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コーチングってなんですか?

自分では解決が難しい、なんとなくうまくいってないこと。それらをコーチという第三者の目を活用して明らかにしていけるのがコーチングです。

よく聞かれるので、まとめてみようと思います。多くのコーチが様々な手法で活躍されていますので、コチラの内容は、あくまでも私の解釈と手法となります。(11年、多くのクライアントに向かい合い、試行錯誤してきた中で見出してきたものです。至らない説明もあるかと思いますが、ご了承ください)

具体的な効果としては、以下のような習慣や考え方をみにつけていけるように関わっています。援助や介助ではなく、本人が自らの力で成し遂げていけるようにサポート(支援)していく手法です。

・ 客観的に物事を考え、整理していけるようになる。
・ 思い込みの枠をはずし、選択肢を広げて考えられるようになる。
・ 具体化し行動に向かうことができる。
・ 失敗を恐れずにチャレンジすることができるようになる。
・ 思っていた成果を自らの力で達成できるようになる。
・ 自信がつく。
・ 楽しいことや嬉しいことが増える。
・ 周囲の人とうまくやることができるようになる。

コーチングについて

コーチングは、1990年頃に米国を中心に世界で広まったコミュニケーションの手法です。他者への成長支援の関わりがとても上手な方の言動を研究し体系化されたものの一つです。
日本では、2000年頃から普及しはじめ、海外で展開している団体のプログラムを取り入れているものや独自に開発した手法を加え実践しているものも多くなってきました。
他者へ関わるアプローチとしては、心理療法を目的とする「カウンセリング」や解決策をアドバイスする「コンサルティング」、具体的に指導する「ティーチング」などコーチング以外にも様々な手法があります。
手法の中でもコーチングは、受ける本人(クライアント)自身が自らの行動によって目的、目標達成していくプロセスを支援していくもので、個人の能力を向上させる手段として注目されています。

コーチの語源

「コーチング」とは馬車を表す古いアングロサクソン語や馬車を意味する古いフランス語の〈coche〉が語源になっているとも言われています。また、中世の時代に〈Kocs〉という町で馬車の製造が盛んになり、周囲から「コチの馬車」と呼ばれ親しまれていたそうです。その後「コチ」という言葉は、短時間で旅をする移動手段という認識がひろまり、英語で表現される頃には〈coach〉という言葉にかわりました。

その後指導する人が、学習者を望む状態に運ぶという表現から「コーチ」という言葉が指導者を指す言葉として使われるようになったという説もあります。
今でも「コーチ」は「目的地まで連れていく最短、最善の手段」をもちいて伴走してくれる人として認識されています。

コーチングの定義

目標達成に必要な知識やスキル、物事への解釈、捉え方、考え方。これらをクライアント自身が、継続的にバージョンアップし続けていけるように関わる。結果として目標達成していくプロセスを全面的に支援していくプロセスがコーチングであり、コーチの役割です。

コーチングの効果

なんとなく言葉にしにくい感覚や、同じことを繰り返してしまうことってありませんか?頭の中で考えても、考えがまとまらないという経験をされている方もいるでしょう。

以下のような課題を感じている方が、クライアントになるケースが多いです。
・ わかっているけど行動できないことがある。
・ 自分が思っているほど成果が出ない。
・ 周囲に評価されていない。
・ 心外なことを言われる。
・ よく人と対立する。
・ 憤りや怒りがしょっちゅう発生する
・ 落ち込むことが多い
・ 何だか閉塞感/疲弊感を感じる

コーチングプロセスでコーチとして意識している意図は、主に以下の2点です。
① クライアントの思考を整理する
② クライアントが気づいていない盲点をみたてる

主に活用する手法が、以下の2つです。
① 傾聴(アクティブリスニング)
② 質問

毎回のセッションでは、クライアントにたくさん話をしてもらいます。頭の中で想像していることを言葉に変換し、声に出して話す。そのプロセス自体、考えを整理していける作用があります。コーチング用語では「オートクライン」という言葉で表現される作用です。医学的な用語としては「自己分泌」といい 分泌された物質が、分泌した細胞自身に作用すること を意味します。

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頭にあるイメージを言語化する過程で使う脳が前頭葉、聞いて理解するのが側頭葉。脳の活動範囲が違うからこそ、起こる作用かもしれません。
質の良い効果が起こるようにコーチは、クライアントの言葉を傾聴(アクティブリスニング)により引き出していきます。
また、脳は、とても素直でシンプルな機能をもっています。前頭葉で「問い」をたてると保存している記憶から情報検索をして答えを出そうとします。

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話すだけで、思考が整理できるなら独り言でもいいのでは?
問いをたてて、答えを出すなら頭の中でもできるのでは?
というご意見もあります。

そう、もちろん自分だけでも十分にできます。
ですが、ここで私たちコーチが必要とされる理由にも「脳」の機能が関係しています。

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コチラの絵は、盲点や視点の偏りを説明する際によくでてくる絵です。
いかがですか?どのように見えますか?
ひとりは、「壺がみえる」というかもしれません。もうひとりは、「二人の横顔」と答えるかもしれません。

人は、自分がみたいようにものごとをみています。また、自分がみえていないことには気づきにくいという盲点(ブラインドスポット)が存在します。それは、一人ひとりの固有の経験や傾向があるからです。

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より言語化の精度があがるというのは、実際にクライアントさんからもよく出てくる話です。
一方的に判断されることなく、第三者に傾聴してもらえるというのは、思考が単に整理される以外にも多くの効果があります。その効果を高めるためには、クライアントとコーチがともに素直で、正直に、自然体で話せるという関係性がもっとも大切ではありますが…。

コーチングは、万能ではない

冒頭でも書きましたが、クライアントが主体です。本人が向かいたい方向がなければ関わりようがありません。また、実際の行動がなければ変化や成長も期待できません。

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上図のSTEP1 WHY 何のために?が最も大切です。

コーチングは、欧米で開発された手法です。自分の意見を言葉にする学習を小さな頃からトレーニングしている国民性の違いがあります。多くの社会人に関わってきましたが、普段から「自分がどうしたいのか?」を言語化している人は、多くはありません。日本でのコーチングは、まずは、ゴールを見出すための伴走が必要となるケースもあります。

また、クライアント自身が経験が少なく言語化も行動も起きにくいという時は、具体的なティーチングやアドバイスが必要になる時もあります。
過去の嫌な体験から行動にブレーキがかかるケースもあります。感情の整理や過去の解釈の捉えなおしのカウンセリング、経験を積む段階においては、メンタリングも必要となるケースもあります。

人は、ひとりひとり違います。育ってきた背景の違いがあるのは、当たり前です。コーチングは、あくまでも一つの手法に過ぎない。万能ではないことも頭において活用していけると良いですよね。

みなさんからサポートしていただけると「書いてよかった!」とはげみになります!ありがとうございます!