抽象概念と表現の自由
抽象概念を操作する能力おれは高校の国語科教員として労働している。毎年、最初に生徒諸氏に問うことがある。
「国語とは、何を行う教科か」
色々応答はあるが、この問いに対して、私はこう続ける。
「国語とは、言語を介して抽象概念を操作する能力を鍛える教科である」
この抽象概念を自由に扱う力を養うことが、国語の本尊だと考えているし、この能力が高ければ大学入試程度の試験は何ら問題ない。
人間の持つ最大の領域抽象概念は、無限の広さを持つ領域だ。あらゆる制約から解き放たれることのできる……