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インドの日系企業で3か月働いて感じた金と時間のこと

※本記事は、本noteの著者(シンノスケ)が別名義で別ブログにて
2019-01-22に記載した記事を、noteへの再掲にともない一部加筆・修正してアップロードしたものになります。
※内容、現地情勢については執筆時のものになります。

前回記事の続きです。


インドの日系企業にて現地採用職(以下「現採」)で働いて感じた、金のことと時間のことをまとめます。

結論

あくまで私のケースでいうと、お金はたまります。自分の時間は、十分すぎるほどあります。

着任以前に想定(計算)していた以上だったので、この点にはかなり満足しています。

お金

多くの方にとって最も気になる箇所だと思います。以下にて記載します。

そもそも年収いくらなの?


契約時に提示された私の年収は約270万円です。ちなみに現地通貨(ルピー)払い

正式な書類では年間1,800,000(180万)ルピー。

2019年1月22日現在、1ルピー=1.54円なので、日本円換算で275万円になるわけですね。なおボーナスは2年目から業績次第で出るそうですが、ごく少額です。特に期待していません。

インドでは外国人への就労ビザ発行の条件として「雇用者は年間25,000ドル(米国ドル)以上を支払うこと」という決まりがあります。(2019年当時)

特殊スキルを要しない仕事の場合、大半の日系企業は最低額である年間25,000ドルで募集をかけています。

ちなみにこのような規約は他のアジア諸国の現採には全くないようで、東南アジアなどでは物価に比例して年収180万円~230万円前後の募集が多い印象です。

私は日本では新卒~2年目途中まで働いていましたが、給料は日本で働いていた時よりおよそ100万円ほど落ちています。

月収は?

額面の月収は単純計算で約150,000ルピー(約22.5万円)。
ここから各種控除がなされ、手取り月収は約120,000ルピー(約18万円)が入金されています。

給料は安いが可処分所得は高い

給料こそ高くありませんが、可処分所得は高いです。

普通に生活していると、大体80,000ルピー(約12万円)は貯まります。(単純に12か月計算すると年間144万円貯金できます)

理由は、シンプルに下記の2点に収斂しますね。

1.何より物価が安い
2.娯楽自体が少ない

そもそも大抵のものが日本と比べるときわめて安いし、それと合わせて、居住する地域によるとは言え、お金を掛けるような娯楽の数が極端に少ない。飲み会も、自分の環境では本当に少ないので、やはり出費要素が少ないです。

駐在員が気を遣ってくれる


自社に限って言うと、駐在員の方がかなり気を遣ってくれます

私が新入社員ということと、駐在員・現地採用を含めて日本人の中で一番若いためか、日本のインスタント食品や缶詰などを頂く機会があり、出張時に参加する飲み会では毎回ほぼ全額出していただいています。感謝です。

(ちなみにインドではアルコール類に高額の課税がされているので、グルガオンなど物価の高いエリアで飲み会などすると、一人1,500ルピー(2,750円)は超えます。この点の金額感は日本と大きく変わらないんです。

なお駐在員は高給なので飲み会や接待でもきちんとした店を選ぶこともあり、現採も合わせて全員で割り勘にされると金銭的にキツいです)

家賃は払っていません

あとは個人的なケースですが、私は赴任地の関係で家賃が全額免除になっているのがとても大きいです。これは本当にありがたい。

(2021年11月追記:「家賃無料」という点について、記事執筆から数か月後に会社からとんでもないことを言われて結構大きなトラブルになりました。詳細は、後日記事にします)

インドの賃貸価格には疎いのですが、デリーやグルガオン、ムンバイやバンガロールなど大都市にて、(立地・治安・衛生などの観点で)日本人的の基準を満たす家を借りるとなると、最低でも月3万円~するはず

(実際に賃貸契約されている方、情報共有いただけますと幸いです)

さらに細かい話をすると、携帯電話料金(SIMカード費用)をはじめとして会社が何かと負担してくれているので、それで出費を減らせています。

時間

日本での生活に比べ、格段に可処分時間が多いです。

残業はない

インドの現採は基本的に残業がない・もしくは極めて少ないです。
(自社に限定して言うと、契約関係上、一般社員に対しては残業および残業代の概念がないため残業を適用できないそうです)

このため、現段階では私は残業を一切経験していません。この記事を書いている本日も、午後6時半過ぎには部屋に到着していました(笑)

私のオフィスでは日本人インド人含め、始業10分前にオフィスに着き、定時に帰ります。ただし駐在員の方は、多かれ少なかれ定時後にも部屋で仕事しています…。

ちなみに、同社でも他オフィスでは現採でも週に数回・1時間程度の残業をやっているところもあり、気の毒でした。残業代を算出する仕組みがないので、残業=サービス残業です。

これは最終的には運に依存してしまう部分ですね。

勤務時間外の絡みは少ない

勤務時間外での交流や飲み会はありますが、かなり少ないです。
土日を使って社員で何かするようなイベントも、居住地の都市の規模間によりますが、私はほとんどありません。

また、当然ながら現地に友人もいないので、本当に一人で過ごすことが多いです。

有給休暇はかなり取れる

支給された分はすべて使えます。

(なお駐在員は、日本本社よりは使えるけれど大幅な消化は不可能な雰囲気です)

業務の繁忙期を避ければ、土日休みや祝日と組み合わせることでインド国内でも海外旅行でも余裕で行けます。

なお個人的には、1年先に入社した先輩の現採の方が、旅行のために2週間休みを取っていたときは感心しました!

まとめ

1.給料の金額は日本で普通に働くより安い
2.しかし、物価が安いし娯楽がないのであまり出費しない
3.駐在員や企業の厚意もありお金は貯まりやすい
4.基本、残業はない
5.休日や平日夜に予定を入れられることも少ない

あくまで20代としての目線ではありますが、現地採用での生活は自由に使えるお金と時間が十分にあります。

前職が東京勤務だったのもありますが、月に10万以上貯金するなんて不可能だったので、この点ではかなりメリットを享受しています。

余談ですが、残業に関して言うと、前職で海外転職を決意して以降は
平気で定時帰宅していたので、実は今の状態にさほど大きな感動はないんですが(笑)


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