『文体の舵をとれ』練習問題①問1問2
練習問題①文はうきうきと
問1:1段落~1ページで声に出して読むための語りの文を書いてみよう
いっぱしの炭鉱堀りは音を聞くんだ、と言ったのは五つ離れた兄ドワーフのルシップで、初めて坑道に足を踏みいれたその日から、ミルニルは毎日兄の言葉を思い返していた。
音を聞くんだぞ、と言い聞かせて身体と同じくらい大きなつるはしを振り下ろす。
硬い岩にぶつかると、キンッと音を立ててつるはしは跳ね返った。身体がひっくり返らないようバランスを取って、ミルニルは前かがみに耳を澄ませる。これは貴金