コロナの先を見据えて|中小企業のものづくりについて思うこと
皆さんこんばんは。小さな会社のビジネスプロデューサー・弁理士のヤマダ(@sweetsbenrishi)です。ヤマダPと呼んでください(笑)
今日は暖かかったですね。久し振りに事務所@東銀座に出勤。お客様と打ち合わせをしてきました。
今日は弁理士として中小企業のものづくりについて思うこと、最近感じていることをまとめてみます。
ものづくり系中小企業の実態
今年はコロナ禍。うちの事務所にもコロナ関連グッズの相談が数多く寄せられています。例えば、マスク、フェイスシールド、消毒用の噴霧器とかね。こういう商品について特許を取りたいという企業は少なくない。
でも、特許を出して戦えるレベルのアイデアは稀です。相談があったアイデアのうち、実際に出願にまで至ったのは2ー3割だと思います。
厳しい言い方をすると、
● 思いつきのレベルを出ていない
● ネットで探せば出てくるんじゃない?
● ピンポイントで幅や深さがない
そんなアイデアが多かったです。
こちらでもアイデア出しはサポートしています。でも、いくらサポートしても二の矢、三の矢が出てこない。思考が止まってしまう。
このレベルだと、仮に特許を出しても戦うのは厳しいでしょうね。
それより何より気になったのは、戦略やビジョンのなさです。
● 何故、あなたはそれを作りたいのか?
● あなたの会社にそれを作る必然性があるのか?
● 今後、それを事業としてどう育てていきたいのか?
この辺りが見えない相談が多かったというのが正直な印象です。
「今、必要とされているから」
「今、作れば売れそうだから」
そういう一過性、刹那的な考えで事業を始めても、コロナが収束した時に会社に財産と呼べるものが残らないのではないですか?
コロナが収束しても会社は残るんですから。
大企業のものづくりと中小企業のものづくり
大企業のものづくりと中小企業のものづくりは根本的に違うものです。
大企業は研究開発の体制は充実しているし、優秀な人材も豊富、知的財産部や法務部があってサポート体制も万全、予算も潤沢に使える。
これに対し、中小企業には全てが足りないんですよね。人、金、物、そして情報も。「下町ロケット」は物語としては面白いんですけどね。あれはファンタジーです。現実的にはなかなかああはいかない(笑)
だから、中小企業のものづくりは大企業のものづくりとはアプローチを変えていかないといけないんです。
ものづくり系中小企業さんにやって欲しいこと
中小企業は物量作戦で大企業には敵いません。そのフィールドで戦ってはいけないんです。
そうであれば、
● 大量生産品やコモディティ化してしまった商品は売れるとわかっていても捨てる
● 大衆を相手にせず、自分たちが助けたい人、貢献したい人をギュッと絞り込む
● 独自技術を磨き、専門特化し、自分たちにしか作れない商品を作る
といったアプローチをして欲しいですね!
簡単ではないですよ。深い思考が必要です。でも、取り組めば、その努力が何倍にもなって返ってくるはずです。
なかなかうまく行かず、歩みが止まってしまうこともあるでしょう。そんな時には僕ら専門家をうまく使ってください。
定期的な相談がオススメです。自分たちだけでやっていると、ドツボにハマってしまうケースも出てきます。そういう時に、客観的な視点をもってアドバイスする事ができる外部の専門家と話をすることで打開策を見出すことができるんです。
おまけ
事務所からの帰り道。銀座まで歩いてみました。
銀座四丁目の交差点。銀座のど真ん中。でも人通りはまだまだまばらですね。早く街に活気が戻ってきますように...。
では今日はこの辺で。
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