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ベトナム人犯罪者増の知らせざる背景と日本の移民受け入れの是非

 昨今、ベトナム人が行った犯罪に関するニュースをよく目にするようになりました。例えば、以下のような犯罪がベトナム国籍の人により、日本で行われています。

 なぜ、最近、ベトナム人による犯罪が増えてきたのか?また、その犯罪増の背景には何があるのか?

 本記事では、これらの疑問に関して、警察白書や統計資料などに基づき考察を進め、「日本は移民を受け入れていくべきか否か」について考えていきたいと思います。

 なお、人種差別主義者ではありません。実際、私にはベトナム人を始めとした多くの外国人の友人がいます。そして、私は将来、「サブサハラアフリカ出身学生向け日本留学奨学金事業」の創設を目指しています。本当に人種差別主義者なら、こんな奨学金事業の創設を目指すはずがありません。

 本記事により日本の文化尊重している多くの在日ベトナム人に対する厳しい視線少しでも和らげば嬉しく思います

在日外国人数でベトナム人が韓国を抜き、第二位に!

日ベトナム友好関係のイメージ

 まずは、在日外国人数を国別に見ていきましょう。ここでは、数が多い中国韓国(北朝鮮は除く)、ベトナムの3ヶ国で、2013年2023年6月時点 (現時点で最も新しいデータ) の在日外国人数を比較していきます。以下の表をご覧ください。

出典:出入国在留管理庁HP「令和5年6月末現在における在留外国人数について
  • 2013年在留外国人数
    中国649,078人」、韓国481,249人」、ベトナム72,256人

  • 2023年6月時点在留外国人数
    中国788,495人」、韓国411,748人」、ベトナム520,154人

 まず、「2023年6月時点で、在留外国人のうち中国人全体の4分の1を占め、堂々の一位であること」、「2013年から一時期減少傾向にあるも、全体的に在留外国人数増加傾向にあること」が分かります。これは皆さんも、イメージ通りかと思います。

 驚くべき点は「在留ベトナム人数2020年に在留韓国人を抜いて2位になったこと」です。韓国人はここ10年余りで、7万人程減少した一方、在留ベトナム人約7倍も増加しました

 ベトナムのみならず、その他の東南アジア(フィリピン、インドネシア、ミャンマー、タイ、カンボジアなど)と南アジア(インド、スリランカ、バングラデシュ)出身の在留外国人の数軒並み増加しています

 この増加の理由には、日本の人材不足など様々な要因(後ほど考察します)が考えられますが、それにしても、在留ベトナム人の数これほどまで増加していたとは、正直かなり驚きました

 在留ベトナム人数の増加の理由をベトナム人の友人に聞いてみたところ、「5年(2019年)位前から、円高により、日本で働き日本に長く住みたいベトナム人増えたのが理由ではないか」と言っておりました。

 在留ベトナム人数の増加に伴い、ベトナム人による犯罪検挙件数・人数も増えています。

増加傾向にあるベトナム人犯罪検挙件数・人数

逮捕のイメージ

 それでは、次に「ベトナム人による犯罪検挙件数検挙人数データ」を確認していきます。以下の「国籍等別刑法犯罪検挙状況(2013-2022)」をご覧ください(見づらい表で申し訳ありません)。なお、「検挙」というのは警察内部の用語であるため、「検挙=逮捕」と捉えていただいて問題ありません。 

出典:警察庁HP
令和4年の刑法犯に関する統計資料 図表:3-3-3(国籍等別刑法犯検挙状況)

 まず、中国(オレンジ色)と韓国・朝鮮(水色)の検挙件数・検挙人数を見て下さい。

  • 2013年度検挙件数中国4,501件」、韓国・朝鮮3,869件

  • 2022年度検挙件数中国2,877件」、韓国・朝鮮2,182件

  • 2013年度検挙人数中国2,834件」、韓国・朝鮮3,031件

  • 2022年度検挙人数中国1,925件」、韓国・朝鮮1,720件

 上記のとおり、検挙件数検挙人数も、中国、韓国・朝鮮共に減少傾向にあります。

 一方、ベトナムによる検挙件数・検挙人数は、以下のとおり増加傾向にあります。

  • 2013年度検挙件数ベトナム1,302件

  • 2022年度検挙件数ベトナム3,673件

  • 2013年度検挙人数ベトナム945件

  • 2022年度検挙人数ベトナム1,676件

 2013年から2022年の10年間に、ベトナム人の検挙件数は「約2.8倍」、検挙人数は「約1.8倍」も増えています。スリランカ人による検挙人数も増加傾向にありますが、スリランカ人の2022年度検挙人数は「147件」と、ベトナム人の検挙人数の約10分の1しかありません。

 このベトナム人による検挙件数・人数増加に関し、「具体的にベトナム人がどのような犯罪を行っているのか」について検証していきます。

ベトナム人による窃盗・入管法違反が最も多い


窃盗犯のイメージ

 それでは、「ベトナム人による犯罪で多いものは何か」について、見ていきます。以下の令和五年度犯罪白書の表「来日外国人による刑法犯 検挙件数の罪名別構成比」をご覧ください。

出典:令和5年版 犯罪白書 第4編/第9章/第2節/1

 まず、来日外国人による刑法犯で1位、2位を占める「窃盗」と「傷害・暴行」について、同白書は以下のように記述しています。

令和4年における来日外国人による窃盗及び傷害・暴行の検挙件数を国籍別に見ると、窃盗は、ベトナムが2,620件(検挙人員770人)と最も多く、次いで、中国1,068件(同468人)、ブラジル233件(同123人)の順であった。傷害・暴行は、中国が266件(同327人)と最も多く、次いで、ベトナム146件(同160人)、ブラジル99件(同106人)の順であった(警察庁の統計による。)

出典:令和5年版 犯罪白書 第4編/第9章/第2節

 「窃盗」に関しては、ベトナム人の検挙件数が「2,620件」と最も多く、「傷害・暴行」についても、中国に次いでベトナムの検挙件数が2位(146件)となっています。

 また、「入管法違反」と「覚醒剤取締法違反」においても、ベトナム人の検挙件数は他国出身者と比べて、多い傾向にあります。まずは、以下の表「来日外国人による主な特別法犯 検挙件数の推移」をご確認ください。

出典:令和5年版 犯罪白書 第4編/第9章/第2節/2

 「入管法違反」と「覚醒剤取締法違反」に関し、同白書は以下のとおり説明しています。

入管法違反は、ベトナムが1,884件(検挙人員1,289人)最も多く、次いで、中国756件(同490人)、タイ305件(同241人)の順であった。覚醒剤取締法違反は、総数が346件(同285人)であり、ブラジルが77件(同58人)と最も多く、次いで、ベトナム55件(同43人)、タイ49件(同32人)の順であった(警察庁の統計による。)。

出典:令和5年版 犯罪白書 第4編/第9章/第2節/2

 「窃盗」・「傷害・暴行」のみならず、入管法違反1位)、覚醒剤取締法違反2位)においても、ベトナム人による犯罪多いと言わざるを得ません。

 それでは、「なぜベトナム人による犯罪が増えているのか」について、以上のデータを踏まえつつ、その背景について分析を進めていきたいと思います。

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