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疲れた心に沁み渡る言葉

言葉って不思議だなぁと思います。

同じ言葉でも受け取る人が違えば、違った捉え方になったり、受け取る人が同じでも受け取るタイミングが違えばそれもまた違った捉え方になる。

何をしてもうまくいかなくて、余裕がなくていっぱいいっぱいな時ほどすーっと心に沁みる言葉が増えると感じます。

反対に、その時には分からなかった言葉の真意や意味を後になってから気がつくこともあるでしょう。

受験の時に感じていた焦りや不安で心が占拠されてどうしようもない時、母から言われた「あんたなら大丈夫」の一言。

その言葉がどれだけ心強かったか。

そんなことを思い返すきっかけとなったのがこの本です。

泣きたい夜の甘味処というコミックエッセイ。


ふんわり癒しのイラストと沁みる言葉たちに涙腺が緩くなります。

人生は楽しいこと嬉しいことばかりじゃないけれど、辛い時に寄り添った言葉をかけてくれる大切な人がいると心だけは温かく幸せな気持ちになれるもの。

そんな気持ちは、辛さや苦しみを経験したことのある人にしか味わえない気持ちだと思うのです。

このエッセイの中で特に、私自身が今子育て中なこともあり、子育てに行き詰まったお母さんが主役のエッセイの言葉が心に染みました。

その夜の甘味処のメニューは、自分の好きなものだけをトッピングにひとつひとつ選びパフェにするというもの。

久しぶりに自分のためだけに選んだ選択を詰め込んだパフェを食べて美味しさに感動するシーン。

パフェの由来はパーフェクト(完璧な)。

今まで自分のためだけに生きてきた1人の女性が子どもを授かり、守るべきものができた時の責任感やこうであるべき像に押しつぶされそうになる気持ち。

私も息子が赤ちゃんの時に泣き声を一日中聞いていてもう限界…という時に夫に1時間見ていてもらって、自分のためだけに自然の中を歩き、夢中で写真を撮った自分だけの選択を思い出しました。

自分が選んだ選択がパーフェクトなんです。

他人のパーフェクトを追い求めるのではなく、このパフェのように自分の選択がパーフェクト。

どんな選択をしても自分が納得できたらいい。

そんなことを再確認させてもらえた優しいエッセイにほっこりした時間を過ごすことができました。

疲れた時に心に沁み渡った言葉を大切にしていきたいですね。

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