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【イベントレポ】トレタが目指す飲食店の常連革命〜「商品の時代」から「顧客の時代へ」〜【#cxdive #cxdive_x 】

一言感想

飲食文脈じゃない方も必見です。
産業の構造→それに基づく仮説→実データの分析→具体的な打ち手のストーリーがとても簡潔でした。
飯を食うことで所属欲求が満たされるという。
課題とソリューションの組み合わせが自由な時代になった。

イベント概要

業態開発の50年を経て行き詰まりつつある外食産業。いま求められているのは、商品を設計するのではなく、顧客の体験を設計するというアプローチです。トレタの事例を元に、これからの新しい飲食店経営のあり方、つまり顧客との関係性に注目してサービスの生産性を高める、外食におけるCRMについてご紹介します。

講演者

株式会社トレタ
代表取締役
中村 仁 氏
プロダクト:飲食店向け顧客/予約管理サービス「トレタ」

内容

★外食産業超概要

・外食産業の課題は
 生産性
 外食業界は雇用吸収力が高い(雇用を多く生む)が、稼ぐ力が低い(ゼロに近い)

・飲食店の現場オペレーションは1985年位からほとんど変わっていない。請求、顧客管理など、ありとあらゆることが紙で行われている。

★外食産業における時代の転換点

【1970〜1985年 POS革命】
商品の時代
POSレジの登場によって商品を管理してブラッシュアップすることが可能に。
それによって大規模な箱や、チェーンオペレーションが可能になった(POSイノベーション)

業態開発の時代に突入
商品を差別化していく戦い=商品がニッチ化
の構造を生み出した。
今繁盛しているところは、どんどん小粒の箱になっていっている。
ニッチになればなるほど、顧客セグメントが小さくなっていく。
現状、これ以上の分解不可能なところまでニッチが来てしまっている。

【2015〜2022年 顧客革命】
関係の時代(顧客体験開発の時代)

『体験によって顧客の共感を得、永続的な関係性になる』
例:DinigOut
”一夜限りのレストラン”という体験。
→食の向こうに広がる世界観に共感する人たちを集めている。
店舗を固定で構えない。客単価10〜15万円。
今までの飲食の常識をぶち壊した。

例:polca Cafeteria
フレンドファンディングのカフェテリア
”食”を生命維持活動としてではなく、何かを生み出すツール と規定している。
食を通じて求めているのは関係性。

例:その他
フェアトレード・・・・・・・・価値観の共鳴
クラウドファンディング・・・・コミュニティづくり
SPACEMARKET・・・・・・・・場のカスタマイズ
シェフ派遣サービス・・・・・・調理のカスタマイズ
Ubereats・・・・・・・・・・・自宅における食体験

今の合コンは、SPACEMARKETで場を借りてシェフ派遣サービスとか使う。唯一無二の体験ができる。

上記は飲食の外の業界からの参入。では、、、

★飲食店はどう生き残るのか?

外食産業はコミュニティ・ビジネスの側面を強めていく
=一見さんを消費していく関係性から、常連さんを永続的な関係を築く
ことが重要になる。

トレタのデータを分析すると、
お店の売上と、顧客のリピート率は強く相関している

★客数の伸びの構造
・新規・・・増えもしないし減りもしない。一定の比率で有り続ける。
・リピーター・・・繁盛店のリピーターは根雪のように積み重なっている。

★常連づくりは短期決戦
常連度の高まり方は二次曲線を描く。
→常連との関係性は少しずつ作られていくわけではなく、リピート初期段階で構築される。

ただし、2回目以降リピート顧客を補足するのは難しい。

★某繁盛店は、常連によるリファラル集客を効果的にできている。

★まとめ:繁盛店を作るには

①常連予備軍(2〜3回めリピーター)を発見する
 →人力では無理。覚えてないから。ここでトレタ。
②顧客対応の最適化→顧客は金銭的な価値を求めているわけではなく、関係性を求めている。

③顧客情報の管理

→焼畑農業から、疑似サブスクリプション飲食店へ。金銭的つながりではなく、関係性でつながる店が繁盛店となる。

参考:ワンダーテーブル社のGEN


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