【短編小説】SuperDetathRoad、フュリオサ号
確かに俺は調子に乗っていた。
細いが瞬発力のある2ストロークのバイクなら、数秒くらい平気だと思っていた。前を走る車を左折車線から追い抜いて元に戻る、それだけで済むはずだった。しかし俺を待っていたのはガード下で旗を振る新人の警察官だった。そばに中堅らしき警察官が立っている。いわゆるトレーニングデイ、と言うやつだろう。これでは何も言っても見逃して貰えそうにない。
俺は素直に反則切符を切られた。
それでも牛丼屋で粗悪なタンパク質と炭水化物を飲み込んでいる最中に切られた駐車違反よりマシだ。最後の数秒、みそ汁を飲む為に目を放した隙の出来事だ。俺の行動を見ながら違反を切ってたんじゃないかと思うくらいだ。高級焼肉店の弁当みないな値段を払う羽目になったが、実際に俺が食ったのは数百円の牛丼だ。ふざけた話だ。
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