はじめに
筆者は2017年11月にツイッターアカウント「新聞書評速報 汗牛充棟」を開設しました。全国紙5紙(読売、朝日、日経、毎日、産経=部数順)の書評に取り上げられた本を1冊ずつ、ひたすら呟いています。
https://twitter.com/syohyomachine
なんでそんなことを始めたのかは総論をご覧ください。
多くの書籍が紹介された著者
今回は、2023年に3冊以上の本が書評に掲載された著者と著書を紹介します。復刊や文庫化に際して書評が掲載されたものも含みます。
2019年~2022年のデータについては、以下でご覧になれます。
今年は突出した著者はいませんでしたが、3冊紹介された著者が20人にもなりました。
何といっても、「牧野富太郎著」があるのが目を惹きます。これは明らかに、NHK朝の連続テレビ小説「らんまん」の影響です。別冊太陽編集部の『牧野富太郎』も含めると、4冊になります。
また、歴史学者の平山優さんの3冊はいずれも家康もので、大河ドラマ「どうする家康」の関連と思われます。NHKの朝ドラや大河ドラマが新聞書評に与える影響は以下にまとめています。
ほかにも渋いメンバーがいます。2023年に生誕100年だった遠藤周作氏と、辻真先氏。辻真先さんは御年92歳なんですね。
3冊以上が紹介された20人の60冊
では、一冊ずつ紹介していきます。
は版元による書籍の紹介文です。ご参考に。
牧野富太郎著
『随筆草木志』
『牧野富太郎と、山』
『牧野富太郎選集1 植物と心中する男』
以下は牧野富太郎関連本です。2023年が彼の年ということがわかるかと思います。
別冊太陽編集部
『牧野富太郎』
ここにも富太郎本が!
『日本の家庭料理とレシピの一〇〇年』
『日本のブックデザイン一五〇年』
平山優著
『新説 家康と三方原合戦』
『徳川家康と武田勝頼』
『徳川家康と武田信玄』
遠藤周作著
『フランスの街の夜』
『ほんとうの私を求めて』
『人生を抱きしめる』
辻 真先著
『たかが殺人じゃないか』
『仮題・中学殺人事件【新装版】』
『村でいちばんの首吊りの木』
島薗 進著
『これだけは知っておきたい 統一教会問題』
『死生観を問う 万葉集から金子みすゞへ』
『宗教のきほん なぜ「救い」を求めるのか』
津村 記久子著
『うどん陣営の受難』
『サキの忘れ物』
『水車小屋のネネ』
石田 夏穂著
『ケチる貴方』
『黄金比の縁』
『我が手の太陽』
山内 昌之著
『リーダーシップは歴史に学べ』
『将軍の世紀 上下巻』
『歴史を知る読書』
斎藤 幸平著
『ゼロからの『資本論』』
『ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた』
『人新世の「資本論」』
高殿 円著
『グランドシャトー』
『芦屋山手 お道具迎賓館』
『忘らるる物語』
金井 真紀著
『おばあちゃんは猫でテーブルを拭きながら言った』
『酒場學校の日々』
『日本に住んでる世界のひと』
桐野 夏生著
『日没』
『もっと悪い妻』
『真珠とダイヤモンド 上下』
久坂部 羊著
『砂の宮殿』
『寿命が尽きる2年前』
『人はどう老いるのか 医者はホントは知っている 楽な老い方 苦しむ老い方』
奥野 克巳著
『ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと』
『はじめての人類学』
『人類学者K』
稲垣 栄洋著
『ナマケモノは、なぜ怠けるのか?』
『雑草学研究室の踏まれたら立ち上がらない面々』
『生き物が老いるということ』
一穂 ミチ著
『うたかたモザイク』
『スモールワールズ』
『光のとこにいてね』
伊東 潤著
『デウスの城』
『一睡の夢 家康と淀殿』
『浪華燃ゆ』
ハインリヒ・プレティヒャ著
『中世への旅 都市と庶民』
『中世への旅 農民戦争と傭兵』
『中世への旅騎士と城』
イーヴリン・ウォー著
『つわものども』
『士官たちと紳士たち』
『無条件降伏』
以上です。ここまで読まれた方、お疲れ様でした。