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「ゆとり世代のオッサン」が残りの人生を面白可笑しく過ごすために大事なコトとは

ゆとり世代も本格的に「オッサン」「オバサン」になった。

まぎれもなく私パラディソもミドルサーティを抜けアラフォーに突入したが、この先の人生を心穏やかに、面白おかしく過ごせるようにしたいものです。

今回は、世に憚る「理論」や「法則」を応用することによって、40代以降の人生を歩いていく道しるべを作っていこうと思います。

※なお、本編は文章のバリュエーションを増やしたいのでいつもとは違った書き回しで綴ってみようと思います。


10,000時間の法則


趣味や好き好んで実践する個人的活動は間違いなく人生を面白おかしくするし、時に刺激を提供してくれる。

お仕事やビジネスが半ば趣味のようになっている人は、高い確率で人生を謳歌している人だろう。

しかし、世の多くの凡人は、労働や仕事に従事する際、使命感や生きがいよりも、生活のための手段や家族の生活を担保する義務感によって駆動されていることが多い気がしている。

そんな日常に一筋の光を届けてくれるのが、家族との時間だったり、趣味に興じる時間だったり、好き好んで行う個人的活動だったりの余暇ではないだろうか。

中にはキャバクラや風俗に尋常ではないほどいれ込み、莫大なコストを賄うために労働に従事しているアラフォー・アラフィフもいることだろう。

私事になってしまって恐縮だが、私の場合は資産運用や会社員としての労働とは別の小銭稼ぎ、サーフィンや釣り、家族とのレジャーや旅行が”好き好んで行う個人的活動”に当たる。

そして最近切実に感じているのがこの「10,000時間の法則」である。

10,000時間の法則とは、10,000時間を境に投入した時間や労力に対する取得スキルやリターンの伸びが緩やかになってくるというものだ。

上にあげた諸々を振り返ってみると、確かにあてはまっているように思う。

ここで、気を付けなければならないのが、10,000時間到達の時点で、その世界のトッププレイヤーと自分を比較してしまうことだ。

このトッププレイヤーとの比較をしてしまうと、途端に虚無感が襲ってくる。「この活動に意味はないんじゃないか」「どうせ何者にも成れない」「自分には向いてないのではないか」という感情が芽生えると、人生を面白おかしくするつもりの活動が、人生を不幸にする活動に置き換わってしまう。

ただのオッサンがミッドライフクライシスを患ったオッサンへと一直線だ。

ここで大事なのは、他者との比較ではなく、自分自身の成長を楽しんだり、今この場所から見える風景を楽しむことだと思っている。

それでも、虚無感が襲ってくる場合、10,000時間の法則を逆手に取って、10,000時間ごとに手を出す活動を変えることはどうだろうか。

何でもそうだが、圧倒的ではなくてもそれなりに結果が出たり成長してる過程は楽しいものだ。その美味しいとこだけ頂く作戦である。

しかし、ここにもオッサンならではの見えないハードルが隠れているのだが、詳細は後述しよう。

プロスペクト理論


プロスペクト理論
不確実な状況下で意思決定を行う際に、事実と異なる認識の歪みが作用するという意思決定モデルを表した理論。
1979年に行動経済学者であるダニエル・カーネマン氏とエイモス・トベルスキー氏によって提唱された。

投資をかじったことのある人であれば馴染みがあると思うが、要するに1万円の利益と1万円の損失があったとして、同じ1万円なのに損失の方を過大に評価する意思決定をしてしまうというもの。

人は失敗や損失を過剰に避ける性質があるので、このロジックを人生に当てはめてみると、失敗する可能性を認識するほどに、積極的な行動を避けるという結論に落ち着いてしまう。

若かりし頃と比べると、ただでさえ体の衰えや何かと制約が付きまとう年齢だというのに、このままだと人生袋小路、アラフォーの何とも言えない閉塞感が増大してしまう。

また、体だけでなく、頭にも人生経験という愚にもつかない余計な贅肉がつき始めている頃なので、その傾向は顕著なんだろう。

実はドラッグや不貞行為による家庭崩壊、ハイリスクな投資やギャンブルに私財すべてをつぎ込んでしまうような愚行は論外だが、大抵のことは結構どうにでも取り返しがつくことが多い。

しかし何故だろう、歳を重ねるごとに失敗や損失を過度に恐れてしまう。

そんなこんなで週末を待ち望むだけの日常を過ごすだけになっていては、この先の人生は長すぎではないだろうか。

そんな状況を打開するには、とりあえず、やってみたいことや興味が少しでも湧いたことは可能な限り片っ端から手を出してみるのがいい。

若い時に出来なかった異国への一人旅も多少お金は掛かるが休日を使えば行けるはずだし、スタバでMacを開くようなスマートさはひと欠片もないけれど、今をときめく副業だって、日通に電話すれば日雇い引っ越し作業員枠があるかもしれない。

要するにあれこれ考えずに今、この瞬間、出来ることを楽しめばいい。

しかし、ここで先述した「オッサンならではの見えないハードル」がヌッと顔を覗かせるのだ。

動けない、とにかく動けない。

まさに生ける地蔵だ。

そこで幼少時代を思い出してみてほしい。

「これは自分に向いている」
「合理的だ」
「将来のためになる」
「世界一になれる」
「この活動に意味がある」

こんなことをいちいち考えて動いていただろうか?

ハイパーヨーヨーで中村名人を超えるために2000円のファイヤーボールを買ったのか?

なぜ家でも出来るのにわざわざ友人宅にゲームをしに行ったのか?

ミニ四駆で世界一になりたかったのか?

ジターリングの遊び方を知らずに買った人が殆どじゃないのか?

「なんか面白そう」

たったこれだけが、行動の動機だったあの時を思い出すと、キラキラした時間の記憶になっているのも頷ける。

その時出来ることをその瞬間瞬間でただ味わっていただけだ。

どんな人間の人生経験も、同じ人間だもの、大したことなんてない。

成功者の美談でさえ、生存者バイアスと運で全てが片付くのだから、自分自身の人生経験なんて忘れてしまって、とりあえずなんでもいい、手を出してみてほしい。

ジャネーの法則


大人になってからの時の流れは速く、幼少時代の時の流れは遅いというそれである。

〈ジャネーの法則〉
19世紀のフランスの哲学者・ポール・ジャネが発案し、甥の心理学者・ピエール・ジャネの著書において紹介された法則。「主観的に記憶される年月の長さは年少者にはより長く、年長者にはより短く感じられる」という現象を、心理学的に説明したもの

ウィキペディア

極めつけはこれだ。

世間では色々言われているし、あくまで“主観”なので感じ方は人それぞれだと思うのだが、あなたも胸に手を当て、目を瞑り考えてみてくれ。

オッサン時間、めちゃくちゃ早くね?

仕事や家庭など様々なものに追われ、時が経つのはめちゃくちゃ早くて、しかもこの先の健康寿命の短さに危機感を感じ始めながら、あと数十年、なんとも言えない消化不良のような時間を過ごすのかと思うと、人生長すぎて絶望するという矛盾に満ちた感情を抱いているのではないだろうか?

安心してほしい、俺もだ。

そこでこの「ジャネーの法則」を攻略する方法を編み出したので紹介したい。

その方法は至ってシンプル、

「ほんのちょっと先に楽しみをつくる」

というもの。

ジャネーの法則で言う「子供時間」を思い出してみてほしい。子供の頃、夏休みやクリスマスや正月が楽しみで早く来ないかと待ち遠しくなかっただろうか?

待ってる時間が長く感じたんじゃないか?

たまに行く家族旅行はどうだっただろう。

当時はなんでも新鮮だったことと、成長していく過程で、オートモードで見たことのない景色を見れた側面も大きかった。

高校生になれば、当時の彼女と過ごすクリスマスが楽しみだったし、もう今なら時効なので書くが、高校の体育祭や文化祭の打ち上げと称して東京都北区にそびえ立つ飛鳥山や治外法権的だった東京都北区赤羽の某カラオケ店に酒を持ち込み、大騒ぎをするハレの日も楽しみだった。

合コンやサークル活動など画に描いた様なキャンパスライフには残念ながら縁の無い大学生活だったが、パスポートと少額のお金を握り締め、スマホも無かった環境で地球の歩き方を頼りに渡り歩いたバックパック各国1人旅もそう。

社会人になり、新たに出来た男女混合の友人グループで、車に乗って1泊2日で海に行くというケツメイシのPVの様な週末、もしかしたらラッキースケベが起こるんじゃないかとワクワクした。

それから十数年経って、その過程である程度の事を経験したことと引き換えに、初めての体験やワクワクを失ってしまったのだ。

それでは、時が経つのも早く感じるハズだ。今この瞬間を味わえてないし、待ち遠しい時間が少なくなってるのだから。

まとめ

長くなってきたのでそろそろまとめよう。

「ちょっとでも気になったことを、意味とか効果とか効率とか考えずに、片っ端から手を出して、ほんの少し先に楽しみを置くことで、”待ち遠しい時間”を作ること」

でも、全部完璧にやろうと考えないこと。どうせ全部出来ないのに時間効率なんて考えた瞬間にタイムマネジメントの奴隷オジサンという不幸の化身になってしまう。

ただ、待ち遠しい時間を、今この瞬間に、味わうだけ

「ゆとり世代のオッサン」が残りの人生を面白可笑しく過ごすために必要なエッセンスをまとめてみた。


おしまい

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