ストレッチポール一本で腸腰筋を最大収縮させる方法
こんにちは!
本日のテーマは腸腰筋となります。
腸腰筋は最も有名な股関節の屈筋であり、歩行、走行において最も重要視される筋群としても有名です。
歩行で股関節を上げるためには、腸腰筋が必要!!
患者さんへの説明ではそれで問題ないのですが、もっと重要な要素がこの筋を深掘りしていくことで見えてきます。
・働くタイミングは?
・他筋との関係性は?
・上肢-下肢の連動性に腸腰筋が及ぼす影響は?
・体幹との関連性は?
・股関節疾患との関連性は?
これらは必ず理解しておかなければなりません。
このNoteでは、詳細な解剖から実際のアプローチまで話を進めていきます。
是非、明日から臨床で使える様に理解していきましょう!
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さて、
本題に戻ります。
1.腸腰筋の機能解剖
腸腰筋は3筋が合わさって構成されます。
メインが股関節の屈曲と言われていますが、この3つの筋が合わさって作用する場合の話となりますので個々の筋でみてみると、違う作用をもつことが分かります。
大腰筋
大腰筋は、体幹と下肢を繋ぐ唯一の筋と言われています。
歩行時や走行時には、この大腰筋の繊維の伸長と短縮。
いわゆるStretch Shortning cycle(SSC)が重要と言われていますが、これはのちほど説明致します。
腸腰筋の中でも最も大切な部分になりますので、
少し深掘りして話していきます。
浅層と深層に分かれてそれぞれが小転子に付着します。
股関節屈曲のイメージが強いですが、
小転子(大腿の内側)に付着するため内転作用も合わせ持ちます。
この内転は股関節90度以上屈曲するとさらに強くなると言われています。
そのため、内転作用があるからと股関節屈曲角度を浅く設定し内転を入れつつ屈曲を強制すると、それは長内転筋や大内転筋の代償を生み純粋な大腰筋のエクササイズにはならないので注意が必要です。
回旋は、ほぼ作用しない様ですが
外旋位では外旋に。内旋位では内旋に作用するとテキスト上では記載がありますね!
この付着部別の解剖は非常に重要です。
自分で資料作成しようと思ったのですが、
天才クリエイターFor PT ONLINE代表のルイさんのスライドが分かり易すぎたのでそのまま引用させて頂きました!
※本人に確認、土下座済み。
浅層・深層繊維と異なり
付着部に2つのパターンがあると言われています。
①Vertebral Region(椎体領域)
これは、Th12から、L5椎間板及び、隣接する椎体に付着する繊維となります。
股関節屈曲に強く作用するのは、Vertebral Region付着筋だと報告がありますね。
この繊維が作用すると、
・股関節:屈曲
・腰椎 :側屈/屈曲
の動きが見られます。
②Transeverse Process Region(横突起領域)
これは、
大腰筋の横突起付着部繊維を指します。
やや前内側部に付着するのが特徴ですね!
この繊維が作用すると
・腰椎:伸展/側屈
が起こります。
骨盤中間位にある時には仙骨の動きはあまり出ず上位腰椎レベルの伸展がわずかに出現しますが、骨盤前傾位では椎体付着部と小転子の位置が垂直に近いポジションになりますので、前弯が増強します。
ちなみに、
大腰筋の腰椎前弯は股関節屈曲0〜45度までの間で最も起こりやすいと言われています。
後傾位では逆に椎体付着部に対して小転子が前方に離れていく(Sway Back Posture)ので、腰椎へは屈曲負荷がかかります。
本来、大腰筋は股関節中間位で骨頭を求心位に保つ作用があります。
ここが破綻すると股関節前面は不安定性を持ち、結果前方に骨頭が抜ける様な形になります。この姿勢をSway Backといったりしますね!
Sway Backの基礎、アプローチはこちらをご参照ください。
そしてもうひとつ、
特徴的な構造が恥骨結節と大腰筋の関連性です。
この場所に恥骨結合があることで、
テコが働き股関節は安定すると言われています。(第一のてこ)
いわば、張力がかかりやすく出力を補助してくれるイメージです!
しかし、ここにストレスがかかりすぎるとどうなるでしょうか?
この詳細な話は、
こちらの記事にまとめてありますので深く鼠径部痛と股関節について知りたい方は是非ご一読頂けると理解が深まると思います。
この付着部2つを取ってみても全く異なる作用がありますので大腰筋は奥が深いことを感じます. T^T マナバナイト…
小腰筋
次に小腰筋です。
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