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本棚がある場所が好きなのかもしれない

そういえば、去年の今頃はなにをしていたかな。
そう思って、ふとスマホの保存画像を遡ってみた。

どうやら一年前の今ごろは、本棚を組み立てていたようだ。

IKEAのBILLYシリーズの本棚がド〜ンと届いたのだった。
必死に組み立てたなぁ〜。大きいので苦労した。

引越しと同時に、結構な量の本を処分して来た。
処分と言っても、不用品としてゴミ出しで捨てるのではなく、リサイクルで売りに行ったり、人にあげたり、寄付したり…という感じで。相当な量を処分したと思っていたのに、それでも引越しの際には段ボール10箱分くらいの本は残っていた。

だからBILLY2台だけではまた本が溢れ出てしまうだろうな…と危惧していたのだけれど、実際に本を並べていったら、最終的には空きスペースがかなり出たのだった。これには感動した。
以前住んでいたところも本棚は2台あったのだけど、通販で安いのを見つけては買い足し行く感じだったので、大きさも色も形も統一感がなかったし、なにより使い勝手がすこぶる悪かったので本当にストレスだった。

なので「こんなに美しく収納できるなんて!」と思うと嬉しくなってしまい、結局その日は夜中まで本棚の整理をしていたと思う。

最近は、電子書籍が主流になってきているし、若い人が本を読まなくなっているらしいから(でもこれって私の若い頃も結構言われていたような…)書籍を買う人は益々減って来ているだろうから、「本棚」自体、所持している人ってあまりいないのかもな。ミニマム生活とかも流行っているしね。ちょっと寂しいけど。

私は本も好きだけど、もしかしたら「本棚(書棚)が好き」っていうほうが正しいのかも。本がたくさんある場所というか、書店とか図書館とか。

人の家の本棚も好きだ。部屋に遊びに行って、そこに本棚があると嬉しくなってしまい、ジロジロ観察してしまう。(もちろん失礼にならない程度に!)

そういえば誰かが言ってたけど、
 本棚を見られるのって裸を見られるような恥ずかしさがある
とか。

確かに、その人の脳内をさらけ出しているようなところがあるかもね。
その人らしからぬ本が並んでいると、「へぇ〜」って新たな一面を発見したような気持ちになるし、自分の好きな作家さんの本があったら親近感が湧いて嬉しかったりする。

InstagramなどSNSで、読んだ本やおすすめの本を紹介する人がいるけれど、彼ら彼女らは自ら進んで自分の本棚を見せているし、部屋の片隅に雑多に積み上げた書籍の山を(背の部分をこちら側に向けて)見せていたりする。
この「雑多に積み上げている」ように見えて、実は統一感があったりする、いわゆる「整っている」感じがなんとも心地よい。そしてそれを見るのがとても楽しい。


そういえば、数年前に角川書店が作った本のミュージアムみたいなところに行ったことあったけど、それはそれは圧巻だった。

角川武蔵野ミュージアムの「本棚劇場」。出版社ならではの圧巻の本棚!

そういえばここも「整っている」空間だったな。これだけの夥しい量の書籍を、なんとなく雑多に配置しているように見えるのに、一歩引いて全体を眺めていると不思議と統一感があった。

そういう「雑多だけど統一感がある」本棚が理想だけど、一年経って改めて自分の本棚を眺めてみても、ああ、理想の本棚にはなっていないなぁと思う。余計な本が多すぎるし、仕事用の実用書とか参考資料として買ったムック本とかが幅を利かせていて、なんとも居心地の悪さを醸し出している。

理想の本棚が完成するにはまだまだ時間がかかりそう。


ちなみに「本棚好き」の観点から「図書館や書店も好き」と書いたけれど、京都の図書館では「京都府立図書館」がイチオシで好きだ。ここは移住する前から、旅行で平安神宮や美術館に行った際によく寄っていた。京都の歴史や風土の本などももちろんたくさんあって、そういうのを手に取って自習スペースでぼんやり読んでいた。建物も素敵だし、とても静かで落ち着く空間。

書店では「丸善」京都本店が大好き。(丸善は梶井基次郎の「檸檬」の舞台としても有名。一度閉店して2015年に復活。)BALの地下1階~地下2階にあるのだけど、めちゃめちゃ開放感のある空間で、本棚と本棚の間の通路も広いので本を探すときのストレスがない。蔵書の量も京都イチなのではないかな。ほかの書店で無くてもここであった!という経験多数。洋書も豊富で、専門書も充実している。住んでいる場所からは少し遠いので頻繁に行けないけど、三条や四条に出かける際は必ず寄っている。

ほかにも過ごしやすい場所がたくさんあると思うけど、まだまだ知らないことだらけなので、だんだんと見つけていきたいな。


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