意外と知らない朝夜ルーチンの効果
コロナ禍で自粛生活や在宅ワークを強いられたあなたは、生活リズムや仕事のリズムは崩れませんでしたか?
リズムが崩れると雑念も増えてしまい、頭の中までゴチャゴチャしてくることもありそうですね。
少しでもシンプルに頭の中を保ち、やるべきことに集中するにはどうすればよいのでしょうか。それは朝と夜のルーチンを設定し、リズムを一定に保つ習慣を持っておけばよいのではないかと考えています。
自身の体験にもとづき体系化した、シンプル思考のための「ルーチン術」について今回はお話していきたいと思います。
※これは先日、スクーというネット番組でご披露した内容のダイジェストレポートになります。
1.朝夜の習慣で1日の質を作る
自身は普段、「思考の整理家」という肩書で、混乱した頭を解きほぐし、人や企業の可能性を最大限引き出す研修、コンサル、コーチングなどを主業務にしています。
状況の変化によって頭の中の混乱をどう防ぐかという点も、普段講演などでよくお伝えしています。そこでよく説くフレーズは以下のようなものです。
”言うは易し行うは難し”ですが、前提としてこの視点をなくしてコロナ禍という難局を乗り切ることは難しいでしょう。
ましてや生活のリズムが崩れてしまうと、頭の中まで混乱してしまうわけですから、死活問題とすら言えるかもしれません。
それでは、どうすれば少しでもリズムが乱れることなく頭をシンプルに保つことができるのでしょうか?
リズムが乱れないようにルーチン化でリズムを一定の規則に従って保つことです。その場しのぎで、なんとなく1日をはじめ、1日を終えていては、毎日リズムがバラバラで頭の中の混乱を引き起こしかねません。
また、コロナ禍という特殊な状況では、パニックすら引き起こすリスクもあることでしょう。
頭をシンプルに保つ1日にするためには、朝と夜にルーチンというキャップをはめて、リズムを規則正しく導いてあげてください。
2.私の朝ルーチンを公開
それでは、ここで僕自身が実践している朝ルーチンをご紹介します。いつかのツイートで発信すると反響が多かったものです。
朝は60分間ルーチン時間として固定しています。また仕事始めは8時のため8時~9時です。内訳はツイートのとおりです。大きく分けて4項目とベースになる食生活など。
ポイントは、ルーチンの設定において「心技体」の要素をバランスよく組み込んでおくことです。どれか一つが抜けていると、穴から水が漏れていくイメージでリズムがどんどん崩れてしまうからです。
精神的なこと(心)、スキルや業務に関すること(技)、体調管理に関すること(体)の3点です。
では、ここで特筆事項をいくつかご紹介します。
一つ目のルーチンにあった「じぶんバイブル」は意味不明だったかと思いますが・・・これはとっても大切な要素です。
はじめに作っておく必要はありますが、上図のように「中長期のプラン、ビジョンなど自分の描くスタイル、日々こなす項目のチェック、目標や夢のイメージ、自分の気分を上げてくれる言葉や資料」などを一式、クリアブック(ファイル)にまとめています。
これは自分の指針となるもので、原点に立ち返るバイブルのような扱いにしています。10分でもいいので毎朝目を通すだけで、「いったい自分は何者でどこへ向かっていくのか」という原点を確認できます。これにより、明確な軸を持って1日を過ごせます。
次に、読書を毎朝ルーチンにしておく効用をお話しておきたいと思います。
僕の場合は30分間のため、ミニ読書と命名しています。
記憶違いがなければ、イギリスでは精神科医が薬の代わりに本を処方し、患者は薬局へ薬を受け取りに行かず、図書館へ本を借りに行くほど、癒しや心を整える効果があるようです。
サセックス大学の調べでは読書で約7割もストレスが減るそうなので効果はあるかもしれませんね。読書は動画のように情報が多くはないため、シンプルに頭や心を朝に整える上で最適です。
問題は、このようにルーチンを設定しても、”意志が弱くて継続する自信がありません”ということではないでしょうか?
はい、僕も意志が弱くて困っています。
そこで、ITの力を借りましょう。僕の場合だと、何時に何をやる!というスマホのリマインド機能で知らせてくれるように設定したり、SNSで公言をしたり、Zoomで仲間とつないで衆人環視の目にさらしたりと工夫をしていますよ。
3.私の夜ルーチンを公開
それでは次に、夜のルーチンをご紹介しましょう。朝ルーチンと同じく、ツイートした内容のご紹介からです。
夜は30分間ルーチン時間として固定しています。朝の半分で短めです。時間は23時半~0時まで。内訳はツイートのとおりです。大きく分けて3項目あります。
では、ここで特筆事項を2つだけご紹介します。
ポイントは、振り返りを行い可視化することです。
「GOOD&NEW」というテーマで用意したノートに日記を書くかのように記述していきます。最大でも3行以内で挫折しないように負担を軽減しています。
今日1日振り返ってGOODなことは何があったか?NEWな出来事は何があったか?をシンプルにメモ書きします。
こうすることで、マイナスな感情が多かった1日の中でもプラスの感情に変えて心も整えることができます。
この方法を使うと、朝の段階から何か今日はGOODなことがあるかな?NEWなことがあるかな?とポジティブな面に意識をフォーカスさせて1日が過ごせますので、とってもお勧めです。
1日中、赤色だけを見ようと思うと、赤色だけが視界に飛び込んでくる効果を”カラーバス効果(色を浴びる)”と言います。まさに、GOOD&NEWにフォーカスして振り返ることは、カラーバス効果とも言えます。
”ピークエンドの法則”というものがあります。人間はピークとエンドの印象ですべての評価を下す傾向にあるというものです。この視点で言うと、できるだけGOOD&NEWな印象で1日を終えることが、希望の明日につながると僕は信じています。
また、心をポジティブさで整えた後は、軽めに翌日の段取りを行います。人は目に見えないものには不安を覚えますので、翌日はこんな分野に重点をおいて過ごそう程度でも良いのでtodoリストのたたき台を作っておくという考え方です。
最後の締めに筋トレをしておくと、程よい疲れで熟睡ができることでしょう。(笑)
4.すべてはシンプルのために
さて、今回は朝と夜のルーチンでリズムを守れば、頭の混乱を予防できるというお話をしてきました。
もう一つここでオマケを付け加えておきたいと思います。
それは、曜日ごとに重点テーマをルーチン化しておく考え方です。まずは以下をご覧ください。
これは僕が自粛により在宅ワークが急増してから築いたスタイルです。朝夜のルーチンは前述のとおりですが、ここに重点テーマを曜日ごとに割り振っています。
月火水には、それぞれ短期仕事・中期仕事・長期仕事を割り当てます。こうすることで、メリハリをつけて飽きやマンネリを防げます。さらに、普段は短期で目先の仕事に追われていても、例えば水曜日のように長期仕事に重点を置く曜日を決めておくことで先延ばしを防ぐことにつながります。
ちなみに、僕の場合は週6日レベルで働くことも多いので、短期・中期・長期のサイクルを1週間で2回転させています。
もちろん、例えば長期仕事に重点を置く曜日に短期仕事を一切してはいけないということではありません。あくまでも仕事のウェイトのつけ方の問題です。
上図のとおり、朝夜のルーチン+重点テーマのルーチン化によって規則正しいリズムを築いてきました。
最後に、これはなんのため?という目的を再確認しておきましょう。
すべてはシンプルさを保つためです。
頭の中をシンプルにすることが、自分の可能性や能力を最大限引き出すコツだと考えています。
5.まとめ
それでは、今回のお話で大切な点のまとめです。
再度、これまでのお話と上記3項目をご確認ください。
さて、今回はいかがだったでしょうか?
なんとなく朝を迎え、何となく夜を終えるのではなく、自分のスタンス一つでリズムを乱さない生活が可能になることをご理解いただけたでしょうか?個人の体験に基づいていますので正解でも何でもありません。
あくまでも正解は自分仕様にカスタマイズして、あなた自身のモデルで築いてみてください。
今回のお話が、何かの参考になれば幸いです。
なお、今回、お話した内容は以下のグラフィックレコーディングでも整理しております(受講生の「ネコっちさん」が整理してくれました!)。ぜひご参考にしてください。
さらに、要点を復習できるようにYouTubeにもアップしております。動画でのメッセージもあわせてご覧ください。(チャンネル登録もぜひ!)
ここまでお読みいただきありがとうございました。
著者・思考の整理家 鈴木 進介
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