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苦手意識があってもOK。ささる「タイトル・コピー」は4種類にわけられる!?

こんにちは。すずです。お久しぶりになってしまいました。こちらのnote再開いたします。(もーずっとさぼっていてすみません!!)

さて、今回のお話は、ささるコピーやタイトルのつくり方について。

(今回はこのマガジンのテーマとやや脱線するかもしれません。。が、言葉を使うことは社会人になってよくあることなので苦手意識は払拭させてもいいかと。)


広告のコピーや本のタイトル、記事の見出しなどを見て、みなさん一度は「ぐっときた…」「タイトルがおもしろそうで思わず読んじゃった」というご経験があるかなと思います。

「一体どんな人が、どうやってこんなの思いつくんだろう…」と思いますよね。

美大生は広告業界を目指す方も多いでしょうが、たいていデザイナー・アートディレクター志望が大半、コピーライターになりたい、なんて方はあんまりいないかなと思います。

私も、正直、言葉を扱うことが苦手です。(だって、言葉で伝えられないから、絵で表現してたんだもの……) ← いまや編集者という肩書きになっておりますが…

いやしかし、社会人になって文章や言葉を書く機会が思ったより多いこと多いこと。

自分の場合でいうと、「書籍のタイトル」から始まり、「本の紹介文」「POPのキャッチ」「企画書」「記事の見出し」……すべて自分で生み出す必要がありました。
「売れる売れない」が、自分の言葉の使い方で決まってしまうのです。

だから言葉を扱うことが苦手でも、ある程度書けるようになると、この先楽なんですよね。
まあ当然ながら私は毎度悩んでました。どうしたら人の気持ちを揺らがすことができるか……。

そこで、「いいな」と思ったタイトルやキャッチを書き出していくことにしたのですが、そういったものはいくつかに種類分けできると気がついたのです。
つまりこの各分類にそって言葉を考えると、伝えたい内容が簡単に伝わるようになる


前置きが長くなりましたが、その分類を紹介します。


〜〜〜〜〜

ささるタイトル・コピーは4種類に分類できる!

自分が「いいな」と思った言葉を、分類わけしてみました。

(1)反対語で意外性をだす
(2)明確な数字をいれる

(3)具体例で共感をよぶ
(4)心地よい語呂を使う

ひとつずつご紹介していきます。

***

(1)反対語で意外性をだす

 繋がりがなさそうな単語との組み合わせで興味をひく

「地味すぎる大乱 応仁の乱」(中公新書
こちらの書籍、昨年大ベストセラーになりました。正直、見た目は普通の新書。
なぜか「おもしろそう」と思いませんでしたか?

応仁の乱は、教科書で習う、有名な合戦ですよね。しかし実は、目立った英雄がいるわけでもなく、○○家VS○○家というわかりやすい対戦ではなくて、複雑に絡み合っている。

この状態を「地味」と表現しているんですよね。言葉遊びの妙です。「大乱」が「地味」で「まさか!」のギャップを狙っているわけです。
一般的なイメージと反対の形容詞をつけると、意外性がでておもしろい、のかなと思います。

※また、まったく無関係と思われるものをくっつけても、なぜかおもしろそうと思えます。例えば「おしりたんてい(ポプラ社)」とかですね。

▼そのほかの例
・はかるだけダイエット
   ダイエット (一般イメージ)「大変」←→「はかるだけ(簡単)」
・見える英文法(ジャパンタイムズ)
  英文法(一般イメージ)「ノートを書いてしっかり勉強・わからない・難しい・読み込まなければいけない」←→「見える」
・わけあって絶滅しました。(ダイアモンド社)
  絶滅(一般イメージ)「深刻なこと」←→「わけあって〜しました(調子が軽い!)」
・ざんねんな偉人伝(学研)
・人生は手放した数だけ豊かになる(三笠書房)
などなど…


(2)明確な数字をいれる

数字を言われると規模感や限度などのイメージがつきやすくなり、言いたいことがすんなり伝わるようになります。

1日10分で絵がじょうずになる本(講談社)
    それくらいならうちの子もできるかも。
7歳までに読みたい世界名作(学研)
    限定されると、むしろそれまでに読まないといけない気がする、と思う。
    というか読む機会を与えられたような感じ。
・「仕事できる人」がかかさない5つの習慣!
   とか、こういうWEB記事ありますよね。5つくらいなら実践してみるか、とも思える。だいたい5つの見出しだけ読んでもわかりそうだな、と想像ができるから、記事を読みに行ってしまう。
・日本人の3割しか知らないこと(テレビ朝日)

このマガジンも、まあ「25歳までに身につけたい」と、年齢で限定しているわけですが。


(3)具体例で共感をよぶ

「あるある!」「これって私のためのもの?」と思わせる

これを使うと、敢えてつらつらと内容を説明するより想像が膨らむ。見た人は勝手に自分の中に落とし込めるのです。

**・たったひとつの恋が欲しくてどれだけの涙をこぼしただろう
  **ルミネのコピーは秀逸ですね。「あるある…」と思わせてくれる。(しかし私は、なぜあのとき、あんなに無理しをていたんでしょうね、わからない…男なんて、世界には35億人いるのに。。。あれ、話が逸脱しました。)
私のことをわかってくれるな、と思うと親近感が湧きますよね。
こういった種類のキャッチコピーの作り方は、「キャッチコピーの教科書(すばる舎)」で詳しく書かれていて、おもしろかったです。(またの機会でご紹介します!)

▼そのほかの例
三日坊主大歓迎!(何かの帯文)
    続かない私でも大丈夫なの?!笑(←1の意外性もありますね)
・ここにいない誰かで悩んでしまうあなたへ(何かの帯文)
    そう!まさにあの人のことが悩みのタネだったんだよね。
・仕事を聞かれて、会社で答えるような奴には、負けない。(リクルート)
    いるいる、そういうやつ。わかるわ〜。
・起業して食える人、食えない人(日本実業出版社)
    食えない人になりたくないと、思っていました。どんな人なんだろう…


(4)心地よい語呂を使う

韻を踏んだ文章は耳に残りやすく企業名(商品名)とキャッチがリンクしていると覚えやすいんですよね。
こういうのを考えるのは楽しそう(笑)。

わたしらしくをあたらしく(ルミネ)
お釣りをしまっていたら、電車のドアも閉まっていた。(Suika)
和食は、和色で、できている。(味の素)

あしたのもとAJINOMOTO(味の素)
あなたとコンビにファミリーマート(ファミリーマート)
セブンイレブンいい気分(セブン-イレブンジャパン)
目の付けどころがシャープでしょ。(シャープ)

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みなさんが「ささった」言葉にはこのように何かしらのギミックが隠されているものが多いかと思います(もちろん詩的な言葉などはこの限りではありません)。

4種類に分類、と申し上げましたが、もっと奥深いものだとは思います。今回ご紹介したのは本当に触りの触りです。でもなんだか分類してみると、自分にもいいタイトルづくりができるかも?と思えたんですよね。

また、逆にいうと、120%のエネルギーをもった言葉を1つしたためることで、その中身がぎゅっと固まります。対象が絞られる、やりたいことが何なのかはっきりする。そこから企画や中身もタイトルやコピーをつけることで洗練されていくとも思います。

みなさんも、「ささった」言葉を集めてみると、また新たなルールが発見できるかも? ぜひ探してみてください。


また、「キャッチコピーの教科書」をご紹介しましたが、「伝え方が9割(ダイヤモンド社)」も勉強になりました。(タイトルに明確な数字、使っていますね〜。)「デート行こう」に「イエス」と答えさせる言い換え方がいくつか紹介されています。

それではまた!




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