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組織とは何か~成立要素や条件とは~

経営について学んでいます。今回は「組織」とは何であるか、成立要件、設計原則について。組織がどのようにして成り立っているのか、そもそもなんであるのか。私自身も会社員として組織で働いていますが、確かに納得する要素ばかりでした。

組織とは何であるのか。一人ではできないようなことをするため、複数人が共同で作るものが組織です。
経営学者であるバーナードは組織成立には3つの要素があるといいました。
公式組織(フォーマル組織)に必要なものは
・共通の目的
・貢献意欲
・コミュニケーション
の3つ。共通目的がないとバラバラになってしまい、やる気がないと停滞し、コミュニケーション(報告・連絡・相談)なしではうまくいきません。
バーナードは、個人の協働システムとして組織を認識し、組織を、個人間の相互作用が共通の目的に対して継続的になされるシステムとしてとらえました。このような捉え方を、システム・アプローチといいます。

またバーナードは、組織の存続条件として、誘因と貢献の2要素のバランスを重視しました(組織均衡)。組織が成立するには(均衡条件)、組織のメンバーにとって誘因が貢献以上になっている状態でなくてはなりません。誘因とは給料や福利厚生、やりがいのある仕事といったもの。組織は誘因を生み出す変換システムであると位置づけました。

アルフレッド・チャンドラーが「経営戦略と組織」という著書で主張した「チャンドラーの命題」。「組織構造は戦略に従う」、組織は企業戦略に応じて変化すべきであると主張しました。
戦略経営で有名な経営学者であるイゴール・アンゾフは「戦略は組織に従う」と主張しました。能力や特性を分析して戦略を策定することがよい、としたのです。
戦略、組織どちらもお互いを補完するものであり、どちらが先というものではない、というのが現在の見方です。

経営組織という複数の人間を統制して目標を達成しようとする集まり、効率的に組織を管理するための原則を示したものが組織の設計原則です。いかに分業をするか、分業した仕事を調整するか、分業と調整をする仕組みが組織構造です。これらは経営者や管理者が設計します。

H.ファヨールは、管理教育のよりどころとして、分業、権限・責任、規律、命令の一元性、指揮の一元性、個人的利益の全体的利益への従属、従業員の報酬、権限の集中、階層組織、秩序、公正、従業員の安定、創意、従業員の団結の14の管理原則を提唱しました。
・専門家の原則
仕事を分業化することにより専門性を高め、仕事の効率を向上させます。
・権限・責任一致の原則
ちょうど釣り合うように設計することが重要です。
・統制範囲の原則(スパンオブコントロール)
一人の管理者の下には、適正な人数のメンバーを配置する必要があります。一人の管理者の管理人数には限界があります。
・命令一元化の原則
メンバーは一人の直属の上司から命令を受け、それ以外の人からの命令は受けません。指揮命令系統の一元化が必要です。
・例外の法則(権限移譲の法則)
管理者は定型業務の意思決定を下位に権限委譲し、例外的な意思決定に専念します。

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