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本番で実力を発揮するために必要なこと

 「本番に強くなるためにはどうすれば?」なんて思ったことは誰でもあるのではないでしょうか。受験でも,試合でも,コンクールでも,どんな場面でも,どうしても本番は緊張して実力を発揮でいない…。でも,

誰だって本番では最大限のパフォーマンスを,あわよくば実力以上の力を出したい

と思うはずです。ではどうすればいいでしょうか。私がよく受験生にいうことは次の3つです。

(1) 常に本番を想定せよ
(2) ミスのパターンを分析せよ
(3) 不安は相談して解決せよ

 では,具体的に説明したいと思います。

(1) 常に本番を想定せよ

① 日常の勉強で
 特に高3の2学期以降は,過去問演習ではもちろん,問題集の問題を解くときも,時間を意識して解くと思います。このときに,「本番だ」と思い込んで解くことです。「練習だ」という意識だと,「本番じゃないからミスしても大丈夫」と思ってしまいます。しかし,本番では「このミスが合否に関わるかも」と思い,手が震えます。したがって,

常に本番をイメージした心的状況を作りましょう。

 どうすれば,本番に近い心的状況を作れるでしょうか。まず,身の回りを試験を受けるときと同じ状況にすることです。たとえば「机の周りは,教材と筆記用具と時計のみにする」「本番と同じ服装で勉強する」などです。パジャマなどのラフな格好では,緊張感などでるわけはありません。

② 模擬試験で
 模擬試験の「模擬」という名前に惑わされてはいけません。ここで「模擬=練習」と考える人はダメです。模擬試験の日は,入試当日だと思いましょう。そう考えれば,入試前日は何をするか,入試一週間前はどう過ごすかなどを考えて過ごすはずです。これは入試前のイメトレにつながります。
 そして,模試の前日は,限界まで緊張感を高めましょう。「明日は第一志望の本番だ」と思い込み,緊張度を最大限に高めてください。「緊張度合いのコントロール」の練習です。緊張度を高められれば,緊張度を下げることもできるようになります。

 模試当日も一人で会場に向かいます。友達とワイワイしゃべりながら行くことは入試当日はないはずです。開場の何分前に最寄り駅につくのか,各科目の前には何をするのか,何をすれば自分の集中力を最大限にもっていけるのかの試行錯誤もしましょう。それを考えれば,休み時間に前の試験の答え合わせを友達としようなんてできないはずです。

 模試とは,一週間前から入試当日の「模擬」です。高3の1学期までは,「弱点を探すための受験」でもいいですが,本番が近づくにつれて,本番を想定した模試受験を心がけましょう。これが,「本番を想定する」ということです。

(2) ミスのパターンを分析せよ 

 ミスのパターンを分析し,ミスチェックノートを作りましょう。何を間違えたのか,なぜ間違えたのか,どのようなところで間違えやすいのかなどを分析し,記録しておきます。ここでいくつか注意点を挙げておきます。

① 分析で終わらない
 ときどき分析して満足する人がいますが,「分析」したら,ミスがなくなるように演習を積んだり,弱点を補強してください。

② ミスチェックノートは,「見る必要がない」状態に
 ミスチェックノートをいつまでたっても手放さない人がいますが,それはダメです。ミスチェックノートは何のために作るのでしょうか。もちろん,

ミスがなくなるまで,意識的に訓練し,無意識でもミスをしないようにする

ためです。ミスチェックノートを手放せないということは,ミスが減っていない証拠です。

(3) 不安は相談して解決せよ

 模擬試験が返却されたり,過去問をやったときの不安は,自分が信頼できる人に相談して解決しましょう。「モヤモヤ」していることを,ごまかしてはいけません。

NGな行動
① 「本番じゃないから大丈夫」と自分に言い聞かせる
② 「本番ではこんなミスしないから大丈夫」と自分に言い聞かせる
③ 友達と騒いだり,カラオケなどで不安な気持ちを一時的に発散する

 ①と②は何の根拠もありません。たいてい,練習で犯したミスは本番もやらかすことのが多いものです。③は一過性のものにすぎません。いずれにせよ,自分のダメな点が自分の頭の中にはひっかかったままのため,必ず入試直前期に再燃し,不安が襲いかかってきます。

 些細なことでも不安なことがあったら,自分の信頼できる人に相談し,具体的な解決策を見出しましょう。勉強する時間がもったいないと思う人もいるようですが,たとえ1時間や2時間勉強時間が減っても,先々を考えれば,大きなプラスに働きます。なにより,すっきりした気持ちで勉強でき,集中力や効率もあがります。

 受験はもちろん,受験以外にも当てはまることは多いと思います。ぜひ,試してみてください。

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