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育休明け、「はたらく」と「子育て」の私の場合▷中島大樹さん

今だから思い返せる、育休明け


ソーシャルワーカー自身の「働く/暮らす」を考える連載note第4弾です。
初めて子どもが生まれて、育休明けを迎えたり、仕事する時は、多少なりとも不安やもやもやを抱えがちなのではないでしょうか?

不安の正体は、「やったことがないから、分からない。」に尽きるのでは?と思います。はじめて利用する保育園や幼稚園のルール、かかわる先生、復帰後の職場、パートナーとの役割分担、職場の状況、自分自身の働き方や、考え方、などなど…。

これまで自分自身のことは、「こうしたいなぁ~」という一存で決められたことも、周囲や環境の状況に左右されることも多くなります。

でも案外、「こうしなければならない」というのは、ないのです。
自分の中で仕事と子育てなど暮らしとの調和を「自分らしく」図れるのは自分だけ。そのヒントとして、ソーシャルワーカーの「はたらく」と「子育て」をお届けします。

▼今回ご紹介するソーシャルワーカー

中島 大樹
社会福祉士/精神保健福祉士/公認心理師
メガネのソーシャルワーカー事務所代表

ぼくには愛すべき3人の娘がいます。
8歳(小学校2年生)と5歳と1歳の三姉妹。
下二人は、別々の保育所に預けながら、仕事をしています。

今回は長女が生まれた頃まで遡り、当時のお話ができればと思っています。
とはいえ、育休を取っていたのは妻の方なので、育休中の妻を支えてきた、かつ子育てにも可能な限り参加してきた夫目線でのお話です。

子育てを通してぼくは、キャリアを考えるきっかけになったと思っていますので、子育てとキャリアで悩まれている方の思考の一助になると嬉しいです。

育休中の過ごし方

育休は3人とも妻が取得し、ぼくが育休を取ることはありませんでした。
理由としては、母乳で育てたいという想いが妻にはあり、だからお前は働けと育休を取ることを許されませんでした(笑)

本当は育休を取りたい気持ちもありましたが、長女が生まれた時に勤めていた職場では、スタッフの人員的にもかなり育休を取るのが難しい状況で、女性の妊娠・出産でも残念ながら陰口やパワハラのようなことも発生していたのを目の当たりにしていて、とても「育休取ります!」なんて言える雰囲気ではなかったことを思い出します。

それだけスタッフに余裕がなかったということなので、仕方ない側面もあると思っていますし、良い職場だったとも思っています。
しかし、心に余裕がないと支援にも影響が出てくると悟り、これもまたキャリアを考えるきっかけのひとつとなり、次女が生まれて間もない頃に転職をすることを決意し、妻に伝えました。

育休中はまだまだ出産のダメージも残っていてメンタル的にも不安定な時に転職の話をしてたことは妻にとってはストレスであったと思います。

さらに三女が生まれた時には、独立すると言い出すもんだから、またもや相当なストレスだったろうと思います。
それでも受け入れてくれた妻には感謝をしています。

しかし、三女が生まれた際に仕事を辞めて独立を決意したことには理由もあります。三女の育休に伴って長女は学童を退所になってしまい、育休明けで再度入所ができなかったことや、有給が足りず、もはや欠勤するしかない状態で働いていたことです。

育児は2人になると2倍大変。
3人になると3倍大変というような単純な話ではなく、4倍も5倍も大変さが増していると感じました。

例えば、誰かが感染性の疾患にかかると、一斉に感染すれば短期間で終わるものの順番に感染していってしまうので、1週間以上仕事に行けないなんてことも発生します。
病院へ子どもを連れて行くのもしょっちゅうです。

さらに子どもの行事や参観、三者面談など3人もいると休まなければいけない日がいっぱい。
妻と協力しながらやってきたものの、3人もいると最早限界で、どちらかが仕事を辞めないといけないのでは? と夫婦で話し合ってきました。

育休中に準備していてよかったこと/しておけばよかったこと

子育てでキャリアに影響が出てくるとか、保育所の抽選に落ちてしまうとか、聞いたことはあったけど、子どもが生まれるまで、どこか他人事でした。

何となく、そんなことにはならないだろうと漠然と思っていました。

しかし現実は、見事に3人とも1歳の時には保育所の抽選に落ち、このままでは働いていけない…と思わされるほど仕事やキャリアにも影響を及ぼしました。

公立の保育所しか考えていなかったので正直焦りました。今は私立の保育所や自宅で子供を見てくれるサービスなど、様々なものがあるので、そういったものも事前に検討できていると良かったのかなと思います。

復帰後にやってみてよかったこと/やったらよかったこと

妻が仕事に復帰すると、保育所の送迎や家事の分担などがはじまり、夫婦お互いの負担感が増します。そんな中でもメンタルを保っていくためには、それぞれ1人の時間が必要です。

復帰後に限定した話でもないのですが、今でも土日で特に予定がなければ、1人でカフェに行く時間を午前、午後でそれぞれ確保して、自宅に残った方は子供たちを見るということをしています。

この、交代で一人カフェをするということに関しては、大きく2つの効果があります!

ひとつは、カフェに行く方は、ストレス発散や時間を自由に使えるということがあります。

日によりますが1~2時間カフェ時間をもらえるので、読書をしたり、動画を観たり、勉強したり…と有意義な時間を過ごせます。

さらに残った方も子どもたちが協力的になってくれるという効果があります。

両親そろっていると全員甘えてきます(笑)

でも、ワンオペになると特に上二人は三女を見てくれたり、お手伝いしてくれるなんてことがあります。もちろん自分でやってしまった方が早いってこともありますが、それよりも親を気遣って、お手伝いしようとしてくれることが、とても嬉しいのです。

過去の自分へ声掛けをするとしたら

夜泣きで眠れないのは、いずれ慣れるから大丈夫!笑

今も三女は夜泣きするし、次女には夜驚があるので、眠れない夜も多々あるんですが。もうこれは仕方ないですねー。子どもだもん、泣くのが仕事だし。

それでも、何日もまともに眠れないときはツラい時もあります。

ぼくは、現在フリーランスなので、究極昼寝してしまいますが、妻は職場で寝るなんてこともできないので、できるだけそこは協力的であろうと思っています。

それに妻は妻で、眠れないストレスをちゃんと周りの人に吐き出せているかなと見てて思うので、仕方のないことだし、ちゃんと対応していけているから大丈夫。

でも、もしプレママ・プレパパさんが、これを読んでくれているのであれば、無理は禁物です!ツラい時はツラいって言っていいし、眠れないときは思い切って仕事休んでも良いと思う。

過去の自分にも「無理したらあかんで」って声かけてあげたいな。


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▼今回ご紹介した中島さんの活動

個人向けメンタルサポートや、相談援助つき緊急連絡先代行という事業をしています。メディアの運営やライターとしての活動もしています。
執筆依頼も大歓迎とのことです!


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