見出し画像

【短編小説】東屋以外ぜんぶ水没

 東屋に駆け込むと雨が本降りになり、御苑の芝生は煙るほどの雨に飲み込まれていった。
 俺たちは全身の雨粒を払いながらその小さな屋根の下にいる先客を盗み見た。
 それは数名の女子大生グループで、東屋のベンチには座らずにコンクリートの床へ敷いたビニールシートに車座していた。

ここから先は

1,131字
マガジン購読で去年の作品が読み放題! しかもオリジナル作品!二次創作無し! 読んで飛べる読むクスリの詰め合わせ! これはお得!

波打ち際ブンガク1年目が500円で読み放題! 360本くらいのオリジナル短編小説(1000字前後)がいっぱい。しかも読みきりばかり。 扉絵…

サポートして頂けると食費やお風呂代などになって記事になります。特にいい事はありません。