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【エッセイ】コーヒーのある暮らし

今日はコーヒーの話を。
カップ片手にでも
読んでやってくださいな。
ということでお品書きはこちら。

【コーヒーのある暮らし】


コーヒーとボク

好きな飲み物は

普段何を飲むかと聞かれれば、
お茶が多い。
小さな頃からコーラが好きで
友人の影響もあって
コーラゼロばかり飲んでいる。
ソウルドリンクは
コーラだと思う。
だけど改めて
自分の好きな飲み物を挙げるなら
温かい飲み物だとお茶、
どちらかというと
紅茶の占める割合が高い。

紅茶の思い出

紅茶は小さい頃に
親戚の家で飲む習慣があった。
遊びに行くと
おばさんが必ず紅茶を用意してくれる。
そこで角砂糖を出してくれたのだが
綺麗な花柄のものだった。
ボクは欲張りだから
いつもふたつもらい、
ひとつは紅茶に入れて
砂糖が溶けるのを眺めていた。
もうひとつは花柄を見ながら
バリバリと食べる用だ。
これが毎回の楽しみだった。
紅茶を飲む時は
この頃の思い出が
ふと頭をよぎっていくものだ。

コーヒーの思い出

コーヒーを飲む習慣があまりない。
甘えん坊で甘党のボクは
コーヒーも
砂糖とミルクは必須だった。
高校生のある日、
先生に連れていってもらった
ジャズ喫茶。
そこでコーヒーを
飲むことになった。
ジャズ好きな友人は
迷わずブラックを頼む。
店のお姉さんが
「お?オトナじゃ~ん。」
と言った。
「キミはどうする?」と聞かれ
負けじと「ぶ、ブラックで。」
と答えた。
背伸びも背伸びだ。

苦い。
鈍感なボクは猫舌でもある。
熱くて苦くて黒い飲み物を
じっくり飲みながら
ジャズを聴いて帰った。

それ以来、
ブラックコーヒーが
飲めるようになった。

味覚は変えられる


学生時代はそれなりに
自炊を楽しんでいた。
粉からピザやパンを
作っていたので
カレーもスパイスから作り、
ナンを焼いて食べるのが
好きだった。
スパイスカレーのチャレンジ以降、
辛いものが平気になった。
多少の辛味はヘッチャラで
辛さの向こう側にある
味わいを知るようになる。

濃い味付けが続くと
薄味に鈍くなっていく。
味覚は
調理で学んでいくことが出来る。
さじ加減で
変化を付けていく過程は
積み重ねていけば
自分の味覚の幅を広げてくれる。

ハンドドリップをやってみよう

友達がくれたもの

友人のひとりが
コーヒーを仕事としている。
フラットな考え方をする人で
コーヒーの楽しみ方を
紹介してもらった。
彼が焙煎してくれた豆を
頂戴したのだが
せっかくだから
どうやって飲もうか。
うーん…
と考えているうちに
随分とその機を寝かせてしまった。
いかんいかん。

しろくまカフェ

コーヒーというと
ボクは
「しろくまカフェ」を思い出す。

およそ10年前に
夕方放送していたアニメ。
今や人気の声優さんたちが
こぞって出演した番組だ。
むしろこの作品を経て
彼らが飛躍していったのだが。
「おそ松さん」のキャストが
多い、といえば
伝わるだろうか。

カフェのマスター
しろくまくんの営むカフェ。
彼の店の庭に
キノボリコーヒーという
焙煎所がある。
カフェに来ていた若者マサキは
キノボリコーヒーの味に
感銘を受けコーヒーの焙煎を
学ぶことになる。
作品の中で真面目に(?)
コーヒーについて触れていく
パートのひとつだ。

改めて見ていきながら
コーヒーの味の深さを
ざっと学んでみる。

焙煎の世界

先の友人はいま
コーヒーを広めるために
豆の産地に出向いているようだ。
海外に行ったのは把握していたが、
コーヒーの実の写真を見て
その目的が一目瞭然となった。

彼が焙煎した豆で
コーヒーを飲んだ友人たちからは
薄味だよと聞いていた。
つまりは豆に
あまり火を通していないことになる。
確かめてみると豆は茶色。
深煎りだと焦げ目から、
豆は黒い見た目になる。

コーヒーのある暮らし

最近お気に入りの場所で
やたらと足を運ぶダイソー。
そこでミルとドリッパー、
ドリップポットを購入。
フィルターは必要だなと
先に買っておいた。

まずは中~粗めの挽き具合にして
ミルを回していく。
ガリガリと削られていく
音と感触を楽しみながら。
湯を沸かしてドリップポットへ。
熱々の湯を数段階、
器に移しながら温度を調整していく。
計測すれば
感覚が確かなものになるだろう、
まあその辺は
今後の楽しみに取っておこうか。

安価で手軽にハンドドリップを楽しめる

ドリッパーに
フィルターを被せて、
削ったコーヒー豆を入れる。
ドリッパーの先は
小さくなっているので
お茶用のポットにも
カップにもどこにも注げる。
コーヒーサーバーは
いまは代用しているが、
可視化してみたいので
耐熱ガラスのものを
そのうち選んでみよう。
別にガラス瓶でも
何でもいいわけだが。

美味しくなるおまじない 「コピ・ルアック」

紅茶のように
予めカップに湯を入れて
温めるといいかもしれない。
サーバーからコーヒーを注いでみると
透き通るコーヒーが流れていった。
まるで紅茶のようだ。
大好きな紅茶と同じように
コーヒーを楽しめるぞと
ボクは確信してカップを口にした。

うん。美味しい。

浅く焙煎したコーヒーには、
確かに様々な味が潜んでいるようだ。
科学の実験のように、
ボクはコーヒーの味をどんどん
引き出してみたくなった。
スパイスを入れたらどうだろう。
色々とフレーバーを変えたり、
作り方を変えたり。
人それぞれのコーヒーを
楽しんでもらいたいのが
友人の願いでもある。

科学と状態変化


「料理は科学だ。」
これは小林カツ代さんの言葉。
ボクが料理を好きな理由。
レシピを考える楽しさ、
レシピを追えば
同じ味を出せる再現性。
予測と結果と考察、
まさに料理は科学である。

仕事の帰りに
「どれ、コーヒーでも飲むか。」と
上司がご馳走してくれる。
飲みながら他愛ない話をして、
疲れと眠気を忘れながら
コーヒーを飲む。
もちろんブラックでね。
かつての紅茶のそれのように、
今はコーヒーも
身近にいてくれる存在だ。

かつては少し遠くにいたコーヒーも。
まるであの頃、
紅茶を楽しんでいたように。
ぐっと距離が近くなったのかと
温まったお腹を擦りながら
笑みをこぼした。

友人がやりたいことも
何だか分かった気がした。
応援しなきゃね。

ブームの波のない 新しい時代のためのコーヒー

コーヒーでも
ゆっくり飲みながら
明日も書きたいことを
書いてみるとしよう。

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