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大学で「経済学」を受講して感じたこと

こんにちは、すうじょうです。さて、今回は私が大学で興味があって取った「経済学」の授業を取って最後まで受けてみて感じたことを話したいと思います。一応、言っておきますが私は経済学部ではなく、情報系が専門なので、「経済学」は必修科目ではありません。ただ、高校でも触れたことがない文系の分野の中で一度は習ってみたいという漠然とした考えから受講しました。ここでは、現在の経済学がはたして正しいのかどうかなどというようなことは棚に上げ、感想を述べるのに留めます。

私が受けた授業の内容

私が受けた「経済学」の授業は、計20数回の授業でミクロとマクロの両方をおおまかに学ぶといった内容でした。担当教員によると、経済学部の2年くらいまでで習うような内容は基本的に網羅しているといわれたような気がしますが、その真偽は定かではありません。

主な内容は講義資料を見る限り以下の通りです。

・ミクロ
需要と供給、均衡(需要曲線、供給曲線を含む)
限界費用とそのグラフ、利益最大化
限界効用とそのグラフ、純効用最大化
総余剰
市場の失敗(独占・寡占、外部性、公共財など)
政府の失敗
競争と均衡
・マクロ
GDP、三面等価の原則
GDPの計測、決まり方について
波及効果、経済効果
マクロ経済学における市場
45度線モデル(有効需要の原理)
IS-LMモデル(流動性の罠)
日本銀行(日銀当座預金)
AD-ASモデル

細かい単元を省くと、だいたいこんな感じです。当時は、テストである変数が変化したときのモデルの動きを説明したり、色々と大変だったのを思い出します。ただし、この内容のほとんどは使うことがないので、今はあまり覚えていません。

「経済学」は数学を道具として使う

初めに衝撃を受けたのがタイトルにもある通り、数学です。もちろん、私は理系なので内容が意味不明だったというわけではありません。しかし、文系という印象が強かった経済学で数学が登場し、単純にビックリしました。だから、数学が苦手で経済学部に行った人は苦労する羽目になるのだろうなとそのとき感じました。特に驚いた理由は、ミクロ経済学の内容で最大化の条件で1回微分が正だとか、微分を使って理系的に物事を見ている点でした。また、数3で習う無限等比級数の和の公式を使うところでも驚きました。さらに、マクロでは習ったばかりの行列が登場し、経済効果の計算では逆行列を使っていました。極めつけは、LM曲線が右上がりな理由説明で、全微分して整理した結果が正だからであるとされたのも衝撃でした。もちろん、現代は様々な学問が絡みあって発展しているということを考えればこれらは当然だと言えますが、経済学についてほとんど知らなかった私には衝撃的でした。「文系科目というよりバリバリに理系の内容じゃん」と私が思ったのも無理はないと思います。ここで初めて、明確に数学が道具として使われているというのを実感しました。最近は、数学が道具として利用されることを否定する人はほとんどいないと思います。微分方程式なんかはあらゆる分野で分析に使われています。高校の時の物理や化学は理系科目なのであまり感じられなかったのだと思います。

1つの物事を複数の視点から考察する

次に感じたことは、経済学、特にマクロではすべての要素を変数として考えるのは困難なことから、取捨選択をしたモデルが複数存在していて、それを1つ1つ学んでいくという流れだったので、1つの物事を複数の視点で考えることを実際のモデルから学んでいくことができました。モデルごとに変数が異なるので、場面設定を変更することで他の要素がどう変化するのかという考察をそれぞれ行っていくという分析の仕方は、方法論として勉強になりました。そして、最初にそれを実感したのはGDPについてです。GDPを生産、所得、支出の3つの視点から見て、輸出-輸入≡(貯蓄-投資)+(税金-政府支出)という恒等式を導出するというのを知り、複数支点で見ることの意義を少し実感することができました。そして、それが実際に成り立っていることが統計からも確認できるというのは純粋に驚きました。

終わりに

ここまでで、私が「経済学」の授業を取って感じたことを大まかに話してきました。まとめると、

経済学って数学をバリバリに使う
1つのことをいろんな見方をするのも大事

この2点に尽きると思います。これで実感しましたが、自分の専門分野でないことを少し深く学ぶと、何か得られることがあるかもしれないので、いいのかもしれません。では。

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