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それで幸せならいいのかな?:読書録「ケイトウの赤、やなぎの緑」

・ケイトウの赤、やなぎの緑(「ぬるい眠り」収録)
著者:江國香織
出版:新潮文庫


会社帰りに本屋に寄ったら、この文庫(「ぬるい眠り」)があったので購入。
「きらきらひかる」の続編になる短編「ケイトウの赤、やなぎの緑」を帰りの電車の中で読みました。
主人公は前作とは違う夫婦(偽装結婚ではないw)で、その夫婦が「きらきらひかる」のメンバー(睦月・笑子夫婦+紺)に絡む話です。


前作から10年。
睦月と笑子は夫婦関係を続けてて、一軒家に住んで、なんだか「サロン」みたいなものの中心になってる…って感じですね。
紺は他の恋人を作っちゃったんだけど、3人の関係性は継続しているってことになっています。


う〜ん、やっぱりチョット合わないですかねぇ。個人的には。
笑子は「居場所」を見つけたようなんですけど、それがサロンのようになっていくってのは、どうもなぁ〜…ってのが僕の感覚。
前作のラストからの延長で3人の関係がこんな感じになるのは納得もあるので、ただ「合わない」ってだけなんですけど。

小説としては、主人公夫婦のキャラクターが睦月・笑子に重なるところもあって(どこか破綻しているけど社会と通じる常識もある夫と、社会通念から逸脱したところに居場所を見つける妻)、「焼き直し」イメージが強いです。
ま、だから短編でチョロっと描いてみたに留まってるのかもしれませんが。


ということで、他の短編は読まずに本棚に収めちゃいました。
いつか気が向いたら読むかも。
…ないかなw。


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