見出し画像

「嫌われる勇気」から教えてもらった【子育て】で気をつけたい「勉強しなさい」

魔法の言葉

 魔法の言葉なんてものはないのですが、この言葉は魔法の言葉級に強い負の力を持っていると思います。ほぼ全ての学生の勉強に向かうやる気を奪う魔法の言葉、それが「勉強しなさい」です。その効果は絶大で、見事に本来望む効果とは真逆の効果を発揮します。
 自分が学生時代のことを思い出してみてください。保護者に「勉強しなさい」と言われてやる気になった試しがありますか?未だかつて誰かに「勉強しなさい」と言われて勉強のやる気にスイッチが入ったことがありますか?私はありませんし、それで猛烈にやる気になる人を見たことがありません。確かに勉強を始める一つのきっかけにはなるかもしれませんが、個人的にはあまりお勧めしません。私が見てきた生徒の中には一人もやる気になった生徒はいませんでした。
 この記事を読んでいる保護者の方でお子様に「勉強しなさい」と言っている人はいますか?(責めるつもりは全くありませんのでご理解ください。)
やる気は引き出せていますか?
 「嫌われる勇気」という本の中でこんな説明がありました。

あなたが砂漠に住んでいて、ラクダを飼っているとします。
以下の質問に対しての答えを考えてみてください。

「あなたはラクダに水を飲ませることはできますか?」

飼い主はラクダを水のあるところに連れていくことはできますが、ラクダに無理矢理水を飲ませることはできません。水を無理矢理飲ませようとしても嫌がったり、苦しがったりするだけです。首根っこを掴んで水を飲ませようとするものなら、最悪暴れたり、溺れたりするかもしれません。水を飲むかどうか決められるのはラクダ自身です。
 水のあるところに連れていくまでは飼い主の課題ですが、水辺に行って水を飲むかはラクダの課題になります。相手の課題に踏み込まないようにすることが課題の分離であると著者は本の中で教えてくれます。なるほど、勉強においても同じことが言えるな、と読んだ瞬間感じました。
 家庭内で言えば、勉強する環境を用意するのが親の課題で、勉強するのは子どもの課題ということになります。親御さんが、お子さんに「勉強しなさい」というのは相手の課題に土足で踏み込んでいることに他なりません。
 でも勉強は大切だし、将来幸せになってほしいからこそ勉強してほしい。そう思われている保護者の方は多いと思います。お気持ちはわかります。でももう「勉強しなさい」と言うのはやめてください。(効果がある場合は別ですが・・・)
 じゃあどうすればいいのか?答えはシンプルで親御さんが勉強している背中を見せるしかありません。学校の勉強だけが勉強ではありません。個人的には、自分の内側にないものを外から内側に持ってきて、使える形や今後何らかの形で生かせる形にすることを全て勉強であると考えています。なんでもいいです、勉強している姿を見せてください。どうしても「勉強しなさい」と言いたい方は、せめて背中を見せてからにしてください。そうでないとお子さんは納得できないです。ご自身が親御さんから「勉強しなさい」と言われてやる気になったことのない方は特に気持ちがわかるのではないでしょうか?
 自分が担任をさせていただいていたクラスの保護者の方には、上記の理由で「生徒に勉強しなさいと言わないでください」とお願いをしていました。
 「勉強しなさい」と言いたくなる気持ちをグッと抑えて、課題の分離をしてみる。もちろん勉強をしなかった場合に予想されることなどを話つつ本人に選ばせる
ということが大切かと思います。この本人に選択させるというのは生徒たちが幸せな人生を歩んでいく際にとても重要になってくることだと思います。なぜなら自分の選択人生の先にしか自分の人生は無いからです。またの機会にこのことについてもお話しできればと思います。
 お読み頂き、ありがとうございました。


オンライン家庭教師のお問い合わせはこちらからお願いします。



サポートしていただけたら、実験用具を買うか、実験用の薬品を買うかまだ決めていませんが、生徒さんたちと授業のために使いたいと考えています。