受け継いだもの

父や母から

祖父や祖母から

曾祖父や曾祖母から

そして遥か昔から

ぼくにつながる祖先というルーツ

いろんな人がいたんだろう

その人達が大切にした物にも

いろんな物があって

いろんな思いが込められていたに違いない

受け継いだ物を愛しく想うとき

それと共に

それをかつて持っていた

もとの持ち主にも想いを馳せる

そして

大切にしていくね、と

そっと つぶやいてみる

物にも持ち主の想いは宿るというから

たとえば受け継いだカメラを持つとき

レンズに手を添えてファインダーを覗くとき

ぼくと一緒に

かつてそれを持っていた人も

一緒に写真を撮っているんだろうと思う

だから

自分じゃ思い付かない構図で撮ったり

撮りたいと思わなくてもシャッターを切る

そんな瞬間があるんだと思う

ぼくが気に入ってない写真も

もとの持ち主が撮らせたかった写真なのなら

それはそれで満足

撮影を楽しんでね