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歩くという解放術 Solo Walk

とあるPodcastの中で、「スポーツ」の語源はラテン語の「deportare」(デポルターレ)という言葉だという話を聴きました。「デポルターレ」という語は、もともとは「運ぶ」という意味を持っていて、転じて、精神的な次元の移動・転換という意味で、日々の生活や義務から離れ、気分転換や気晴らしをすることを指すようになったそうです。

現代におけるスポーツとは、そのような意味の延長線上にあるエンターテインメントとしてのイメージよりも、(コロナのステイホーム習慣も相まって)健康のための方法論のひとつとしてのイメージが強まってきているように感じます。しかし、本来の語源的意味に立ち返って考えるならば、「日々の生活の中で人々が社会的に与えられている役割から解放されること」としてのスポーツを、改めて自分に問い直してみる必要があります。

ずっとやりたかったことを、やりなさい。(原題:The Artist’s Way)』というタイトルの、世界的なロングセラー書籍があります。その続編となる一冊を、昨年読む機会があったのですが、「歩くこと」について考えるとき、その本の中で紹介されている「ソロウォーク」という概念がいつも頭に蘇ってきます。本のテーマとしては、創造的な人生を生きるためには、自分の中に眠らせてしまっているアーティスト性(本来の自分)を目覚めさせる必要がある、というもので、そのためのかなり具体的な行動プランがいくつも提示されています。

そのひとつが、「ソロウォーク」と呼ばれる習慣で、財布もケータイを持たずに20分間一人で無目的に歩く、というものです。実際に、自分でもこの習慣をしばらく実践してみたのですが、ケータイを持たずに無目的に歩くということは、不思議なほど新鮮な体験で、休日に散歩しようと思って散歩するのともまた少し違う感覚を得ることができます。「The Artist’s Way」の考え方で言えば、それは社会的に定義されている自分から、本来の自分を解き放つという意味を持つのでしょう。と、考えると、「ソロウォーク」は、スポーツの原義にとても近いものであることに気付きます。

私たちは日々の生活の中で、当たり前のように「歩いて」いますが、そうした当たり前の行為に、「デポルターレ」のような特別な意味を見出すことができる不思議について、考えさせられます。春の静かな夜に、財布もケータイも置いて、「ソロウォーク」してみてはいかがでしょうか。

NOTE:
・上記で紹介した「続編となる一冊」である『いくつになっても、「ずっとやりたかったこと」をやりなさい。』では、「ソロウォーク」以外にも自分の人生観を変えるきっかけを与えてくれる有効な習慣が紹介されています。興味がある方は、本を読むだけでなく、是非実践してみてください。

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「ソロウォーク」をした後は、予期せぬ記憶がふと蘇ったり、想像もしていなかったことを思いついたりすることが多くなります。そんなとき、思考を止めず、ゆるゆるとジン・トニックを飲み続けられように、SIPSMITHはもちろんのこと、トニックウォーターを普段から冷蔵庫に常備しておきたいものです。

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