白鳥静香先生のノートより 13 学問について 3 自信 (モンテカルロ・ノートより)
白鳥静香先生のノートより 13 学問について 3 自信 (モンテカルロ・ノートより)
学問の話をしていると、
たまに、
「どうしたら、
人前でそんなふうに、自信を持ってお話しすることが
できるようになるのですか?」と
聞かれることがあります。
私はその都度、
「自信はありません。」と
素直に答えさせていただいてるのですが、
多くの方はその答えを謙遜や冗談と
とられるようです。
でも私は本当に自分に自信を持っているわけでは
ないのです。
もっというと、
私は自信そのものをあまり必要であると
思っていないのです。
なぜなら、
学問において、
自分の言葉に確信を与えてくれるのは、
自信ではなく、
その学問が歴史のなかで確立してきた
認識(研究)の方法論であるからです。
たとえば、
歴史学には歴史学の、
法律学には法律学の、
物理学には物理学の、
認識(研究)の方法論というものがあるからです。
もし、
私が自分の言葉に確信があるとするなら、
それは自信などという小さなものではなく、
多くの人々が積み重ねてきてくれた、
その学問の方法論にたいする信頼であるのです。
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