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熟女の『女子会』 【ひとりごと 1335文字】

寄り合い。お話会。
保護者会。ママ会。

女子会は、10代20代。
30過ぎたら、おばさんの集まり。

そうだよね。
自分が10代の時、親は40代。
保護者同士の集まりを
『女子会』と呼ぶのに笑っていた。

実際、自分が40過ぎて
『女子会』に参加する。
周りももちろん40代。

周りから見れば、おばさん達の
集まりに見えるのは、わかっている。

『女子』にこだわっている訳じゃない。
でも、『女子会』って言っても
いいじゃない(笑)


集まってるのは
成人式2回目、3回目の婦人方。
『女子会』って言ってみる。
みんなクスッと笑う。笑顔になる。



グループホームでお茶会をする。


成人式3回目を越えたご婦人や
成人式4回目を越えたご婦人。

おばさんじゃなくて、おばあちゃん。


緑茶にクッキーや柔らかい菓子。果物。
ガヤガヤと話す人と静かに食べる人。

みんな愚痴を言ってる。
私は聞くだけ。うん。うん。

無知な私は
「恋話とかしないの?」
と一番
話好きな、おばあちゃんに聞いた。

「やだっ!おばあちゃんに何聞くのよ!」
なんて言いながら、
照れていた。なんだか可愛かった。

ちょっとだけ、みんなが揃って
笑ってくれた。


職員さんに
「お茶会の時に女性だけで
『女子会』してもいいですか?」
と聞いてみた。
別に、何か用意する訳でもなく
ただ、おやつの時間を『女子会』と
言うだけの提案。

職員さんは笑っていた。
「『女子会』(笑)今度やってみる?
男性は、『男子会』?」
「あっ!そうか男性は何がいいな?」

2人で考える。
『男子会』『漢会』『紳士会』
『ダンディー会』
途中で何人かの人に
何がいいか聞いてみた。
「ダンディーミーティング!」
「なんか男性の方がカッコイイ」

「次回は、『女子会』と
『ダンディーミーティング』開催ね」
「めっちゃいい!」



当日
女子だけ集まって、いつもの
お菓子とお茶を用意する。

向こうは、男性だけで集まる。

「今日は
『スズムラホーム女子会』開催です!」
キョトン顔のみんな。
『女子会』という単語は
知っているようで
「おばあちゃんの集まりよ」
「若いっていいわね」
「『女子』なんて何十年前かしら」
反応は、何でもいいのだ。

恥ずかしい、照れくさいなんて
言いながら笑ってるみんなに
「女の人は、いつまでたっても
『女子』でぇ~す♡」
と言いながら、お菓子を配る。

「すずちゃん、
『女子会』って何するの?」
そう聞かれたけど、何もない(笑)

「なんか可愛いじゃん『女子会』」
って笑いながら答える。
いつもと同じように
みんなで話始める。

「女子なんて大変だったのよ……」
「女子学生の頃に機関車の車掌さんと…」
と、出てくる出てくる女子トーク!

うん。うん。とみんなでうなずく。
機関車で通学するの!
と驚く私を置いてきぼりにして
盛り上がる女子達。

いつもの愚痴じゃなく
恋話が聞けて楽しかった。


結局、次回からまた
普通にお茶会に戻った。


でも、それから時々数人で
集まって『女子会』している
グループを見つけては
「女子~♡」とからかって
話に加わった。
大人の恋愛は凄い♡


ちなみに「ダンディーミーティング」は
意味が伝わらず、
速攻『男性同士の飲み会』という
居酒屋みたいな会になっていた。


女はいつだって
女子に戻れる。
おばあちゃんの『女子会』
おばさんの『女子会』
だっていいじゃん♡

だって、その時
私達は『女子』になってるんだもん!




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