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【週刊ユース分析】ユース出身者 自クラブ出場ランキング!!

拝啓 Jリーグファンの皆様。

お世話になっております。
ジュビロ磐田サポーターの鈴木と申します。

早速ですが標記の件、ご報告いたします。

■内容
2022年度J1リーグにおいて、Jrユースおよびユース出身者が自クラブでどのくらい試合に出ているのかというのを調査し、その累計時間でランキング付け。

■背景
「育成成功」の指標の一つに、ユース出身者をどれだけトップチームで活用しているかというのがあると考え、ひーひー言いながら手集計いたしました。
応援するクラブのオフネタとしてどうぞ。

■補足①
先日投稿した下記は磐田目線で考察しましたが、今回は各チームごとに所感を綴ってみました。

■補足②
趣味レベルの手集計なので多少の間違いはお許しください。
また、シーズン中の移籍選手については加味されておりませんのでご注意ください。加味しなかった理由は、超大変だったからです!


それでは行ってみましょう!!!




1位 サンフレッチェ広島

2,000分越えが4選手も!
しかも大迫選手(GK)、荒木選手(DF)、野津田選手(DMF)、満田選手(OMF)と各ポジションに満遍なく存在する盤石ぶり。
レンタル帰りでブレイクした川村選手、昨年までレギュラークラスの東選手と、まだまだ層は厚いですね。

HG(ホームグロウン)を見てみても森崎選手(四中工)が2,528分、松本選手(昌平)が1,234分と、まさに育てまくってる広島

スキッベさんも若手の人心掌握に長けてますし、来年も新たにブレイクする選手が見られそうです!


2位 柏レイソル

特筆すべきは人数と年齢の幅の広さ。
レジェンド大谷選手からルーキーの升掛選手まで含めて11人が試合に出ています。
トップに上がってきたら試合で使う。これって意外と出来ているチームは少ないのですが、柏はネルシーニョさんの采配も含めて伝統的に徹底されてますね。

プロになりたい子供たちは、自分の所属するチームで将来出られるのかというのを絶対見ていると思うので、柏のこの伝統ってかなり重要だと思うのです!


3位 ジュビロ磐田

気が付けばリーグ3位にまでのし上がった磐田。育成分野では後発ですが間違いなくその効果が出ていると思います。

またJrユースから、浜名高校経由の伊藤選手、同じく藤枝東高経由の山田選手、浜松開誠館高経由の松原選手と、U18を経由せずに入団し活躍するケースが多いのも特徴。

これってジュビロ磐田というクラブが地元にとって特別なのと、静岡には強豪校が多数存在することの効果だと思うんですよね。


4位 京都サンガ

若手を重用するキジェ監督のもとでしっかりと結果を出している麻田、川崎の両選手。麻田選手は24歳。川崎選手は21歳と非常に若いのが特徴ですね。

個人的には至近距離反応が恐ろしく良いGKの若原選手に期待しています!
昨年は上福元選手の影で出場機会が激減してしまいましたが(上福元選手移籍で)来シーズンはどうなるでしょうか。

また、期待の生え抜きだった中野選手が徳島に完全移籍したのは驚きでした。
少し話が逸れますが、中野選手の他に高田選手(大宮)、千葉選手(清水)、森選手(柏)と若き才能を搔き集めた徳島にはちょっと注目しています。


5位 ヴィッセル神戸

それから声を大にして言いたいのが神戸
三木谷マネーで金満なイメージがありますが、事実として生え抜き勢もしっかりと試合に出ているんですよね。実はかなりバランスがいい。

今シーズン プレミアWESTで2位となったU18からも3選手が昇格を決めていますし、小林友希選手が海外に巣立ったあとのケア(次世代の育成)も実は万全だったりするのです。

また、スコティッシュプレミアのハーツが小田選手に興味があるとか。輸入だけではない神戸。ここはひとつ覚えておくべきです!


6位 ガンバ大阪

ワールドカップで大暴れした堂安選手や2度目の海外挑戦中の井手口選手の存在を考えれば、6位という順位はたまたまで、低いと捉える必要はなさそうです。

宇佐美選手の怪我が無ければ当然2,000分は超えていたでしょうし、ガンバサポさんからすると谷選手が戻って来るかというのは大きな関心事ではないでしょうか。
また中村選手や坂本選手も来シーズン以降のブレイクは必至で楽しみでなりませんね。

しかし!
ガンバユースはまさかの関西プリンス降格。これは痛い。良い選手が履正社などの高体連へ流れてしまわないかが心配です。


7位 コンサドーレ札幌

大卒選手を中心にチーム強度を上げていった札幌において、菅選手や荒野選手の存在は非常に大きいですね。

個人的には高校2年でトップ昇格した西野選手に注目しています。2022シーズンは出場ありませんでしたが来シーズン以降はどうでしょうか。

また、これを言っては反則なのですが・・・前兄弟が札幌にいたらどうなってただろうかというのはいつも考えてしまいます。
あの運動量。空調の効いた札幌ドームならどんだけ走るんだろうか、と(笑)。


8位 浦和レッズ

かつて原口元気選手、山田直輝選手らを擁してブイブイ言わせていた時期を思うと少し寂しいのが浦和。
それでも大学経由の伊藤選手が大ブレイクし、帰って来た松尾選手もさすがのプレーを魅せてくれていましたから満足度は高いはず。
彩艶選手も世代別代表常連ですからね。

ただ、ここのところユースがプレミア昇格できずにいることが少し残念。そんな中、昨年昇格したCBレフティの工藤選手が藤枝MYFCにレンタル修行に出ますね。
個人的にも注目したいと思います!


9位 セレッソ大阪

香川、柿谷、南野ら、かつてのOBの存在を考えると少し寂しい気もするセレッソ。瀬古選手がスイスに移籍し、西尾選手の出場機会の減少が響きました。

しかし、何と言っても高校生ながら585分出場した北野選手を考えればロマンは絶賛継続中。
来年はプレミア得点王の木下選手(北野選手の同級生)も入ってきますし、こちらも楽しみです。

しかし、U-18所属で世代別代表常連だったGKの春名選手が昇格せずに水戸へ入団したのは驚きでした。こんな事ってあるんですね。(個人的な都合があるかもしれないのですが)昇格してからレンタルではダメだったのでしょうか・・・。

また仙台レンタル中で契約延長が発表された中島選手の去就も気になるところ。良い選手が多い分、競争率の高さは宿命。サポさんには辛い試練ですね。


10位 FC東京

ユース人材の豊富さから考えると少し寂しいのがFC東京。
バングーナ選手がブレイクしましたがプレミア制覇の立役者だった品田選手あたりは本来であればチームの中心にいるべき選手。(来シーズンは甲府にレンタル修行)

とはいえ、
2022年は高校3年生でルヴァンに出まくっていた東選手をはじめU18から4選手が昇格します。特にFWの熊田選手は即戦力だと思うのですが外国籍の強力FWの中に入って行けるか注目ですね。


11位 横浜Fマリノス

こちらもユースの強さを思うと少し寂しい横浜FM。
昇格後、多くの選手がレンタル放出される中でスタメンフル出場4回を含む463分出場した山根選手は凄い。

が、
今季プレミアで恐ろしいほど点を取りまくった内野選手は昇格しないのだろうか
強い横浜ですが、あれだけ結果を残して昇格できないとなると優秀な人材が他へ流れる理由になると思うんですよね。例えば川崎とか

これまでは多少無理してでも我が子をマリノスユースへ!と思っていた親御さんも川崎に誘われたのでそちらへ、と言いかねない。少し心配です。


12位 鹿島アントラーズ

シーズン中に移籍した上田綺世選手(Jrユース所属)や海外移籍したDF町田選手を考えればもう少し順位が上だったし、もともと高体連選手の獲得が上手い鹿島なのでそこまで悲観する順位では無いかもしれません。

ただ、
沖選手、山田選手の両GKについてはどちらかが正GKを射止めたら熱いですね。
そして、ついに垣田選手が帰ってきます。正直鹿島にはハマると思うので上田選手の去った前線で出場機会を増やすでしょう!


13位 清水エスパルス

個人的にも思い入れある選手がU18に多いのでとても寂しいのが清水。

西澤選手の怪我は痛かったですが、監督がリカルドさんに変わってから生え抜き組がなかなか試合に出られなくなりました
また、レンタル修行中の川本選手、千葉選手、成岡選手(いずれも素晴らしい選手!)らは帰ってくる気配なく、久しぶりに帰って来た梅田選手も権田選手の控えが有力。

そうこうしているうちにユースは東海プリンスに降格し、立田選手は柏に完全移籍。
マリノスの時にも述べましたが、昇格しても出られないなら良い選手が流れていくと思うんですよね。神奈川も静岡もクラブチームの数は豊富ですから。。。


14位 湘南ベルマーレ

判断が難しいのが湘南。
ユースは県リーグ(3部)所属、生え抜きも3名、3,000分台と明らかに少ないのですが、OBを紐解くと遠藤航選手(シュツットガルト)、齋藤未月選手(ガンバ)、見木友哉選手(ジェフ)、田中聡選手(コルトレイク)と代表級の選手を満遍なく輩出。
チーム内で塩漬けすることもなくしっかり育ててるんですよね。

もちろん残ってくれることが一番だし、残らないことが課題なのですが人数の少なさで判断できないのが湘南の育成だったりするのです。


15位 名古屋グランパスエイト

浦和やマリノスのように、寂しいという印象なのが名古屋。

吉田麻也選手や菅原選手など代表クラスの選手を輩出していますが、それ以降ユースからの明るいニュースは聞いていません。
それだけに代表常連だった成瀬選手を岡山にレンタル移籍させたことは驚きでした。

GKの東選手、MFの吉田選手など昇格組が居ないわけではないので来シーズンの飛躍に期待です。
また、注目しているのが112分出場した甲田選手。むちゃくちゃ上手い!!FC東京の松木選手らと共にパリ五輪飛び級候補です。
代表入りするためにも来シーズン出場時間が増えるか、注目です。


16位 川崎フロンターレ

ユースがプレミアEASTを制した川崎。
16位は寂しい順位なのですがこちらは多くの生え抜きが海外移籍してひと段落したところなので致し方ないのかと。
三笘選手、田中碧選手らがフル出場していれば5~6位ぐらいにはいたかもしれません。

そして、来シーズン多くの生え抜きが新規入団しますが注目は大関選手(川崎U18)と山田選手(川崎U18→横浜桐蔭大)。両選手とも即戦力だと思うので来シーズンは数字を増やせそうです。

特に2種年代で頭一つ抜けていた大関選手がどこまでやってくれるのかは大注目です!


17位 サガン鳥栖

U18が日本一となり、現時点で育成年代トップとなった鳥栖。
川崎と同じように17位は寂しい順位なのですが、こちらもやはり生え抜きが他所へ移籍していることが大きな原因です。
松岡選手(清水)、樋口選手(鹿島)がフル出場していれば、こちらも5~6位ぐらいにいたかもしれません。

若い選手が続々と育ってますから問題は無いと思うのですが・・・少し潮目が変わりそうなニュースが。
他でもありません石井選手の横浜FCへの完全移籍。これまで無かったんですよ。こういうの。
引き抜かれがほとんどだったのですが他へレンタル修行していてそのまま帰ってこないケース。個人的にもびっくりしました。
これは鳥栖の戦力が以前より充実しだしたとも言えますが、気になる動向です。


18位 アビスパ福岡

最後に。これといった理由が見つからず寂しいのが福岡。

チームは長谷部監督のもと着実にJ1定着に向けて基礎を固めているのですがその中にユース出身選手ってほとんどいないんですよね。
そして期待の生え抜きだった東家選手は契約解除。

九州のユース年代は鳥栖が強度を上げていたり、東福岡は相変わらず強いし、新興勢力の飯塚も勢いあるし、長崎ユースや鹿児島の高体連も強くなってきているし・・・と、ここのところ勢力図を大きく変えてきています。

福岡ユースはその動きに乗り遅れているかもしれない、と思っていたのですが数字の上でも如実になりましたね。かなり心配です。



■最後に

ユース出身選手の出場時間など目安の一つに過ぎないし、チームが勝てなければ意味が無いわけですけれども、
もう少し長期的に、リーグ全体のうねりみたいなものを見るにあたっては面白い指標ではないかと思います。

特に注目しているのが
これまで地元のトップを走り続けていた横浜FM、名古屋、清水あたりのユース生が、トップ昇格しても使われにくいと思った時にどうなるか

特に神奈川、静岡は他の良いチームが増えてきて、昔に比べて選べるようになったということがカギを握りそうです。
また、その動きが全国的に先駆けて起きているのが九州ではないかと。10年前は九州で一番だった福岡ユースが、鳥栖や長崎など新興勢力のあおりを受けています。


良い選手ほど海外へ引き抜かれるので一喜一憂は禁物ですが、それでも大きな意味を持つ結果であったと思わずにはいられません。

長いオフシーズン。
Jリーグファンの皆様の話題の一つにでもなれば幸いです!!




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