見出し画像

『世界のしくみが見える世界史講義』

 今回紹介するのは,『世界のしくみが見える世界史講義』です。著者は駿台予備校で教鞭をとられている茂木誠先生です。茂木先生は,YouTubeでも「もぎせかチャンネル」という世界史講義を公開しているようです。

 本書の感想はひとことです。

世界史を勉強したくなる本

 この言葉につきると思います。私は世界史が好きではありませんでしたが,この本を読んで,

世界史って現代を理解する上で重要だ

と実感しました。しかも,世界史の知識がゼロベースでも非常に分かりやすく書かれています。「まえがき」には次のように書かれています。

… 高校の世界史教科書は,先史時代から現代まで,世界のあらゆる地域の出来事をすべて記載しなければならない,という強迫観念に捉われています。こうしてなんでもかんでも詰め込んだ結果,ただ出来事の羅列になってしまったのです。そこからいまを生きるわれわれが何かを教訓として得ようとか,未来を予測しようとかいうことはほとんど不可能になっています。
(中略)
 本書では,歴史観を明確にして世界史をザックリ切ってみました。地理的に近い中華世界,紛争多発地帯の中東世界,日本に多大な文化的影響を与えてきた欧米世界だけを扱い,古代オリエントやインドの王朝は割愛しました。アケメネス朝とアルサケス朝との違いは,現代人にとって「どうでもいい」からです。
 教科書には書けない世界史を,どうぞお楽しみください。

 「おいしいところ」から世界史を学べる本です。受験生も大人にも,歴史が興味がある人にもない人にもオススメの一冊です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?