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映画の教科書

本棚を整理していたら、ハリウッドの撮影監督のインタビュー集「マスターズオブライト」に目が留まり、10数年振りに一気読みしてしまいました。CM制作会社でカポックをベッド代わりにして働いていた20代半ばごろ、この本と、ヒッチコック=トリュフォーの「映画術」、シド・フィールドの「シナリオ入門」の3冊がバイブルだったなあ、と遠い目。まだYahoo! JAPANがサービスを開始する前の話です。

今やインターネットで大概の情報は手に入るかもしれませんが、優れた映画本1冊に匹敵する情報を入手するのは至難の業だと思います。 という訳で、これから映画監督を目指す人(映像を作ろうと思っている人)に向けて、「これは読むべき!」という映画本、15冊をお勧めします。


【監督/映画全般】
ハリウッド映画の現場の雰囲気だったり、名監督が撮影に臨む際のマインドだったり、それだけでも読む価値あり。
フランソワ・トリュフォー「定本 映画術 ヒッチコック・トリュフォー」
シドニー ・ルメット「メイキング・ムービー」
富野由悠季「映像の原則」
ジョン・バダム「監督のリーダーシップ術」

【脚本】
技術をリアルに習得できるのが、脚本関連の本。読んだら、書くこと。(そしてリライトすること)
シド・フィールド「映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと」(上記「シナリオ入門」の完全版)
リンダ・シガー「ハリウッド・リライティング・バイブル」
ブレイク・スナイダー「SAVE THE CATの法則」
クリストファー・ボグラー「神話の法則」
橋本忍「複眼の映像」


【撮影】
監督志望であっても、映像の設計についてはしっかり学ぶべき。
ジェニファー・ヴァン・シル「映画表現の教科書」
シェファー/サルヴァート「マスターズオブライト アメリカン・シネマの撮影監督たち」
グスタボ・メルカード「filmmaker's eye」

【編集】
脚本通りに繋ぐだけと思いがちな、編集の奥深さを知ることができる。
ウォルター・マーチ「映画の瞬き―映像編集という仕事」
ジェフリー・マイケル・ベイズ「BETWEEN THE SCENES」


30年前に発売された本もありますが、フィルムからデジタルに移行した今でも全く色褪せることなく、多くのことが学べます。もちろん、より映画を深く知りたいという映画ファンにもお勧めです。

 

最後に1冊加えて、これで全15冊。

【映画研究】
ハーラン・リーボ「ザ・ゴッドファーザー」

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映画『ゴッドファーザー』の世界で一番詳しい解説本(出版当時)。翻訳と日本語版独自の加筆(100ページ超)を担当させて貰いました。既に絶版ですが、Amazonやメルカリなどでは中古本を購入可能です。もし購入された方がいたら、感想などお聞かせ頂けたら嬉しいです。

よろしくお願いします。

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