で一つ」なことが二次元では多いと思うのですが、こんだけ双子飽和状態の二次元世界でよくもまあこんな異常者(悪口ではない)作れたな。
奏の通常では理解できない、そして奏もきっと誰にも理解してもらいたいとは思っていないその兄への愛情、いえ、執着が大量のピー音(規制音か?)と銃声から感じ取れます。

最後の歌詞ですが、ここだけはそれまでの感情の押し付けと違う方向性の、まるで懇願のように聞こえて、今後の兄弟の行く先に不安を覚えさせます。



オルトロス

↑ショートver.のMV(フルver.は過去の特典だったので載せられない……んだけどこのMVマジで大好きです)

↑フルで聞く場合はこちらをどうぞ


その二条兄弟の兄の方、二条遥を表現した曲。
まさかの悲鳴から始まります。お前どんだけ弟嫌いなんだよ。

この曲、イプシの曲の中でもトップクラスに歌詞が大好きです。
兄弟ってことを「螺旋の楔で絡まる鎖」って表現するところとか、
「身に余る死をありがとう」とか、
「喰い殺したとしたならこの身体僕だけのもの?」とか。
オシャレすぎるだろ。

遥の歌い方も最初から最後まで悲鳴の様でいいのですが、いつか修復不可能なまでに壊れてしまいそうなのは奏の方なんだよな……と私は思っています。
歌詞の通り、彼らに雪解けが訪れるビジョンが今のところ見えない。


光の悪魔

↑ショートver.MV

↑フルはこちらから

εpsilonΦの看板曲です。
私は彼らの曲でこれが一番好きです。原点にして頂点ってやつ。
聞いた瞬間に彼らに一発でやられましたからね。
TKさんの曲好きだからね、仕方ないね。

物語の中でも色々ありましたから、紫夕くんが誰かを根本から復帰不可能なまでにぐちゃぐちゃにすることは今後無いのでしょうが、この曲が初期から今までずっとεpsilonΦというバンドを完璧に表現した曲であることには変わりがありません。
「歪んだ孤独はお前のせいだ」という歌詞、あまりにも我が儘でいいよね。
それとも「お前」には「自分自身」も含まれているのかな。

ていうかもう細かい事抜きにしてシンプルに曲として好きなんだわ。


Overlord

↑ショートver.MV

↑フルはこちらから

εpsilonΦの第二章の幕開けを告げる曲です。
色々(マジで色々)あった末に「後の玉座に座るのは僕だ」と高らかに宣言する宇治川紫夕、本当に強く、というか良い方向性に強気になったな……。

イプシにラップパートがあるのは珍しいですね。新しい事に挑戦している彼らを表現しているのでしょうか?
韻の踏み方も小気味良く且つイプシらしい語彙が並んでいて良いです。
これまでの曲の中で使われていたワードが使われていたりね。

まだまだ鬱屈とした感情や狂気を内包し続けている彼らですが、今後も見続けていたい。そう思わせてくれる、新しい曲でした。

ライブでこれ歌ったとき紫夕くん(榊原さん)が巨大な旗掲げていたのスゲーエモかった。



カバー曲もいいぞ

unravel

ここまでunravelの叫び声が似合うキャラクターがいたのか、と初めて聞いたときびっくりしました。


グッバイ宣言

シンプルに歌が上手すぎるという感想が出てくる。それにしても二条遥にこれをカバーさせる公式スタッフ、なかなか、その、あれだぞ。あれだぞ……。



以下、いつもの余談。
私はブシロードが新作を出すたびにとりあえず「ブシの新作だから」という理由だけで履修する程度にはブシロード作品のファンで、その流れでアルゴナビスプロジェクトにも触れました。
まさかここまでぶっささるとは思いませんでしたね。
最初に聞いたArgonavis(主人公バンド)がやっぱり自分の中では一等特別な存在なのですが、全バンド好きでして。
ストーリーはファンの手出しの余地がない程細かく設定が作りこまれているし、何よりライブが良い。本当に良い。没入感が凄い。毎回毎回「今回最高だった!」と思わせてくれる。どのバンドも。

これからもずっと追いかけていたいと思える作品に出会えて私は幸せ者です。
なかなか無いですからね、そういうの。



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