「鮨 ほり川」から学ぶ人気店・繁盛店の作り方

小さな会社のビジネスプロデューサー・弁理士のヤマダです。

日々報道されるニュースの中から皆さんのビジネスに役立つネタ、知的財産に興味を持ってもらえそうなネタを紹介します。

今日のネタは、noteでもおなじみ「鮨 ほり川」です。

■ 「鮨 ほり川」について

今日はこのニュース記事を取り上げました。

「予約ゼロから満席に」コロナ禍でも寿司屋経営をV字回復させた73歳大将の手法


「鮨 ほり川」は下北沢にあるお寿司屋さんです。1975年に開業し、45年間営業を続けています。

そして、「鮨 ほり川」の大将・堀川文雄さんといえば、このnoteで有名ですよね。


【73歳】現役で寿司屋をやっています【下北沢】

73歳の寿司職人がnoteを始めたってよ!

と話題になりました。Twitterやインスタもやってるみたいです!


twitter 73歳すし屋のツイッター【現役】

Instagram 73歳すし屋のインスタ🍣

■「鮨 ほり川」の人気・繁盛の理由はSNSだけじゃない

SNSに縁がなさそうな人生の先輩達がSNSでの発信をきっかけに、

● 商品が売れるようになった
● お店にお客さんが集まるようになった

というのはよく聞く話です。

お孫さんのTweetがきっかけで人気になった「おじいちゃんのノート」とかもそう。

でもね。今回のプレジデントの記事や堀川さんのnoteを読むと、SNSは一つのきっかけにすぎない事がよくわかります。

以下、プレジデントの記事の堀川さんのコメントを引用しながら、「鮨 ほり川」を人気店・繁盛店にした堀川さんの考え方を探っていきます。

(1)美味しいのは当たり前

「若い人に本当にうまい寿司を知ってもらいたくてね。」

「当たり前だけど、味がおいしいこと。まずいのに楽しいなんてことはあり得ないから。」

「『おいしい』というのは大前提。おいしいものにほんのり遊び心を加えることで、『楽しい』を提供したいね。」

寿司屋である以上、美味しいのは当たり前。最低限の条件だという考え方です。

言い方を変えれば、そこでは勝負が決まらない。そこからどれだけ楽しさや遊び心を上載せしていけるかが勝負だと考えているということです。

SNSをやってるなんていうと、話題性を狙ってるだけじゃないの?と思われがち。

でも、堀川さんはそうではない。しっかりした技術に裏打ちされた美味い寿司を提供しようと考えています。

(2)柔軟な思考とチャレンジ精神

「若い子の意見を聴くことかな。noteなどのSNSを始めてみたのも、アルバイトの女子大生の子に教えてもらったんだよ。」

「デザートでフルーツを切ってお皿に盛り付けて提供しようとしたら、『え、これは握らないんですか?って言われたの。こちらもびっくりしたんだけど、『面白いかもと思って握ってみたら、これが意外にイケるぞ! と。」

SNSやフルーツ寿司。

頑固な寿司職人とは違う柔軟な思考とチャレンジ精神が「鮨 ほり川」の人気の秘密かもしれません。

だって、73歳、その道45年の寿司職人が、若いアルバイトの女の子に、「noteをやってみませんか?」って言われて、やります?
「そんなもん。よくわからねーから、やらないよ!」って言うのが普通でしょ。

そこで、やってみようと思える。新しいものを面白がれる。そういうところが素晴らしいな、と。寿司職人の世界に引きこもっていないんですよ。

フルーツ寿司に関してもそう。
お客さんから言われた時はびっくりしているけど、そこで「ちょっと試してみるか!」と思える心の余裕がある。頑固じゃない。だから、斬新なレシピを生み出すことができるんですよね。

単にインスタ映えを狙って作ったものとは違う。職人の勘で「美味しくなるかも!」と思ってトライし、職人の技術で美味しい寿司に昇華させている。そういうところがお客さんを引きつけるんでしょうね。

(3)お客さんを楽しませるサービス精神

「いつまでも『楽しい店』でいたいね。」

「大将とお客さんが対等であること。今の寿司バブルはおまかせが主流になっていて、大将側がこだわり抜いたネタを“食べさせている”、という感じがするんだ。」

「多少はお客さんが『選べる』という余白を作っておくことがとても大事。」

これは読んでいて「はっ」としました。

食べに行ってるはずなのに、食べさせらている。最近のグルメブームに感じる違和感はこれなのかもしれません。

怖い大将がいて、ルールを守らないと怒鳴られるラーメン屋さんとかあるじゃないですか。お客さんはビクビクしながら食べてる。それじゃぁ全然、味なんてわからないですよね(苦笑) 

そんなのは問題外としても、出された料理をありがたがって食べなきゃいけないみたいな感じってありませんか?
「この素材は●●して欲しい」なんて注文しようもんなら、「この調理法が一番素材の美味しさを引き出せるんです。」って説得されたりしてね。

職人さんがこだわりを持つのは大事。でも、こだわりを押し付けるのはどうなんですかね。

飲食はサービス業。お客さんの要望に応えて喜ばせる。お客さんのオーダーに職人の技術で応える。それがプロじゃないですか?

堀川さんはお客さんとのコミュニケーションを重視し、お客さんを楽しませようというサービス精神に溢れています。そんなところも人気の秘密だと思います。

■ まとめ

今日のまとめです。

「鮨 ほり川」の人気・繁盛の理由は、

● 美味しいのは当たり前 
● 柔軟な思考とチャレンジ精神
● お客さんを楽しませるサービス精神

でした。

堀川さんは、

「寿司屋として独立して45年。バブルやリーマンショックなど、時代の移り変わりとともにいい時も悪い時もあった。そんな人生の中で、2020年4月の新型コロナウイルスによる緊急事態宣言の時が、最も経営的に苦しかった……」

と言っています。

45年で最も苦しい。

今回のコロナ禍は飲食店にとってそれだけ厳しい状況なんですね。それでも、「鮨 ほり川」は大将の魅力と創意工夫で生き残ってきたわけです。

こういう事例を「特別なもの」と見ずに、どこか取り入れられるところはないかと考えることが大事ですね。

美味しい物好きのヤマダとしても、飲食業を営む皆さんには頑張って欲しいです。応援しています!


では今日はこの辺で。


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