見出し画像

花火大会の帰り道はみんな無口になる。

暑さが湿気を帯びてくると、
ソファに腰掛ける時の角度がだんだんと
浅くなってゆく。
腰を立ててしゃっきりと座ることなどなくて、
へろ〜っと身を預けずにはいられない。
なんとなく体が重くてだるい。
頑張りがきかない。
へろへろだらり。
そんなことでどうする、
真夏はもっとずっと暑いのだぞ。
と、真面目な誰かに叱咤される幻想。
いや真夏までには暑さに慣れていきますから、
と心の中で言い訳をする午後3時。
掛け時計の音がやけに大きく聞こえるのだった。
(片手にはアイス)

本当のことをいうと、夏が好きだ。
暑さには弱いけれど。
風鈴と風と青空と入道雲があれば、
大抵は機嫌良く過ごせる自信がある。
夏は『今』をもっとも意識する季節。
五感のすべてを総動員して
抱きしめていたい時間なのだ。



お知らせです。
日本左利き協会さんのホームページにて
連載させていただいている
ショートストーリー第2話

『夏に生まれたわたしたちは。』

後半が公開されました。


家を抜け出して花火を観に行った双子のお話
完結編です。
ショートストーリーなので
すぐに読み切れます。
ぜひ読んでいただけると嬉しいです。
どうぞよろしくお願いします。


コロナの影響で自粛だった夏の花火大会。
今年は開催されるところが多いようですね。
賑やかで華やかな夏の夜になりそうです。

それにしても何なのでしょうね。
花火の後のあの感情は。
夢中で空を見上げて
あんなに盛り上がったくせに、
花火大会の帰り道は
なぜだか無口になってしまう。
今年はぜひその時の想いを
言葉にしてみてくださいね。


蒸し暑さが日毎に増してゆきます。
みなさんお体に気をつけてお過ごしください。

文章を書いて生きていきたい。 ✳︎ 紙媒体の本を創りたい。という目標があります。