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墓暴き・盗掘 連絡はインスタから

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  • 日記3

    200〜

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    101〜

  • キリプリヲアンソロジー「激怒編」

    • 5本

    垂乳根の母特別編

  • 日記

    500字程度の日記です

最近の記事

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服飾に装いきった婿たちが並んで歩く

 二十代にサボっていたことの一つとしてファッションがある。サボっていた理由として、そんなに興味がなかったことや、服飾にかまけている金銭的余裕がなかったことが挙げられる。兎にも角にも、金がなかった。金が無いなら無いで工夫するという、帝国主義も真っ青になるほどの努力をするべきであったのだろうが、如何せん興味もないので露ほども何かをすることはなかった。  二十代の僕の装いは酷いもので、とりあへずバンドのTシャツ、主にローリング・ストーンズとソニック・ユースのTシャツを着ていれば万事

    • 阿呆の彷徨き|『阿房列車』

       最近、内田百閒の『阿房列車』をスロウなペースで読み勧めているのだが、これが強烈に面白い。  此処で言う阿房というのは、読んで字の如くアホのことではなく、秦の始皇帝が建設した阿房宮に由来するらしい。よって『阿房列車』の内容は、列車の中でいきなりケツを丸出しにしたかと思えば、島根県の民謡「安来節」を絶叫しながら廊下を往来。挙句の果てには、隣席に鎮座している老人が身につけている金品を奪い取り、脱兎の如く窓からジャンプ。万歳三唱を叫びながら鉄橋の下に流れる川へ消えてゆく───という

      • 『もう沖縄らしい風景って無いですよ』

         いつも利用している立体駐車場が営業終了を機に、新しい建物へと建て替えるらしい。機をしてと書いたが、建造から50年余りに成らんとしている建物は、老朽化に耐えることが出来ないということが最大の原因という。其のことに関してはなにか特別な感慨があるわけではないが、駐車場の建物自体には歴史的な意味合いを含んでいる。  立体駐車場の名前は『みどり立体駐車場』という。この駐車場は沖縄がアメリカ占領時代の影響が色濃く残る1975年にオープンした。その時代の沖縄はというと、流通している通貨が

        • 潜るという日常から脱する行為

           Jamiroquaiというコズミックジャズバンドがいる。其のバンドの曲に『Virtual Insanity』という曲があるのだが、これは北海道は札幌、札幌駅の様相にインスピレーションを受け書き上げた曲だという。  なぜ札幌がインスピレーションのキッカケに成ったのか。Jamiroquaiのフロントマンであるジェイ・ケイが言うには「札幌は地上に全く人が居なくてどんな町なんすかここ、と思ってい地下に潜ってみたら、ぎゅうぎゅうになるほど人と街が密集し発展している具合が近未来的でやば

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          地球規模で考えよ

           昔、『ROVE』というレゲエに関する情報を専門に扱う雑誌を読んでいた時期がある。新譜などの音楽情報はもちろんのこと、アーティストへのインタビューやディスクレビュー、ファッションのこと、果てはアーティストのゴシップなど、なかなかに読み応えのある雑誌だったと記憶している。巻末には編集者やアーティストのコラムなども載っており、ファッションやゴシップなどはすっ飛ばしてそこばかり読んでいた。  いつの号だったか忘れてしまったけれど、とあるコラムを『三宅洋平』という人物が執筆していた。

          地球規模で考えよ

          SFマガジン『特別対談 宇多田ヒカル✕小川哲』と言葉の紡ぎ方について

           SFマガジン 6月号に掲載している宇多田ヒカル✕小川哲の対談がとても良かった。  noteで無料公開していた文章を読んでいたのだが、尻切れ蜻蛉的な感じで締めていたのでこれはきっと続きがあるのに違いないと睨み購入したのだが、無料公開している分がそっくりそのまま掲載していた。何たることか、何たる確認不足。まんまと販促行為にしてやられたということだ。他の項目を特に確認していないこのSFマガジンは一体どうすれば。むごご。  それはさておき、対談内容がとても良かったことは事実である

          SFマガジン『特別対談 宇多田ヒカル✕小川哲』と言葉の紡ぎ方について

          KODOMO in tha 成長グルーヴ

           子供が苦手だ。そう意識し始めたのは、高校二年生の時期にあった出来事に由来する。  あくる日、親戚の子の番を任されていたら、いきなり「お前のことが嫌いすぎるので俺は今から不機嫌になる。脇目振らずに泣くことでお前を悪党にしてやる」と子から宣告され、実際にギャン泣きされた。あたふたしている僕がなぜか悪さを働き子を泣かしたということにされ、「子を泣かすとか信じられん。年長としての自覚はないのか」などという謂れなき誹謗中傷の傷を負って以来、子供というのはどこか大人を軽んじて生きている

          KODOMO in tha 成長グルーヴ

          ゲームは酒を禁ずるのに最適な手段

           黄金週間は祖母の危篤があったり、酒の席の予定が消滅したり、そもそも兄夫婦の子供から風邪を移されたりと散々な状態に陥ったがために、心休まる瞬間が訪れることなく消化されていった。そう、消化されていったのだった。  難しい話である。無視して全てを遂行、完結してしまえば充実し、結果としてなんかいい感じに得るものがあった、最高だったとしてEmotionalなものとして消化することができただろう。しかし振り返ってみれば、自身の欲望を追求したいが為に常識とは並外れた行動をとる無礼千万な行

          ゲームは酒を禁ずるのに最適な手段

          黄金週間へ突入|『パラノマサイト FILE23 本所七不思議』が良かった

           祝うべきことに連休に突入した。黄金週間。実際はただの4連休とお粗末なものだが。なので、一日くらいはデロンと過ごしてやろうと思い、久しぶりにSwitchを起動。買って放っていた『パラノマサイト FILE23 本所七不思議』をプレイした。  これが激烈に良かった。本当に面白い。ハマりすぎて一日で全てクリアしてしまつた。プレイ時間は約11時間程度。朝から晩までブッ通しだった。休みにも関わらず酒を飲むこともなかった。やはり、ゲームは酒を忘れさせてくれるので健康に良い。  それはそう

          黄金週間へ突入|『パラノマサイト FILE23 本所七不思議』が良かった

          月の井のお猪口

           お猪口が割れた。粉々に。もはや修復は不可能であった。  お猪口が割れた、のだが、溜まりに溜まった憤怒に任せて壁・床に叩きつけて割ったわけではない。僕以外の人間が実行に移したのだ。誰か。従姉妹の息子、つまり従甥が割ったのだった。  従甥はなぜ割ってしまったのだろうか。思うに、お猪口に注がれていたオレンジジュースがなくなったことに絶望、「なんで俺のお猪口にはオレンジジュースが無いんだ。見てみなさい、あのオヤジを。オリオンビールを舐めながらゲラゲラと取り留めのない会話をしているで

          月の井のお猪口

          山之口貘『鼻』という詩について

           沖縄を故郷としている詩人 山之口貘が書いたものの一つに『鼻』という詩がある。短い詩なので引用してみる。  たった四行の詩である。たった四行であるが、この短い詩の中に含まれている場面というものがありありと頭の中に浮かんでは積まれていった。平坦な気持ちで詩を読むと、「その鼻GOODやね」「うわ、恥ず。やめろや」と言っただけの内容であるのだが、なぜ鼻がいいと思うのか、いつどのような時合で言ったのか、なぜ鼻は掌に身を隠したのか、といった疑問が数々浮かんでは堆積していき、多分こうい

          山之口貘『鼻』という詩について

          三栖一明

           これまで自伝というものにあまり興味を持つことができなかった。なぜか。他人の人生に興味を持つことができないからである。と、ソリッド・スネークの如く答えることができるのは、他人の人生を顧みないほどに自身の人生を何かに捧げた経験がある人間だけである。つまり、なにも成し遂げていない一般ピープルくんが「他人の人生なんか興味ないです」と口にすると、ただの恥をまとった人間である。痛い人間である。  しかしながら、他人の人生に興味が薄いのも事実である。他人の人生について尋ねた・聴いたとして

          三栖一明

          頭アッパラパーで詩を踊る

           酒を飲んだときには詩を読むのが一番に具合がいい。  この具合がいいというのは、酒でアッパラパーになった頭には何かを理解するための能力が欠如しているので、難しいことは理解できないことに由来する。  文章というのは言葉の羅列ですよという様相をしておきながら、探ってみると何かしらの意味を含んでおり、それがどんどん長くなっていくと理解する為にはそれ相応の理解力を要求してくる。素面の間であればなんとか付いていく事ができるのだが、酒を飲んでいるときには付いていくことは疎か、この語の意味

          頭アッパラパーで詩を踊る

          愛社精神がないないら何に帰属するのか

           「愛社精神がありませんね。真面目な態度で仕事に取りん組んでいますか?」と言われた。上司との面談の場だった。  正直、背筋がゾッと冷えた。なぜか。この後の返答次第で仮初の社会生活が崩壊するかもしれないと思ったからだ。なーんか人と関わるのは嫌だけど、かといって其れをまるっきり切って生活できるかといえば否であるから会社に属して社会生活を営んでいるよう取り繕う、というのが仮初の社会生活なのだが、それが崩壊してしまう危機に瀕している。しかも、その危機を回避するすべは僕の返答次第と来た

          愛社精神がないないら何に帰属するのか

          大衆中華 足立屋

           最近、近所に『大衆中華 足立屋』という店ができていた。名前から察するに沖縄の大衆酒場界を支配している足立屋の系列店であろう。  この足立屋というのは、飲酒運転ワースト1位の沖縄県に本土の大衆酒場文化という、さらに酒の依存度を加速させんが如く彗星のように現れた救世主のことである。これまた近所にある『大衆劇場 足立屋』では、千円を払えば当時沖縄では珍しかったモツ煮込みとそれなりの酒三杯を舐めることができるが故、大変に重宝している店であった。  その足立屋が中華料理屋をやっている

          大衆中華 足立屋

          「これがイッセー尾形です」

           高校時代、なんの授業か全くもって忘れたのだが「本日はイッセー尾形が出演している映画を観ようと思います」と言い放ち、予定されていた授業を放り、イッセー尾形が出演している映画『悲しい色やねん』という映画を放映するという先公がいた。最高だと思った。  だが、この先公がかなりの問題だった。なにが問題か。映画の内容にてイッセー尾形が出る度に「見てください! 彼がイッセー尾形です。いやぁ、若いなぁ、いい感じだなぁ、柔い顔をして最高だなぁ。ヒィー、異ヒィー、ヒヒィ、ヒヒヒヒーッ」と言いな

          「これがイッセー尾形です」