詩)ゲリラ豪雨
壊れてしまいそうだからそっと触れようと思ったのに壊れてしまいそうなのは私の方で、意外と強靭なあなたを羨望の目で眺める
人見知りだよと笑ったあなたは他人の目を幾つも盗んで平気な顔をする
ビオトープが欲しいくせに夏の似合わない格好をして、夏を脱ぎ去ったあなたは誰より秋の似合う顔をする
あなたが大好きだという音楽は中庸で平和を奏で、混じり気のないあなたをますます好きになる
丁寧すぎる隙のない敬語に揺れて、文学的とも思える表現に酔いしれたくなる
眩しさに耐えかねて目を背ければ、あなたが教えた音楽が鳴り響く
もう戻れない
あなたを知る前の私には
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