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或るバーテンダーの帰還

以前に僕が書いたnoteにこんなのがある。

これは僕が大好きだったバーとそのバーテンダーさんとの話だったけど、今日はその続編とも言えるお話。

ここに出てくる「BAR UMEYA」が今月、場所を変えて再びオープンすることになったのだ。
引用の記事にも書いているが、ここのバーテンダーさんはウイスキーやお酒への造詣が非常に深く、僕にウイスキーの事を深く教えてくれた人。
またカクテルメイキングの腕も非常に優れていて「何か炭酸でアルコール度数低めで、柑橘系で作って下さい」みたいな曖昧なオーダーにも僕の想像を超える一杯を作ってくれる。

そのバーテンダーさんが大阪ミナミのBARシーンからいなくなって数年、色々な飲食店でその腕を遺憾なく発揮していることはよく聞いていたが僕の本心としては「早くBARに帰ってきて欲しいな・・・」と常々思っていたのだけれど。

そんな折聞こえてきた「BAR UMEYA復活」の話。
すぐさま本人へのlineで「いつから開けるんですか?」と聞いてしまった。
すると「6月15日から開けます」との返事が来たので、先日挨拶とお祝いに行ってきた

行く前にはそのバーテンダーさんが好きなウイスキーの「ジョニーウォーカー12年」をお祝い代わりに購入。
20時の開店に合わせてお店があるビルへ向かうと

あった、ここだ
見慣れた「UMEYA」のロゴ
ドアを開けるとBARとしては少し小さい箱は黒を基調にした店内に少し暗めのダウンライト、座りやすそうな椅子、何より綺麗なカウンター。
まさに「大人の空間」という言葉がぴったり。

お久しぶりです」と挨拶を交わしそして僕から「おかえりなさい、帰ってくるのを待ってました」と、ジョニーウォーカーを差し入れる。

敬愛するバーテンダーさんの帰還を祝う最初の一杯は「ジントニック」にした、そしてハイボールを一杯奢らせていただき、乾杯。

差し出された黒いグラスに思わず目を留める、見た感じは陶器製のグラスだが内側が鏡面のようになっていて必要以上に炭酸が飛ばないような感じになっている。

普通のグラスではなくこういったこだわりのグラスで出して頂けるのは非常に嬉しいもので、当然ながらジントニックも非常に美味しかった。

続いて2杯目は最近僕が好きなカクテルの「サイドカー」

外は黒で内側が金というショートグラスに小さな扇子の飾り付きというこれまた和の趣で目を楽しませてくれる。

座り心地の良い椅子に腰かけ、ゆっくりとしたジャズがBGMとして流れる空間で美味しいお酒を飲む。
そして目の前には自分が一番に信を置くバーテンダーさんがいる。
これはもう控えめに言っても「最高」という言葉しか出てこない。

そんな空間に酔いしれつつこの日の最後の一杯は、ふとカシャーサが目に入ったので「カイピリーニャ」を頂くことに。

クラッシュアイスがまだないということだったのでロックアイスを小さくして作っていただいたのだけれど、この一杯も和テイストのグラス。
側面にある小さなへこみが指を置きやすくて持ち心地が良い
カクテルの味は言わずもがな。

平日の夜ということでこの日はこの3杯で帰ることになったのだが、それでも非常に満足できるBARであり、やはり貴方は最高のバーテンダーさんだと再確認できた。
色々と好きなBARがあるこのミナミという街だが、この「東心斎橋 UMEYA」は僕の中では「特別な」という形容詞を付けたいBARにこれからもなるのだろうなと確信した水曜日の夜であった。

追記:
そのバーテンダーさんのベストに日本橋にあった最初のUMEYAの時代に僕がプレゼントした「UMEYA」のロゴ入り缶バッジを今でも付けてくれているのがめっちゃ嬉しかった。

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