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インド人のお母さんのお話

前回のお話はこちら。

最近、日本でも同じような事があったのでふと思い出して書きたくなりました。

シドニーにいた時に、カフェで出会ったインド人のお母さんの教えが素晴らしかったのです。

休日にひとりでカフェでのんびりしていた時のこと。

隣の席にインド人のお母さんと子供が座りました。

子供がアイスクリームをのせたジュースを盛大に落としたんです。

もちろん、床はびしゃびしゃ。

何か拭くものを!と思って、私は手持ちのティッシュを差し出しました。

カフェの店員さんも気づいて拭くものを持って来てくれます。

お母さんは私やカフェの店員さんにお礼を言いつつ、子供に怒ることはなく、「人間は周りに迷惑をかけるものだから、あなたもその分周りの人に優しくするのよ。」と。

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日本だと、"周りに迷惑をかけてはいけない"と言われることが多いと思います。

その影響で、異常なまでに周りに気をつけてる人もいると思います。

かく言う私がそうです。

異常なまでに周りに迷惑をかけてはいけないと思ってきた人間です。

しかし、この言葉を聞いて心の奥底に詰まっていたものが、ストンと落ちたような気がしました。

自分が周りに迷惑をかけてはいけないと思っていても、相手からしたらどう思っているかは分からない。

完璧に迷惑をかけないって無理だな、と腑に落ちたんです。

人それぞれ捉え方は違うし、徹底的にやってたらたぶん自分が変になるし、生きづらいと思うんです。

大前提で、"自分も迷惑をかけてる"と思って、周りにもやさしく接しられたら、自分も相手も心がホッとするのではないでしょうか。

ちなみに、日本でもつい最近全く同じような場面に遭遇しました。

お父さんと5〜6歳くらいの男の子。

ジュースをこぼしてしまい、店員さんが床の片付けをしていると、お父さんが「すみません。」と申し訳なさそうに謝ります。

続いて、男の子も「ごめんなさい。」と悲しそうな顔で謝ってました。

このお父さんも怒ったりはしていなかったのですが、なんとも心がキュッとしてしまいました。

なんでだろう?と考えた時に、「謝る」ってことに心がキュッとしてしまったんだなと気づきました。

謝らなきゃ良いってわけじゃないですよ。

このお父さんの教育も素晴らしいと思います。

しかし、「謝る」=「悪いことをした」という気持ちになってると思うんですね。

それよりも、片付けてくれた店員さんに「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えた方が、気持ちが萎縮しないのかなぁと思いました。

言われる方も謝られるより、感謝された方が気持ち良いですしね。

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子供って何かしらやらかすけど、インド人のお母さんの"怒らないで悟す"っていうやり方がすごいなぁと感じました。

きっとこの子は、のびのびと育てられているんだろうなと。

その後、席を離れる時も何度もお礼を言われました。

このお母さんの人間性がすごいと脱帽した瞬間でした。

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